アーキテクチャダイアグラムとは何ですか?
アーキテクチャ図は、ソフトウェアシステムコンポーネントの視覚的表現を作成するプロセスです。ソフトウェアシステムでは、アーキテクチャという用語は、さまざまな機能、その実装、および相互のインタラクションをいいます。 ソフトウェアは本質的に抽象的であるため、アーキテクチャ図はシステム内におけるさまざまなデータの動きを視覚的に示します。また、ソフトウェアが周囲の環境とどのようにインタラクションするかについても明らかにします。
アーキテクチャ図にはどのような利点がありますか?
アーキテクチャ図には、コラボレーション、リスクの軽減、効率、スケーラビリティなど、いくつかの利点があります。
コラボレーション
アーキテクチャ図は、デベロッパーと設計者の間のコラボレーションを大きく促進し、システムの機能と潜在的な問題を統合的に把握できるようにします。システム、アプリケーション、ウェブサイトに関して共通の理解を持つことには、いくつかのメリットがあります。設計プロセス中のコミュニケーションをサポートし、チームが効果的なシステムソフトウェアコンポーネントを開発するのを支援し、プロジェクトで確実に目標が達成されるようにします。
リスクの軽減
アーキテクチャ図は、誤った仮定、誤ったロジック、不十分なテストなど、潜在的なシステム開発リスクを特定します。ソフトウェア開発ライフサイクルの早い段階でリスクを特定し、これに対処することで、開発チームは早めに変更を行い、後で重大な問題が発生するリスクを軽減できます。
効率
アーキテクチャ図では、システムコンポーネントと構造を明確に把握できます。そのため、ステークホルダーは問題を正確に特定し、迅速に解決できます。また、図を使用すると、システムのメンテナンスとスケールがより容易になるため、進行中の変更がより効率的になります。
スケーラビリティ
アーキテクチャ図を使用することで、ステークホルダーは、システムを効率的にスケールする方法を特定できます。 例えば、図において、システムのアーキテクチャが集中型か分散型かが示される場合があります。分散型コンポーネントはより効率的にスケールするため、モノリシックコンポーネントを適時に更新または交換できます。同様に、グラフィカルな表現は、データがどのように保存および移動されるかについてのインサイトを提供します。ステークホルダーは、潜在的なボトルネックとそれを回避する方法を特定できます。
アーキテクチャ図で表現できるソフトウェアアーキテクチャパターンにはどのようなものがありますか?
ソフトウェアアーキテクチャパターンは、ソフトウェアシステムの開発に使用される設計原則とベストプラクティスです。これらは、ソフトウェアを構築し、複雑なソフトウェアアーキテクチャにおける特定の課題に対処するためのフレームワークを提供します。
極めて一般的に使用されるソフトウェアアーキテクチャパターンの一部を次に示します。
クライアントサーバーアーキテクチャ
クライアントサーバーアーキテクチャは、サーバーとクライアントの間でタスクとワークロードを分離する分散アプリケーション構造です。サーバーはリソースまたはサービスを提供し、クライアントはそれをリクエストします。
クライアントとサーバーは、ネットワークを介して通信する別個のプログラムです。ウェブブラウザとウェブサーバーは、クライアントサーバーアーキテクチャの例です。これは、分散コンピューティングで一般的に使用されるアーキテクチャです。
サービス指向アーキテクチャ
サービス指向アーキテクチャにより、サービスを通じた分散アプリケーションコンポーネント間のインタラクションが可能になります。サービスは抽象的で、疎結合されており、言語に依存しません。アプリケーションは、インターフェイスを通じてそれらのサービスにアクセスします。デベロッパーは、ゼロから再構築するのではなく、既存のサービスを再利用できます。サービスは複数のサーバーにデプロイできるため、サービス指向アーキテクチャは分散型システムで広く使用されています。
マイクロサービスアーキテクチャ
サービス指向アーキテクチャはさらなる進化を遂げており、デベロッパーは、マイクロサービスアーキテクチャを使用して個々のサービスを構築、デプロイ、および管理しています。アプリケーションは、API を通じて通信する、個別にデプロイ可能なサービスに分割されます。
小規模で独立したサービスを使用することで、デベロッパーは、より簡単にアプリケーションを開発、テスト、デプロイでき、耐障害性の向上と迅速なスケーリングを実現できます。マイクロサービスアーキテクチャの例としては、それぞれが特定のタスクを担当する複数の独立したサービスで構成されるウェブアプリケーションを挙げることができます。
クラウド中心のアーキテクチャ
クラウド中心のアーキテクチャは、クラウド環境用のアプリケーションを設計および構築するために使用されます。クラウド中心のアーキテクチャは、コンテナ、マイクロサービス、DevOps、サーバーレスコンピューティングなどのクラウド固有のテクノロジーを使用して構築および提供されます。必要に応じてアプリケーションをスケールアップおよびスケールダウンできるように、自動化されたデプロイと管理を優先します。
イベント駆動型アーキテクチャ
イベント駆動型アーキテクチャは、イベントの生成、検出、消費に基づくソフトウェアアーキテクチャです。ユーザーインタラクション、バックグラウンドタスク、および他のソースは、他の機能をさらにトリガーするイベントをトリガーします。イベント駆動型アーキテクチャにより、ソフトウェアシステムとその環境における変化に対するアプリケーションの応答性が向上します。
レイヤー化アーキテクチャ
レイヤー化アーキテクチャは、アプリケーションをロジックベースのレイヤーに分割するソフトウェアアーキテクチャパターンです。このタイプのアーキテクチャは、レイヤー間でタスクを分割できるため、複雑なアプリケーションとシステムを簡素化するように設計されています。
レイヤーは上から順に編成されています。
- 最上部: プレゼンテーションレイヤー (UI など)
- 中間: ビジネスレイヤー
- 最下部: データレイヤー
レイヤーは階層構造にすることもできます。これは、メンテナンスを容易にし、スケーラビリティを向上させます。
アーキテクチャ図にはどのような種類の情報が含まれていますか?
アーキテクチャ図に含まれる一般的な種類の情報を次に示します。
- 四角と丸は、データベース、ネットワーク、アプリケーション、サービスなどのコンポーネントを表します
- 線と矢印は、システムのコンポーネント間の接続とインタラクションを示しています
- ラベルは、コンポーネントと接続に関する追加情報を提供します
さらに、図では、さまざまなコンポーネントを視覚的に表すためにアイコンや記号を使用することもできます。下部にある小さな凡例 (地図の凡例に似ています) は、アイコンの使用法を説明します。コンポーネントと接続が配置される態様をレイアウトと呼びます。
アーキテクチャ図の種類にはどのようなものがありますか?
いくつかのタイプのアーキテクチャ図は、さまざまなシステムとソフトウェアアーキテクチャを視覚的に表します。極めて一般的なアーキテクチャ図の例を次に示します。
ソフトウェアアーキテクチャ図
ソフトウェアアーキテクチャ図は、ソフトウェアコンポーネント、関係、およびシステムインタラクションを視覚的に表します。ソフトウェア設計を文書化、分析、伝達し、実装に関する決定を下すために使用されます。これらの図は、単純で概要レベルの図から、ソフトウェアコンポーネントインタラクションの詳細な描写までさまざまです。
システムアーキテクチャ図
システムアーキテクチャ図は、システムのさまざまなコンポーネントを視覚的に示し、それらが相互に通信およびインタラクションする方法を示します。これらの図は、システムの構造とアーキテクチャを文書化します。これにより、システムがどのように機能し、どのように改善できるかを明確に理解できます。
アプリケーションアーキテクチャ図
アプリケーションアーキテクチャ図は、アプリケーションの構造を示します。これらには、コンポーネントと、それらが相互にインタラクションする方法、およびそれらの間のデータフローが含まれます。アプリケーションアーキテクチャ図により、アプリケーションを全体的に把握できます。また、アプリケーションの設計、実装、およびメンテナンスについての情報得るために使用されます。
統合アーキテクチャ図
統合アーキテクチャ図は、統合ソリューションに関連するコンポーネント、データ、およびテクノロジーを視覚的に表します。これらは、さまざまなコンポーネント、システム、およびサービス間の関係を示し、複雑な統合ソリューションの設計、開発、および管理を支援するために使用されます。これらの図は、既存のシステムの文書化と説明、および新しい統合ソリューションの計画と開発に使用されます。
デプロイアーキテクチャ図
デプロイアーキテクチャ図は、さまざまなアプリケーションコンポーネントとそれらのデプロイ環境の間の関係を視覚的に表します。デプロイアーキテクチャ図は、アプリケーションとそのコンポーネント (サーバー、ストレージ、ネットワークなど) のレイアウトを示します。これらは、キャパシティ、スケーラビリティ、および耐障害性を計画するために使用されます。
DevOps アーキテクチャ図
DevOps アーキテクチャ図は、DevOps システムのコンポーネントとそれらがどのようにインタラクションするかを視覚化します。通常、開発環境、継続的インテグレーション/継続的デリバリーパイプライン、Infrastructure as Code (IaC)、クラウドサービスなどのコンポーネントが含まれます。これらの図は、より広い DevOps 環境におけるコンポーネントのインタラクションと場所を示しています。
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ウェブサイトアーキテクチャ図
ウェブサイトアーキテクチャ図は、ウェブサイトの構造を視覚的に表します。図は、ウェブページ、データベース、コンテンツ管理システムなどのウェブサイトコンポーネント間の関係とインタラクションを視覚的にマッピングします。ウェブサイトアーキテクチャ図にアクセスできるウェブデザイナーは、潜在的な問題領域を特定し、ウェブサイトのパフォーマンスを改善するための効果的な戦略を開発できます。
AWS はアーキテクチャ図の作成の要件をどのようにサポートできますか?
Amazon Web Services (AWS) では、AWS クラウドのワークロードを視覚化するツールとして、AWS でのワークロード検出を提供しています。これを使用して、AWS からのライブデータに基づいて、ワークロードの詳細なアーキテクチャ図を作成、カスタマイズ、および共有できます。AWS でのワークロード検出は、データと視覚化ツールの両方を 1 か所で提供することにより、文書化プロセスのオーバーヘッドを大幅に削減します。
AWS でのワークロード検出を活用するいくつかの方法を次に示します。
- 詳細なアーキテクチャ図を作成、カスタマイズ、共有する
- アーキテクチャ図を保存およびエクスポートする
- AWS のコストと使用状況レポートをクエリする
- リソース名、タグ名、IP アドレスなどの基本情報を検索して見つける
- リソースディレクトリを使用してアカウントリソースと AWS リージョンを調べる
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