State Auto が AWS の機械学習、コンピュータビジョン、サーバーレスアーキテクチャを利用してライフサイクル全体のプロセスを改善
2022 年
State Automobile Mutual Insurance Company (State Auto) は、顧客の要求事項をより深く理解および予測して、ある情報が必要であると顧客が自ら気付く前に、その情報を提供したいと考えていました。同社は、Amazon Web Services (AWS) 上に SA360 ソリューションを構築した際、カスタマーサービス担当者 (CSR) が品質と顧客満足度のスコア目標を達成するのを支援するテクノロジーの利用を開始しました。データを活用したインサイトを利用し、顧客と CSR がこれらのインサイトを得られるようにすることで、State Auto はより優れたサービス体験を構築できました。これにより、典型的な顧客からの問い合わせがセルフサービスチャネルにリダイレクトされるようになり、CSR はより複雑なニーズを抱える顧客に集中できるようになりました。このプロジェクトの成功を受けて、State Auto は、ケースの審査の迅速化を目的として、引受プロセスのオートメーションや不正請求の早期検出など、他の領域における目標をさらに推進するために、機械学習 (ML)、コンピュータビジョン、サーバーレスサービスなど、さらに多くの AWS サービスを利用するようになりました。
AWS サービスはそのままでもよく機能するため、当社は創造性を発揮し、AWS サービスを基盤として自社のサービスを構築する柔軟性を得ることができるのです"
Uthra Ramanujam 氏
State Automobile Mutual Insurance Company、Vice President of Strategic Technology Research
AWS を利用してサービス最適化を目指す
顧客中心のワークフロー最適化の実装
State Auto は、AWS が提供するコンピュータビジョン用のマネージドサービスを利用することで、以前は手動で実行していたプロセスの自動化を実現しました。物件の検査プロセスを簡素化するために、同社は Amazon Rekognition を利用しています。Amazon Rekognition は、ML を利用して画像と動画の分析を自動化し、事前トレーニング済みのカスタマイズ可能なコンピュータビジョン機能で情報とインサイトを抽出します。State Auto は、Amazon Rekognition を利用して、物件の検査における写真や動画に存在する業界固有ではないリスク要因をタグ付けできるため、リスクエンジニアはリスク評価において、業界固有の側面の特定に注力する時間をより長く割くことができます。ML モデルをトレーニングするために、同社はデータラベリングサービスである Amazon SageMaker Ground Truth を広範に利用しました。モデルの本番稼働を開始した後、人間による審査に必要なワークフローの構築を簡素化する ML サービスである Amazon Augmented AI (Amazon A2I) も利用し、アクティブユーザーの検証を行いました。
State Auto はまた、スキャンされた文書から印刷テキスト、手書き文字、データを自動的に抽出する Amazon Textract を活用し、さまざまなビジネス最適化のユースケースを使ったドキュメントのインデックスを作成しています。「当社における Amazon Textract の利用は、保険ライフサイクルのほぼすべての段階に影響をもたらしています」と Ramanujam 氏は述べています。
State Auto は、マネージドサービス以外にも、サーバーレスアーキテクチャを利用して自社の不正行為対策ソリューションを強化しています。このソリューションでは、同社のビジネスユーザーの専門知識とデータ駆動型のインサイトを組み合わせています。このソリューションでは AWS Lambda 上に構築されており、AWS Step Functions を利用します。AWS Lambda は、企業がサーバーのプロビジョニングや管理を行うことなく、アプリケーションまたはバックエンドサービスのコードを実行できるようにする、サーバーレスのイベント駆動型コンピューティングサービスです。ソリューション全体は、AWS Glue を利用してシームレスに統合しました。AWS Glue は、分析、ML、アプリケーション開発のためのデータの検出、準備、結合を容易にするサーバーレスデータ統合サービスです。不正検出サービスを手間なくデプロイした後は、潜在的な不正請求の合計数ベースで以前よりも 83% 多い評価、請求プロセスにおいて以前よりも 3 日早い疑わしい請求の特定、さらに、以前であればフラグが付けられなかったであろう請求の 20% の取得を実現しました。
AWS を利用した運用の標準化
AWS リソースを利用してソリューションを構築することで、State Auto は顧客のニーズにより直接的に対応できるようになり、運用効率が向上しました。そして、同社はそのメリットを実感し続けています。「AWS サービスを利用することで、ソリューション開発における全体的な俊敏性と柔軟性が向上し、より迅速かつ適切な機能の低コストでの提供がすべてにおいて促進しました」と Skaggs 氏は述べています。
State Automobile Mutual Insurance Company について
AWS のメリット
- 潜在的な不正行為がないかを確認するために審査される請求件数が 83% 増加
- サービスの運営費用を推定 80 万 USD 削減
- 以前よりも不正検出が 3 日間短縮
- 業務効率の向上
利用している AWS サービス
Amazon Rekognition
Amazon Textract
Amazon Textract は、スキャンした文書からテキスト、手書き文字、およびデータを自動的に抽出する機械学習 (ML) サービスです。単純な光学文字認識 (OCR) のレベルを超えて、フォームや表からデータを識別、理解、および抽出します。
Amazon Transcribe
Amazon Transcribe は、音声をテキストに変換する機能を任意のアプリケーションに簡単に追加できるようにする自動音声認識サービスです。 Transcribe の機能を使用すると、音声入力の取り込み、読みやすくレビューしやすいトランスクリプトの生成、カスタマイズによる精度の向上、顧客のプライバシーを確保するためのコンテンツのフィルタリングが可能になります。
AWS Step Functions
AWS Step Functions は、デベロッパーが分散アプリケーションの構築、IT およびビジネスプロセスの自動化、AWS サービスを利用したデータと機械学習のパイプラインの構築に使用するローコードのビジュアルワークフローサービスです。ワークフローが、障害、再試行、並列化、サービス統合、オブザーバビリティを管理するため、デベロッパーはより価値の高いビジネスロジックに集中することができます。
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