Southeast Iowa Regional Medical Center が AWS を利用して復旧時間を 67% 削減
Southeast Iowa Regional Medical Center は、その大部分が田舎であるコミュニティに対して、大規模な病院が提供するのと同じ質の高い医療を提供することに尽力しています。このミッションには信頼性の高い IT サービスが不可欠であるため、同院はディザスタリカバリソリューションをアップグレードすることを決定しました。同院は、AWS Elastic Disaster Recovery (CloudEndure Disaster Recovery) を使用して Amazon Web Services (AWS) にセカンダリサイトをセットアップしました。これにより、オンプレミスおよびクラウドベースのアプリケーションを迅速かつ確実に復旧できるため、ダウンタイムとデータ損失を最小限に抑えることができます。Southeast Iowa Regional Medical Center は、AWS で復旧時間を 67% 改善し、電子健康記録 (EHR) の信頼性を強化しました。
AWS を利用することで、チームメンバー以外は何が起こっているのかを知ることなく、ソリューション全体をオフロードすることができました。データベースの時間に影響はなく、インターネット接続にも影響はありませんでした」
Shane Tapper 氏
Southeast Iowa Regional Medical Center、インフォマティクス担当システムエグゼクティブ
復旧目標の達成に向けて取り組む
患者登録ソフトウェアから電子バイタルサインモニターまで、IT システム、特に EHR アプリケーションを利用できる状態が維持されることは病院にとって重要です。Southeast Iowa Regional Medical Center では、相互依存関係が多い少なくとも 50 台のサーバーを必要とする EHR ソリューションを利用しています。このソリューションにより、同院はすべての患者の電子記録を 1 つにまとめることができるため、質の高い患者ケアを提供するためには信頼性の高いアクセスが不可欠です。
ダウンタイムが発生しないように、同院はこれまで、オンプレミスのデータセンターのセカンダリサイトを頼りにしていました。しかし、同院は必要な目標復旧時間 (RTO) と目標復旧時点 (RPO) を達成するのが難しいと感じていました。RTO は業務中断の通知を受けてから、災害から復旧するまでに必要な最大時間であり、RPO はデータ損失を許容できる最大時間です。
AWS を利用して患者データを保護し、復旧を加速する
EHR システムの復旧能力を改善するため、Southeast Iowa Regional Medical Center は Healthcare Triangle のサービスを利用することにしました。同社は、病院がクラウドを利用して、スケーラブルで費用対効果が高く、安全なディザスタリカバリを実現できるようサポートします。同院の IT チームは Healthcare Triangle に主な要件を伝えました。これらの要件とは、病院の RTO と RPO を検証するためのテストを定期的に、かつ、業務を中断することなく実施できること、復旧目標の改善 (RTO は 12 時間、RPO は 4 時間)、すべてのサーバーの状態をいつでも把握できること、EHR ソリューションのサポートです。
Healthcare Triangle は、同院が AWS Elastic Disaster Recovery を利用して AWS にセカンダリサイトをセットアップすることを推奨しました。AWS Elastic Disaster Recovery は高度に自動化されたサービスで、オンプレミスおよびクラウドベースのアプリケーションを AWS に継続的にレプリケートし、IT 障害が発生した場合はそれらを迅速に起動することで、ダウンタイムとデータ損失を最小限に抑えます。
「EHR アプリケーションは複雑なため、条件を満たすディザスタリカバリソリューションはあまりありませんでした」と Healthcare Triangle のエンジニアリングおよびオペレーション担当ディレクターである Chris Paalman 氏は述べています。「AWS のソリューションを詳しく調べたところ、それが状況に非常に適したものであることがわかりました」。 EHR アプリケーションの構造上、従来のファイルレベルのレプリケーションは機能しません。 AWS Elastic Disaster Recovery を利用することで、ソースサーバーをブロックレベルで AWS にレプリケーションできるため、この技術的要件を満たすことができます。
ブロックレベルのレプリケーションを利用することで、ほぼリアルタイムの RPO の実現も促進されました。「医療従事者が患者の電子医療記録を更新する場合、変更されるデータはごくわずかです」と Healthcare Triangle のテクノロジーおよびクラウド担当バイスプレジデントである Joe Grinstead 氏は述べています。「従来のファイルレベルのレプリケーションを利用するソリューションでは、非常に大きな EHR システムファイル全体をレプリケートする必要がありますが、AWS Elastic Disaster Recovery はファイル内の変更のみをレプリケートし、これは非常に迅速に実行されます」。
また、AWS Elastic Disaster Recovery を利用することで、同院がこれまで達成できたよりも優れた RTO の実現も促進されます。これは、復旧プロセスの大部分をオーケストレートおよび自動化することによって実現されます。
6 週間で 61 台のサーバーに AWS Elastic Disaster Recovery を実装する
同院は Healthcare Triangle と協力して、わずか 6 週間で 14 TB のデータを含む 61 台のオンプレミスサーバーに AWS Elastic Disaster Recovery をセットアップしてテストしました。
「インストールは簡単でした。コンソールは非常にわかりやすく、テラバイト規模のデータをすべて処理できました。おそらく当院の以前のソリューションでは処理できなかったでしょう」と Southeast Iowa Regional Medical Center のネットワークオペレーションマネージャーである Eric Morehouse 氏は述べています。「AWS Elastic Disaster Recovery は、問題なくデータを AWS に同期できたようです」。
実装中、EHR アプリケーションや病院のサービスに支障は生じませんでした。「AWS を利用することで、チームメンバー以外は何が起こっているのかを知ることなく、ソリューション全体をオフロードすることができました」と Southeast Iowa Regional Medical Center のインフォマティクス担当システムエグゼクティブである Shane Tapper 氏は述べています。「データベースの時間に影響はなく、インターネット接続にも影響はありませんでした」。
信頼性を実現し、復旧時間を 67% 短縮する
Southeast Iowa Regional Medical Center は、新しいディザスタリカバリソリューションを利用して、当初の復旧目標を上回ることができました。すなわち、12 時間の RTO が 4 時間となり (67% の改善)、4 時間の RPO が 2 時間 (50% の改善) となりました。
「実際には、RPO はほぼリアルタイムと言えます」と Grinstead 氏は述べています。「テストを実行したとき、テスト環境のデータはソース環境からほぼリアルタイムでレプリケートされていました」。 その結果、予期しない IT 障害が発生しても、データ損失はほとんどないか、またはまったくありません。Tapper 氏は次のように述べています。「以前のシステムではバックアップを実行してからレプリケートしていましたが、新しいシステムでは書き込まれる際にデータをレプリケートしています」。
さらに同院では、信頼性が高く、業務の中断を生じさせないテストの恩恵を受けています。定期的にテストを実施して、ディザスタリカバリ計画が有効であることを確認し、発生する可能性のある問題を修正できます。同院では、テストのために AWS 内で隔離されたネットワークを構築するというベストプラクティスを採用しています。
また、チームはディザスタリカバリ環境の健全性を継続的に把握できます。「私はコンソールにアクセスできるため、データの場所をほぼリアルタイムで確認できます」と Morehouse 氏は述べています。「これは当院が以前有していたものとは完全に異なります」。
ランサムウェア攻撃がこれまで以上に広がっているため、Southeast Iowa Regional Medical Center のチームは、AWS Elastic Disaster Recovery を利用して、セキュリティイベントが発生する前の時点のバージョンのソースサーバーにフェイルオーバーできることを高く評価しています。「最初に製品を見たとき、ポイントインタイムリカバリはすばらしい利点でしたが、現在ターゲットとしているヘルスケアの規模を考えると、これは必須の機能になり始めています」と Tapper 氏は述べています。
ディザスタリカバリをクラウドへのゲートウェイとして利用する
AWS Elastic Disaster Recovery を実装してから、Southeast Iowa Regional Medical Center のチームには、同院が予期しない IT 障害からすぐに復旧できると確信するようになりました。チームは好ましい経験を踏まえて、AWS を今後どのように利用できるかを評価を開始しました。「AWS で復旧サイトを設定するプロセスを経て、クラウドでデータにアクセスできるようになったことで、数年前であれば直面していたかもしれない疑問や障害のいくつかが解消されました」と Tapper 氏は述べています。「長期的には、クラウドを全面的に採用することを計画しています」。
詳細はこちら
詳細については、thinkwithwp.com/disaster-recovery にアクセスしてください。
Southeast Iowa Regional Medical Center について
Southeast Iowa Regional Medical Center は、アイオワ州南東部にある総合的な医療提供組織であり、アイオワ州、イリノイ州、ミズーリ州の一部を含む、その大部分が田舎である地域にサービスを提供しています。アイオワ州を拠点とするキャンパスは、フォートマディソンとウェストバーリントンにあります。
利点:
- EHR ソリューション用に AWS で復旧サイトをセットアップ
- 14 TB のデータを含む 61 台のオンプレミスサーバーをレプリケート
- RTO が 67% が改善し、RPO が 50% 改善
- ディザスタリカバリのテスト機能を強化
- サーバーの状態をほぼリアルタイムで把握可能
利用されている AWS のサービス
AWS Elastic Disaster Recovery
AWS Elastic Disaster Recovery (AWS DRS) は、手頃な料金のストレージ、最小限のコンピューティング、ポイントインタイムリカバリを使用して、オンプレミスおよびクラウドベースのアプリケーションを迅速かつ確実に復旧することで、ダウンタイムやデータ損失を最小限に抑えます。
Amazon EC2
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) は、極めて幅広く、詳細な機能を提供するコンピューティングプラットフォームを提供します。また、ワークロードのニーズに最適に対応できるように、500 を超えるインスタンスを提供するほか、最新のプロセッサ、ストレージ、ネットワーク、オペレーティングシステム、購入モデルを選択できます。
Amazon Elastic Block Store (EBS)
Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) は、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) 向けに設計された、使いやすく、スケーラブルで、高性能なブロックストレージサービスです。
開始方法
あらゆる業界のさまざまな規模の組織が AWS を活用してビジネスを変革し、日々ミッションを遂行しています。当社のエキスパートにお問い合わせいただき、今すぐ AWS ジャーニーを開始してください。