Hippo Stores、SAP S/4HANA on AWS を使用して住宅建設業者向けのワンストップショップを 5 か月で立ち上げ
2021 年
すべての資材を 1 つの店舗に集めて夢の家を建てる
建築や改修が必要な家を購入した場合、適切な建築資材を調達し、価格を比較することはストレスが多く時間のかかる作業になることがあります。Hippo Stores は、住宅の所有者、建築家、インテリアデザイナー、建設会社のためにこの問題を解決したいと考えました。
2021 年 2 月、建築資材のワンストップショップである Hippo Stores は、卸売価格で購入できる 12,000 を超える製品を揃えて事業を立ち上げました。同社のビジョンは、あらゆる住宅の建築や改修に携わることであり、チェーンの成長目標をサポートするためには、堅牢な IT プラットフォームが必要でした。顧客は、西デリーのマヤプリにある同社の 50,000 平方フィートの店舗に来ることもできますが、オンラインで建築資材を注文し、自宅に配送してもらうこともできます。同社は、今後数か月で配達拠点をさらに拡大する予定です。
この 1 年間 AWS は、当社には事業を成長させるためのスケーラブルで堅牢、かつ柔軟な基盤が備わっているという安心感を与えてくれました”
Ranjit Satyanath 氏
Dalmia Bharat Venture、Hippo Stores、CTO
AWS クラウドで 5 か月で立ち上げ
当時はリモートワークでしたが、Hippo Stores は 5 か月という厳しい市場投入スケジュールに間に合うように、Amazon Web Services (AWS) クラウドで立ち上げることにしました。AWS を使用すれば、SAP S/4HANA を実行するための安全で強固な基盤が得られます。また従量課金制のコストモデルにより、小規模から開始し、ビジネスの拡大に応じて支払い額を増やしていくことができます。
Hippo Stores の最高技術責任者である Ranjit Satyanath 氏は、事業を迅速に軌道に乗せるためには、現地の AWS チームが提供する直接的かつ実践的なサポートが不可欠であることに気付きました。「AWS とは頻繁に電話で相談しましたが、すべての質問を素早く解決してくれました。プラットフォームの進化、堅牢性、統合のしやすさという点で、AWS は常に一歩リードしていると感じました」と Satyanath 氏は述べています。
ビジネスのスピードに対応する IT 部門
2020 年 6 月から 10 月までの 5 か月間で、Hippo Stores は SAP S/4HANA on AWS および関連モジュールの SAP PO、SAP Web Dispatcher、SAP Fiori を実装しました。2021 年 2月には、Hippo Stores の e コマースサイトも公開しました。実装は、経験豊富な AWS パートナーと協力してリモートで行いました。「AWS クラウドのおかげで、当社のチームは驚異的な速さでビジネスニーズに対応できました。IT 部門はビジネスのスピードに対応できるようになりました」と Satyanath 氏は言います。
Hippo Stores は AWS で稼働して以来、拡大する顧客ベースから多くの要望を受けています。同社は、個々の住宅建設業者を対象とした製品の提供など、e コマースサービスをさらに拡大する予定です。
Hippo Stores は、ユーザーの需要に応じて自動スケーリングするようにインフラストラクチャを設定し、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) コンバーティブルリザーブドインスタンスを使用して、ビジネスの成長に合わせてコストを管理しています。「この 1 年間 AWS は、当社には事業を成長させるためのスケーラブルで堅牢、かつ柔軟な基盤が備わっているという安心感を与えてくれました。高額な設備投資をすることなく、無制限で安全なスケーリングを可能にしてくれるのです」と Satyanath 氏は言います。立ち上げ以来、Hippo Stores の AWS での稼働率は 99.999% に達したこともあります。
顧客データを活用してビジネス上のより優れた意思決定を行う
その後、Hippo Stores は AWS でのデータおよび分析のパイプラインの作成に着手しました。Hippo のウェブサイトとすべての配送ネットワークにわたる製品の動きをリアルタイムで可視化するため、Satyanath 氏とそのチームは、営業部門、業務部門、サプライチェーン部門向けに分析ダッシュボードを開発し、数日で構築しました。ビジネスリーダーとそのチームは、これらのダッシュボードを日常的に使用し、戦略的な意思決定を行っています。
SAP on AWS を実行し、Amazon Redshift などの補完的なサービスをデータウェアハウスとして使用することで、Hippo Stores はデータ抽出のための追加のパイプラインを構築する必要がなくなりました。Satyanath 氏は、今後 12 か月以内に、Hippo Stores の分析の取り組みを運用分析から診断的分析、処方的分析へ、そして最終的には機械学習を使用して企業が新しい店舗をオープンする場所を決定できる予測アプリケーションへと進化させようと計画しています。
プライベートネットワーク環境での SAP の保護
Hippo Stores のミッションクリティカルな SAP アーキテクチャを設計する際に、最も重要な考慮事項はセキュリティでした。小売業者は、多要素認証対応の AWS Identity and Access Management (IAM) を使用してユーザーの権限を制御し、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) で NAT ゲートウェイを使用して送信メッセージを安全にルーティングしています。
Hippo Stores は、各拠点間で独立した仮想プライベートネットワークを構築し、リモートで作業する従業員は保護されたトンネルを介して、プライベートネットワーク環境で SAP にアクセスしています。「セキュリティソフトウェアに多額の投資をするのではなく、AWS がさまざまな地域の顧客のために長年かけて構築してきたサービスを活用することができました」と Satyanath 氏は言います。
Satyanath 氏は次のように締めくくっています。「当社は共に成長できるクラウドプラットフォームを選びたいと考えていましたが、AWS はその条件を満たしていました。顧客データを活用してより優れた意思決定を行うことや、ビジネスの安全を確保することなど、今後数年間に当社が実行することが何であれ、当社は常に AWS をプロバイダーとして選びます」。
詳細はこちら
詳細については、thinkwithwp.com/sap を参照してください。
Hippo Stores について
Hippo Stores は、B2B および B2B の消費者向けの建築資材のワンストップショップです。12,000 を超える建築製品と 160 以上のブランドを 1 つの店舗で卸売価格で提供しています。
AWS の利点
- 5 か月で新たなビジネスと e コマースのサイトを立ち上げ
- 現地のクラウドスペシャリストによる頻繁かつ直接的なサポート
- 99.999% の稼働率を達成
- プライベートネットワーク内のミッションクリティカルなデータを保護
- 詳細な分析ダッシュボードを数日で開発
- インフラストラクチャのオートスケーリングによるコスト管理
利用している AWS のサービス
SAP S/4HANA on AWS
Amazon Web Services (AWS) と SAP は、あらゆる規模の企業が AWS で SAP HANA のインメモリコンピューティングプラットフォームの利点を活用できるよう、緊密に連携しながら AWS プラットフォームの認定を行ってきました。
Amazon Virtual Private Cloud (VPC)
Amazon Virtual Private Cloud (VPC) では、リソースの配置、接続性、セキュリティなど、仮想ネットワーク環境を完全に制御することができます。
AWS Identity and Access Management (IAM)
AWS Identity and Access Management (IAM) では、AWS のサービスやリソースへのアクセスを安全に管理できます。IAM を使用すると、AWS のユーザーとグループを作成および管理し、アクセス権を使用して AWS リソースへのアクセスを許可および拒否できます。
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