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週刊生成AI with AWS – 2024/12/16週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
Amazon Bedrock Agents に関する新しい AWS Black Belt オンラインセミナーの資料及び動画が公開されています。年末年始のお供にぜひご覧いただければと思います。
それでは、12 月 16 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社シスラボ様、市場調査・分析にかかる時間を Amazon Bedrock Agents の活用により 98.3% 削減
シスラボ様は、IT ソリューションの企画・立案からシステム導入後のアフターサポートまでサービスとして提供する中で、手作業による市場調査・比較表の作成などの業務に多くの時間がかかるといった課題を抱えていました。そこで、キーワードを指定するだけで、競合比較表を作成できるサービス “Marketing AI” を開発しました。Amazon Bedrock Agents を通じてユーザーが入力したキーワードを Web 上で検索し、検索結果に基づいて Claude モデルが回答を生成します。Marketing AI の導入により、企画ごとに約 2 時間かかっていた業務を 98.3 % 減の 2 分に短縮することに成功したそうです。またサービス構築はわずか 3 名で約 1 カ月間という短期間で行いました。今後は、Marketing AI を正式な自社サービスとして展開していくそうです。 - ブログ記事「Amazon Connect で実現する生成 AI を活用したセルフサービスの簡素化」を公開
24 時間 365 日のサポートを顧客に提供するセルフサービスのカスタマーサポートは、企業にとって重要な要素となっています。この記事では、セルフサービスに関する Amazon Connect の最新機能を詳しく説明しています。Amazon Q in Connect による生成 AI を活用したセルフサービス構築機能やパフォーマンス分析のためのダッシュボード機能も紹介してます。 - ブログ記事「Amazon QuickSight の生成 AI アシスタンスを使用して小売データを分析する」を公開
このたび小売向けの生成 BI 機能を利用できるサンプルダッシュボードを DemoCentral で公開しました。本記事ではサンプルダッシュボードの使い方を解説しています。サンプルダッシュボードには Amazon Q in QuickSight の質疑応答機能が実装されており、自然言語による問い合わせと、それに応じたビジュアル生成・要約文生成を簡単に試せるようになっています。 - ブログ記事「Amazon Verified Permissions と Amazon Bedrock Agentsを使用した安全な生成 AI アプリケーションワークフローを設計する」を公開
Amazon Bedrock Agents を活用したアプリケーションにおいて、ユーザー権限に基づいたきめ細かなアクセスコントロールを適用しようとすると、アクセスコントロールポリシーの管理方法を考える必要が出てきます。この記事では、Amazon Verified Permissions を Amazon Bedrock Agents から呼び出すことで、エージェントワークフローに対するポリシー管理を一元化する方法を紹介しています。 - ブログ記事「生成 AI アプリケーションで使用するデータを保護するための効果的なデータ認可メカニズムの実装」を公開
RAG や AI エージェントなどを活用した生成 AI アプリケーションでは、データセキュリティが非常に重要です。このブログでは、機密データを生成 AI アプリケーションで利用する際のリスクと、データ認可の実装方法を紹介しています。Amazon Bedrock Agents で強固な認可を実装する方法として、セッション属性情報を AWS Lambda に渡す方法が紹介されています。 - ブログ記事「責任ある AI に関する新しいツール、機能、リソースにより AI の信頼を促進する」を公開
この記事では、AWS re:Invent 2024 で発表された、責任ある AI に関する新しいツールや情報を紹介しています。例えば、Amazon Nova は、データから有害なコンテンツを検出して削除し、不適切なユーザー入力を拒否するといった安全対策が搭載されています。このような LLM の安全性や開発プロセスにおける公平さ、説明可能性などの責任ある AI に関する情報は、このたび新しく追加された AI サービスカードにて説明されています。 - ブログ記事「生成 AI を活用してプレイヤーやプレスのゲームレビューを分析する」を公開
この記事では、Amazon Bedrock を使用してゲームレビューのアップロード、処理、分析、要約を行うことができるサーバーレスソリューションの構築方法を説明しています。大量のレビューを処理するために Amazon Bedrock Batch Inference API を使用しているのが設計のポイントの 1 つです。サンプルコードはこちらで確認できます。
- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社シスラボ様、市場調査・分析にかかる時間を Amazon Bedrock Agents の活用により 98.3% 削減
サービスアップデート
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- Amazon Q Business の分析ダッシュボードにて会話のインサイトが表示可能に
Amazon Q Business の分析ダッシュボード機能が強化され、会話の様々な側面を分析できるようになりました。今回追加された分析項目は、回答が見つからなかったクエリ、ブロックされたクエリ、エンドユーザーからのフィードバックの 3 つです。これにより、管理者はユーザー体験やデータの課題を特定し対処しやすくなりました。 - Amazon Connect の Amazon Q のエージェント支援機能で 新たに 64 言語をサポート開始
Amazon Connect では、コンタクトセンターのエージェントに対して問い合わせに関する情報提供やレコメンデーションを行うチャット機能を Amazon Q を通じて利用することができます。これまで利用言語が限られていましたが、このたび日本語を含む新たな 64 言語をサポートするようになりました。これにより日本語によるチャット応答が可能になっています。 - Amazon Q Business が SOC 準拠を達成
このたび Amazon Q Business が SOC(System and Organization Controls)準拠サービスとなりました。Amazon Q Business の SOC 認証により、お客様は今後、SOC 要件の対象となるユースケースで Amazon Q Business を使用できるようになります。サポートされているすべての AWS リージョンで SOC 準拠となっています。 - Amazon Bedrock で Meta Llama 3.3 70B モデルが利用可能に
Meta の Llama 3.3 70B モデルが、Amazon Bedrockで利用可能になりました。Llama 3.3 70B は、モデルの効率性とパフォーマンスが向上しており、少ない計算リソースで旧世代の上位モデルである Llama 3.1 405B と同等のパフォーマンスを提供します。現在、米国東部(オハイオ)リージョンで利用可能であり、米国東部(バージニア北部)および米国西部(オレゴン)リージョンではクロスリージョン推論を通じて利用可能です。 - Amazon Bedrock で Stable Diffusion 3.5 Large モデルが利用可能に
Stability AI の Stable Diffusion 3.5 Large (SD3.5 Large) が Amazon Bedrock で利用可能になりました。SD3.5 Large は テキストから高品質な 100 万画素の画像を生成可能なモデルです。 3次元や絵画などの多様なスタイルの画像生成に加えて、プロンプトへの忠実性も向上しています。現在、米国西部(オレゴン)リージョンの Amazon Bedrock で利用可能です。サンプルや詳細はこちらの記事をご覧ください。
- Amazon Q Business の分析ダッシュボードにて会話のインサイトが表示可能に
週刊生成AI with AWS の年内の投稿は本日で最後となります。いつもご覧いただきありがとうございました。
今年は、お客様の革新的な生成 AI 活用事例やサービスアップデートが盛りだくさんで、驚きと発見に満ちた激動の 1 年だったように思います。
来年もどうぞよろしくお願いします!