Amazon Web Services ブログ
SAPとAWSにより、企業はスタートアップのように革新が可能
SAPとAWSは、お客様のSAP S/4HANAへの道のりを簡略化し、イノベーションを加速させることを目的とした新しいパートナーシッププログラムである、プロジェクト “Embrace”を発表しました。
フロリダ州オーランド – 2019年5月9日 – 本日、SAPは、Amazon Web Services (AWS)とグローバルサービスインテグレーター (GSI)とのコラボレーションプログラムであるプロジェクト “Embrace”を発表しました。Embraceは、リファレンスアーキテクチャを通じて、お客様の業界の用語やコンテキストの中で、SAP S/4HANA on AWSへの移行を促します。
AWSは、SAP S/4HANAへの移行を簡略化し、業界のコンテキストの中でスタートアップのように革新する企業の能力を加速させることのできるこのプログラムへの参加を誇りに思っています。SAP Cloud PlatformとAWSサービスを組み合わせたリファレンスアーキテクチャによってサポートされているMarket Approved Journeyを使用することで、プラットフォーム間でのデータフローが容易になります。
SAPが掲げるインテリジェントエンタープライズのポートフォリオとAWSクラウドサービスは、共創イノベーションによる自動化により、インテリジェントテクノロジーをネイティブに使用し、ビジネスモデルをより迅速に革新し、デフォルトでグローバルに彼らのお客様にサービスを提供し、そして低コストで実行することで、世界中の企業を”スタートアップのように”素早く変革させることができます。SAPとAWSは共同で、現在のITランドスケープに存在する技術的債務の返済と、機械学習、データレイク、IoTなどの高レベルサービスへの即時かつオンデマンドな接続を提供することによるイノベーションの加速を目的とした独自の製品を開発しています。
以下は、AWSがSAP S/4HANAへの道のりでENGIEをどのように支援しているかの一例です。
「当社の最高経営責任者であるIsabelle Kocherは、脱炭素化、デジタル化、分散化に重点を置いたENGIEの新しい戦略を定義しています。この変革戦略では、データと運用効率性がさらに重要視されています。」と、ENGIEの財務部門の最高情報責任者であるThierry Langer氏は説明しています。さらに、「AWSチームがAWS上で実現可能なことの包括的なデモを提供してから48時間後、私たちは非本稼働環境をAWSに移行することを決定しました。そのステップを完了した後、私たちは、プラットフォーム全体と本稼働環境もAWSに移行することを選びました。私たちは、SAPをオンプレミスで稼働する場合とAWS上で稼働する場合の違いを確認しましたが、AWSに移行することが有利であることは疑いようもありませんでした。」とのことです。
SAPとAWSは、Embraceプログラムをサポートするために、既存のコラボレーションの取り組みを活用します。
S/4HANA Move Xperience: 包括的なオファリングが、お客様がSAP S/4HANA上で従来のERPシステムをテストし、変革することを可能にします。このオファリングは、自動化、規範的なツール、アーキテクチャーのセット、およびパッケージ化されたパートナーのオファリングを活用して、数日で移行と変換を行います。お客様は、既存のSAP ERPシステムから開始することも、SAP Model Companyの業界テンプレートを活用して、新規で迅速に開始することを選ぶこともできます。テスト環境は、SAP認定済みの本稼働対応のAWS環境で無償で利用できるようになります。このS/4HANA Move Xperienceのオファリングは、お客様がビジネスケースを検証し、SAP S/4HANAへの移行に伴う工数を評価することを可能にします。
SAP Cloud Platform on AWS: 現在、7つのグローバルAWSリージョン (モントリオール、バージニア、サンパウロ、フランクフルト、東京、シンガポール、シドニー)で160を超えるSAP Cloud Platformのサービスがサポートされています。SAPとAWSは現在、基盤となるSAPビジネスアプリケーションのセマンティックレイヤーとメタデータレイヤーを介してコンテキストアウェアなソリューションを開発者が簡単に設計、展開できるように、両社のプラットフォームを接続しています。水曜日に、IoTのクラウド・ツー・クラウド・オプションを提供開始し、エッジ・ツー・エッジのオファリング (近日予定)を発表しました。また、SAP Cloud Platform Connectivityを使用してSAP S/4HANAアプリケーションで動作するビジネスプロセスとAWSサービスを連携したい、といったお客様から頻繁に要望されてきたSAP Cloud Platform API Management用のAWS Lambdaのリファレンスアーキテクチャも発表しました。
Market Approved Journeys: さらに簡略化し、お客様が業界内で迅速に革新できるように、SAP、AWS、そして私たちのグローバルシステムインテグレーションの共同パートナーは、Market Approved Journeysを発表します。これらのイノベーションパスは、両社のサービスとソリューションによって、お客様がコアのERPソリューションを超えて統合や拡張できる方法を示しています。Market Approved Journeysを通じて、お客様とパートナーは、業界で一般的な相互運用性とデザインパターンを活用して、組織を差別化する方法に注力することができます。
調査会社のガートナーによると、全ビジネスリーダーの3分の2は、競争力を維持するために自社のデジタル化のスピードを加速する必要があると考えています *。 エンタープライズアプリケーションソフトウェアとクラウドサービスのリーダーであるSAPとAWSは、安全で信頼できるデジタル変革への道筋をお客様に提供するために密接に連携しています。
今週のオーランドで開催されているSAPPHIRE NOW 2019に参加している場合は、AWSブース (#2000)にお立ち寄りいただき、AWSがSAP S/4HANAへの道のりを簡略化し、より迅速に革新するための方法について、SAP on AWSのエキスパートにお声がけください!
* Gartner, Smarter with Gartner, Embrace the Urgency of Digital Transformation, Oct. 30, 2017, https://www.gartner.com/smarterwithgartner/embrace-the-urgency-of-digital-transformation/
翻訳はPartner SA 河原が担当しました。原文はこちらです。