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行く前に知っておきたい — AWS re:Invent 2024 モニタリングとオブザーバビリティ
12 月 2 日から 12 月 6 日までラスベガスで開催される AWS re: Invent 2024 に参加する予定で、モニタリングとオブザーバビリティについて詳しく知りたいとお考えですか? もしそうなら、このブログでは re:Invent 2024 でのモニタリングとオブザーバビリティに焦点を当てたクラウド運用に関連するセッションを取り上げています。
モニタリングとオブザーバビリティにより、アプリケーションとインフラストラクチャの状態を把握できるため、問題を診断し、ワークロードとアプリケーションのパフォーマンス、可用性、セキュリティを最適化できます。AWS はエンドツーエンドのモニタリングおよびオブザーバビリティソリューションを提供しており、エンドユーザーセッションやアプリケーショントランザクションから基盤となるインフラストラクチャまで、環境のすべてのレイヤーで何が起こっているかを把握できます。このエンドツーエンドのソリューションは、トレース、メトリクス、ログなどのデータの収集から始まり、データの処理とコンテキスト化、理解へと進みます。また、潜在的な問題の事前対応、予測、防止を可能にする AI と機械学習も含まれています。AWS のモニタリングとオブザーバビリティは、データを実用的なインサイトに変換し、問題をより迅速に検出、調査、修正するのに役立ちます。これにより、チームが他の作業やプロジェクトに専念する時間ができます。
re:Invent 2024 では、最新のベストプラクティスと革新的な機能を活用して、アプリケーション、最新のワークロード、環境をより深くエンドツーエンドで可視化するためのモニタリングおよびオブザーバビリティに関するセッションを包括的に提供できることを嬉しく思います。ハンズオンワークショップと専門家主導のディスカッションを通じて、AWS とオープンソースのオブザーバビリティツールとテクニックを活用してパフォーマンスを最適化し、運用を合理化、イノベーションを促進しカスタマーエクスペリエンスを向上させる強力なインサイトを引き出す方法を学べます。
AWS re:Invent では、自分に合ったペースで知識を広げ、スキルを伸ばすことができるように、さまざまな形式とレベルの学習セッションを提供しています。レベルはセッション ID で示されます。詳細は re:Invent セッションタイプをご覧ください。
著者のおすすめ:
オープンソースのツールが、コスト削減、共同コミュニティ、移植性など、企業にさまざまなメリットをもたらすのにどのように役立つかを見てきました。これらの利点により、オープンソースツールはより一般的に使用されるようになり、オブザーバビリティの分野でも存在するようになりました。その使用法について、私たちが一緒に仕事をしているお客様からよく聞かれる質問は、「オープンソースのツールを AWS でオブザーバビリティのためにどのように使用するか」というものです。今回のブレイクアウトセッションでは、AWS でそれがどのように行えるのか、またセットアップにどのようなさまざまなサービスを使用できるのかを詳しく説明します。
COP324 | Observability, the open source way – Breakout Session
オブザーバビリティのためのオープンソースツールの使用に興味がありますか? オープンソースツールは開発ペースが速いため、効果的なオブザーバビリティソリューションを設定するのは難しい場合があります。AWS では、Prometheus、Grafana、OpenTelemetry などのオープンソースツールの AWS マネージドサービスを使用してオブザーバビリティを柔軟に実装できます。このセッションでは、マネージドオープンソースサービスがどのようにインストルメンテーション、収集、分析への標準化されたアプローチを可能にするのかを説明します。OpenTelemetry によるインストルメンテーション、Prometheus および Amazon OpenSearch Service 向け Amazon マネージドサービスによる取り込み、Amazon Managed Grafana によるインサイトなど、オブザーバビリティの各段階で推奨されるアーキテクチャパターンをご覧ください。
その他のモニタリングおよびオブザーバビリティに関するセッション:
COP315 | Accelerate Innovation with AI-Powered Operations — Breakout Session
運用の問題に対処するために数え切れないほどの時間を費やすのにうんざりしていませんか?イノベーションの時間がもっとあればいいのにと思いませんか?AIOps(IT運用のためのAI)がどのようにワークフローに革命をもたらすかをご覧ください。このセッションでは、AIOps がどのように運用の合理化、反復作業の自動化、混乱から貴重なインサイトを得るのかを探ります。Amazon CloudWatch と Amazon DevOps Guru で AWS のベストプラクティスを学び、これらの強力なツールを活用してイノベーションを推進するための時間を取り戻す方法を学びましょう。運用の未来を受け入れ、チームの可能性を最大限に引き出しましょう。
COP320 | Best practices for end-to-end digital experience monitoring — Breakout Session
インターネットからサービスに至るまで、アプリケーションのパフォーマンスをフルスタックで可視化できます。このブレイクアウトセッションでは、AWS デジタルエクスペリエンスモニタリング がネットワークとインターネットのモニタリングをユーザーエクスペリエンストラッキングと組み合わせて、すべてのタッチポイントを横断して外部から見えるようにする方法を学びます。実際のユーザーインタラクション、合成トラフィック、インターネットサービスプロバイダーのデータ、バックエンドインフラストラクチャのメトリクスを監視することで、フロントエンドのパフォーマンス、ユーザーの行動、API の効率、潜在的な障害点の全体像がどのように明らかになるかを理解してください。これらのインサイトを相互に関連付けることで、エンドツーエンドのデジタルエクスペリエンスを、リリース速度、採用率、コンバージョン、可用性などの実用的なKPIに変えて、カスタマーエクスペリエンスを向上させる方法をご覧頂けます。
COP404 | Best practices for generative AI observability — Breakout Session
生成AIの運用が増えるにつれ、信頼性、透明性、最適化を確保するためには、包括的なオブザーバビリティが不可欠です。まず、大規模言語モデル、検索拡張生成(RAG)アーキテクチャ、その他の新しいアプローチなど、さまざまな生成AIパターンに特有のオブザーバビリティの課題について詳しく説明します。参加者は、幅広いメトリクス、ログ、分散トレースを備えた Amazon CloudWatch を活用して、生成AIワークロードのエンドツーエンドのライフサイクルを深く可視化する方法を学びます。さらに、生成AIアプリケーションを構築するための強力なフレームワークである LangChain の役割と、これを Amazon Bedrock および Amazon SageMaker と組み合わせて活用して開発およびデプロイパイプライン全体のオブザーバビリティを強化する方法についても説明します。
COP406 | Byte to insight: Maximize value from your logs with Amazon CloudWatch — Breakout Session
多くの企業では、ログが多すぎて、実用的なインサイトが不足していることに悩まされることがよくあります。このセッションでは、取り込みからインサイトに至るまでのログデータのライフサイクル全体を探り、最新の Amazon CloudWatch Logs 機能を使用して最大限の価値を引き出すための具体的な戦略を明らかにします。費用対効果とビジネスへの影響を考慮してログデータを最適化する実践的なテクニックを学びましょう。これは昔の CloudWatch ではなく、ログデータの管理と活用方法に革命をもたらす、変革された顧客中心のオブザーバビリティプラットフォームです。
COP409 | Implementing application performance monitoring feat. PBS — Breakout Session
アプリケーションパフォーマンスモニタリング(APM)は、組織がパフォーマンスの問題をプロアクティブに特定して解決し、最適なユーザーエクスペリエンスを提供できるようにします。このセッションでは、エンドユーザーエクスペリエンスから従来の EC2 インスタンス、コンテナ、サーバーレスコンピューティングにわたるデータベースまで、Amazon CloudWatch がどのようにして完全な可視性を実現するかを学びます。強力な相関関係と柔軟性を実現し、いつでもシステムの状態を問い合わせることができることで、修復までの時間を短縮する方法をご紹介します。APM がすべてのオブザーバビリティシグナルを効率的に活用し、問題を迅速に検出してアプリケーションの稼働時間を最大に維持する方法をご覧頂けます。
COP345 | Building an effective observability strategy — Chalk Talk
現代のクラウドワークロードを理解して最適化するには、オブザーバビリティが不可欠ですが、多くの組織は効果的な戦略の構築に苦労しています。このセッションでは、オブザーバビリティの成熟度を評価し、適切なシグナルを測定する包括的なアプローチを設定する方法を学びます。コンテナやサーバーレスアプリケーションを含む多様なワークロードのオブザーバビリティを効率的に推進するためのインサイトを得ることができます。デモや実践例を通じて、オブザーバビリティデータから強力なインサイトを引き出すための戦略を構築するためのベストプラクティスを紹介します。
COP352 | Effortless observability for modern workloads — Chalk Talk
複雑なインストルメンテーションなしで、ワークロードを詳細に可視化するため、この Chalk Talk では、メトリクス、ログ、トレースの収集、集約、視覚化を簡単に行える Amazon CloudWatch の機能について説明します。CloudWatch Container Insights 、CloudWatch Lambda Insights が、メトリクスとログを使用してコンテナとサーバーレス環境に関するインサイトを要約する方法を紹介します。Application Signals がアプリケーションからメトリクスとトレースを収集し、フロントエンドからデータベースまでの最小限の設定で、通信量、可用性、レイテンシ、障害、エラーなどの主要な指標を数秒で表示する方法をご覧頂けます。
COP411 | Monitoring event flows: observability for event-driven architectures — Chalk Talk
イベント駆動型アーキテクチャ(EDA)はスケーラビリティを提供し、システムのコンポーネント間の疎結合を促進し、俊敏性を高めます。しかし、EDA にはオブザーバビリティの課題が伴います。メッセージングサービスを含む非同期アーキテクチャで、複雑なイベントフローを可視化します。このインタラクティブな Chalk Talk で、全てのイベントジャーニーを可視化するために OpenTelemetry を使ったトレースを探求していきます。また、一般的な EDA パターンのベストプラクティスとともに、シャーディング、パフォーマンス、根本原因分析に関するインサイトを得るためのメトリクスとログを集める方法についても学びます。
COP305 | Using observability for effective incident response — Workshop
効果的なインシデント管理は、事業継続にとって不可欠です。このハンズオンワークショップでは、インシデントをシミュレートし、さまざまなソースからデータを収集、分析、相関付けして、システムの動作を総合的に理解する方法を学びます。Amazon CloudWatch と AWS Systems Manager を使用してインシデントを積極的に特定して対応するための効果的なアラートと自動化されたワークフローを設定する手法をご紹介します。参加するにはラップトップ PC を持参する必要があります。
結論
このブログでは、参加すると興味深いモニタリングとオブザーバビリティのセッションをいくつか紹介しました。これらのセッションでお会いできるのを楽しみにしています。さらに質問がある場合や、セッションで聞いたことをさらに詳しく知りたい場合は、Expo の AWS Village にある Observability kiosk に訪れてください。その他のモニタリングおよびオブザーバビリティセッションの詳細については、re: Invent セッションカタログをご覧ください。
このブログの翻訳はソリューションアーキテクトの 辻林 侑 が担当しました。原文はこちらです。