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GENIAC における計算リソース提供者として AWS が選定されました
2024年7月16日、開発事業者の公募が開始された「GENIAC (Generative AI Accelerator Challenge)」における計算リソース提供者として、AWS が選定されました。
GENIAC は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) が推進する取り組みで、日本国内の生成 AI 基盤モデル開発力を底上げし、企業等の創意工夫を促すことを目的とするものです。今回の事業の助成額は245億円以内、 計算リソースの利用料等について、スタートアップ企業含む中小企業や学術機関等は2/3の、その他の企業・団体は1/2の助成が行われます。開発に必要な GPU リソース確保の方法は、「(1) 提案者が計算リソース提供事業者と個別に調整し直接確保」と「(2) 経済産業省が計算リソース提供事業者から一括で確保し提案者に提供」の2種類が設定されており、今回 AWS が選定されたのは (2) についてとなります。
今回の選定に関して、AWS に対してコメントを頂いていますのでご紹介します。
自民党が今年発表した「AI ホワイトペーパー 2024」で示したとおり、日本は「世界一 AI フレンドリーな国」を目指すべきと考えています。すなわち、世界で最も AI に理解があり、AI の研究開発・実装がしやすい国を、官民をあげて実現することです。日本の競争力を強化するためにも、高度な人材やインフラを基に、AI 研究開発力の強化と AI の利活用促進を一体的かつグローバルな視点で進めていく必要があります。GENIAC における計算リソースの提供を通じて、AWS が日本での AI イノベーションの推進に貢献することを大いに期待しています。
— 衆議院議員 自由民主党 デジタル社会推進本部 AIの進化と実装に関するPT 座長 平 将明 様
GENIAC における計算資源の提供支援(2サイクル目)では、より社会実装を見据えた生成 AI 開発を支援していきます。開発と利活用の好循環を迅速に生み出していくことが重要です。こうした中、計算資源提供の世界的企業であり、独自に生成 AI 開発企業への支援プログラムも展開されている AWS 様に、GENIAC への計算資源提供をコミットいただき、感謝いたします。計算資源活用のサポートのほか、GENIAC コミュニティ活動へのご貢献も期待しております。
— 経済産業省 商務情報政策局 情報処理基盤産業室長 渡辺 琢也 様
生成 AI の利活用を進めていくだけでなく、生成 AI のエンジンである基盤モデル自体の開発力を上げていくことは、日本全体として大変重要な課題です。そのために、経産省と NEDO が進めている GENIAC の取り組みに AWS が選定され、国内のさまざまな組織の開発力の強化のためにご尽力いただけることを大変嬉しく思っています。
— 東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻/人工物工学研究センター 教授 松尾 豊 様
AWS ではお客様からのご要望にお応えする形で様々なサービスの拡充に注力しており、生成 AI の活用に関するサービスも同様です。6月20-21日に開催された AWS Summit Japan の基調講演では、多数のお客様が本番運用という形で生成 AI による価値創造を開始していることを発表いたしました。なお、これはロゴ掲載に賛同いただいたお客様をご紹介したもので、他にも多くのお客様が、生成 AI による課題解決に取り組んでいらっしゃいます。
また、2023年に実施した AWS LLM 開発支援プログラムによる国内の基盤モデル開発の支援や、生成 AI に取り組もうと考えるお客様を支援する AWS パートナー企業の拡充もすすめています。
GENIAC は基盤モデルの開発力向上と生成 AI の社会実装を目的としており、今回 AWS は前述 (2) の確保方法に向けて、Amazon EC2 P5 インスタンス (p5.48xlarge) を提供することとなりました。Amazon EC2 P5 インスタンスは、NVIDIA H100 Tensor Core GPU を8基、GPU メモリを合計640GB (HBM3)、合計30 TB のローカル NVMe SSD ストレージ、Elastic Fabric Adapter (EFA) および NVIDIA GPUDirect RDMA (リモートダイレクトメモリアクセス) をサポートする 3,200 Gbps のネットワーク帯域幅を備えており、ますます複雑化する基盤モデルのトレーニングやデプロイに最適な計算リソースです。
AWS としては前述 (2) の確保方法への計算リソース提供と開発事業者の支援のみならず、前述 (1) の個別調整による直接確保する方法によって基盤モデルの開発に取り組む企業・団体についても、生成AIの開発・活用によるビジネス課題解決という目的を達成に資する、下記をはじめとする支援を提供します。
GPU 搭載インスタンスの提供はもちろん、(1) の確保方法においては AWS が開発した機械学習向けのアクセラレータである AWS Trainium, AWS Inferentia を搭載したインスタンスもご利用頂けます。加えて基盤モデル構築のための最適なインフラストラクチャをマネージド型で提供することにより、開発者がインフラストラクチャの構築・管理ではなく開発作業に注力できるようにする Amazon SageMaker HyperPod もご用意しています。
また、AWS は計算リソースの提供にとどまらず、分散学習環境や技術やノウハウを学習する機会の提供、生成 AI による課題解決のためのガイダンス提供、生成 AI ソリューションの事業化支援、お客様同士の情報交換の活性化などの活動を一層加速していく計画です。
GENIAC への参加・申請を考えるお客様は、下記よりお問い合わせください。
AWS ジャパン GENIAC 支援チーム (画像形式になっていますので、大規模視覚言語モデルでの読み取りや手打ちをお願いします)
参考: AWS の生成 AI に対する考えとアプローチ
AWS は、生成 AI が新しい体験の創造、生産性の向上、データからの洞察の獲得など、様々なビジネス上の価値につながるポテンシャルを持っていると考えています。AWS はお客様からのフィードバックに基づき開発する機能の決定や優先順位付けを行っています。ゆえにお客様の生成 AI に対する関心の高まりを受けて、生成 AI による課題解決・ビジネス価値創出に取り組むお客様のためのサービス・機能の開発に注力しています。
AWS が提供する生成 AI 関連サービスは、3つのレイヤーに分けて整理し、お客様にご提供しています。
お客様は、どういった価値を実現したいか、どの程度の規模の開発作業が可能か、などの要素に基づいて最適なサービスを選択して利用することができます。図中で上段に表されているのが、生成 AI の技術を組み込んだ完成品のアプリケーションとして提供されるサービスで、Amazon Q がそれにあたります。中段に位置するのが、お客様のアプリケーションやシステムに生成 AI を支える基礎技術である基盤モデル (Anthropic Claude や Meta Llama などの大規模言語モデル含む) を容易に組み込むことができるツールである、Amazon Bedrock です。そして、下段が基盤モデル自体のトレーニングや推論に利用されるインフラストラクチャーのサービス群です。
また、生成 AI によってビジネスや社会の課題を解決するためには、戦略策定や生成 AI を組み込んだアプリケーション全体のコスト最適化、サービス提供企業・団体の事業化などの要素が必要不可欠だと考えています。そのため、提供サービスの拡充・強化だけでなく真に生成AIが利用され、価値を生んでいくために必要な支援を提供します。
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