Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2024/11/11週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
12月2日からの AWS re:Invent 関連の情報が少しづつ出てきますね。去年同様、色々なセッションがオンライン中継もされる予定ですので、視聴したい方はこちらのレジストレーションをお忘れなく。
時差の関係で、日本から視聴するのは難しいものも多いのですが、録画も公開される予定ですし、最初のキーノートである現地月曜夜のPeter DeSantisキーノートは、日本時間だと火曜のお昼12時半ごろ開始予定なので、ライブで見やすいかと思います。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。今週はいつもに増して新発表が多かったので、各項目の説明はできるだけシンプルにしています。詳細はリンク先のWhat’s new等でご確認ください。
2024年11月11日週の主要なアップデート
- 11/11(月)
- Amazon OpenSearch Ingestion adds support for ingesting data from Amazon Kinesis Data Streams – AWS
Amazon OpenSearch Ingestion では、Amazon Kinesis Data Streams から直接レコードを取り込むことができるようになりました。これにより、追加の工数が不要で、KinesisからのストリーミングデータをOpenSearch Serviceでインデックスできるようになりました。 - Get x-ray vision into AWS CloudFormation deployments with a timeline view – AWS
AWS CloudFormation で Deploy timeline view (デプロイタイムラインビュー)が提供されるようになりました。この機能は、CloudFormationのスタックで実行する一連のアクションを視覚化してくれるため、スタックでのリソースプロビジョニングアクションの順序やかかった時間を把握しやすくなります。
- Amazon OpenSearch Ingestion adds support for ingesting data from Amazon Kinesis Data Streams – AWS
- 11/12(火)
- Amazon SageMaker Model Registry now supports defining machine learning model lifecycle stages – AWS
Amazon SageMaker Model Registry でカスタムの機械学習モデルのライフサイクルステージがサポートされました。この機能により、トレーニングから推論まで、モデルライフサイクルのさまざまな段階でのトラックと管理が容易になります。また、承認待ち、承認済み、却下などの段階承認ステータスをトラックして、モデルが次の段階に進む準備ができているかどうかを確認することもできます。 - Amazon Managed Service for Apache Flink now supports Amazon DynamoDB Streams as a source – AWS
Amazon DynamoDB 用の新しい Apache Flink コネクタが利用可能になりました。これは AWS が Apache Flink プロジェクトにコントリビューションした新しいコネクタであり、Apache Flink のソースとして Amazon DynamoDB ストリームを追加し、変更データを順次 Flink に流すことが容易になります。 - Amazon EC2 Capacity Blocks expands to new regions – AWS
アジアパシフィック (東京)、米国西部 (オレゴン) の2つのリージョンにおいて、 P5 インスタンスで Amazon EC2 の機械学習用キャパシティブロックが利用可能になりました。キャパシティブロックを使用すると、1 ~ 64 インスタンス (512 GPU) のクラスターサイズで、最大 8 週間前まで GPU 容量を最大 28 日間予約できるため、機械学習ワークロードをより確実に実行できるようインフラを準備することが可能になります。 - Amazon EventBridge announces up to 94% improvement in end-to-end latency for Event Buses – AWS
Amazon EventBridgeで、2023年1月以降の改善によりイベントバスのエンドツーエンドのレイテンシーが最大 94% 改善されたことを発表しました。2023年1月時点では、2235.23ms (P99)であったレイテンシが、2024年8月には129.33ms (P99)まで短縮しています。これにより、よりミッションクリティカルな領域でも利用が可能になります。 - Amazon EBS now supports detailed performance statistics on EBS volume health – AWS
Amazon Elastic Block Store (EBS) ボリュームで、詳細なパフォーマンス統計が利用可能になりました。この新機能により、1秒未満の精度で 11 のメトリックスにアクセスし、 EBS ボリュームの入出力 (I/O) 統計をリアルタイムにモニタリングできます。
- Amazon SageMaker Model Registry now supports defining machine learning model lifecycle stages – AWS
- 11/13(水)
- Amazon OpenSearch Service now supports 4th generation Intel (C7i, M7i, R7i) instances – AWS
Amazon OpenSearch Service で、第4世代インテル Xeon スケーラブルプロセッサーベースのコンピューティング最適化インスタンス (C7i)、汎用 (M7i) インスタンス、およびメモリ最適化インスタンス (R7i) を利用可能になりました。これらはC6i、M6i、R6i の各インスタンスよりもそれぞれ最大 15% 価格性能比を実現します。 - Introducing resource control policies (RCPs) to centrally restrict access to AWS resources – AWS
AWS Organizations で Resource Control Policy (RCP) が利用可能になりました。これは、組織内のAWSリソースへのアクセスを一元的に制御できる機能で、外部IDによる内部リソースへのアクセス防止や、通信のTLS強制といった用途に利用が可能です。現時点では、Amazon S3, AWS STS, AWS KMS, Amazon SQS, AWS Secrets Manager に適用が可能です。 - Amazon DynamoDB introduces warm throughput for tables and indexes – AWS
Amazon DynamoDB では、新しく warm throughput (ウォームスループット)値と、DynamoDB テーブルとインデックスを簡単にPre warming (事前ウォーミング)できる機能が追加されました。ウォームスループット値を参照すると、テーブルが処理できる読み取り/書き込みオペレーションの数が可視化されます。今後のイベントにおける性能不足に気付いた場合には、事前ウォーミングにより性能値を増やすことができます。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS Glue Data Catalog now supports scheduled generation of column level statistics – AWS
AWS Glue Data Catalog で、Apache Iceberg 表と Parquet、JSON、CSV、XML、ORC、ION などのファイル形式のデータにおいて、列レベルの統計のスケジュール生成がサポートされました。これにより、統計の生成を簡略化および自動化できます。統計情報は Amazon Redshift Spectrum および Amazon Athena のコストベースオプティマイザー (CBO) と統合されているため、クエリのパフォーマンスが向上し、コスト削減が期待できます。
- Amazon OpenSearch Service now supports 4th generation Intel (C7i, M7i, R7i) instances – AWS
- 11/14(木)
- AWS Backup now supports Amazon Neptune in three new Regions – AWS
AWS Backup による、 Amazon Neptuneのバックアップが利用可能なリージョンが拡張され、新たに大阪、ジャカルタ、ケープタウン)リージョンで利用可能になりました。 - Amazon DynamoDB reduces prices for on-demand throughput and global tables – AWS
Amazon DynamoDB の料金改定がアナウンスされました。オンデマンドスループットの価格は最大50%、グローバルテーブルの価格は最大67%引き下げます。この料金は11月1日からの利用分に適用されます。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra) reduces prices by up to 75% – AWS
Amazon Keyspaces for Apache Cassandra は、スケーラブルでサーバーレスの Apache Cassandra 互換データベースサービスです。今回オンデマンドモードの料金を単一リージョンで最大56%、マルチリージョンで最大65%引き下げました。また、プロビジョニングモードの料金は、単一リージョンで最大13%、マルチリージョンで最大20%引き下げられました。また、Keyspacesは有効期限(TTL)の削除料金を75%引き下げました。この変更により、以前のようにスパイクがあるワークロードだけでなく、大半のワークロードでオンデマンドモードの利用が推奨されます。 - AWS Transit Gateway and AWS Cloud WAN enhance visibility metrics and Path MTU support – AWS
AWS Transit Gateway と AWS Cloud WAN enhance において、アベイラビリティーゾーン (AZ) 単位のメトリクスをCloudWatchに送信可能になりました。AZ単位のメトリクスにより、AZ単位で詳細可視化できるようになり、AZ単位の障害を迅速にトラブルシューティングできるようになります。あわせて、パス最大伝送ユニット検出(PMTUD)をサポートするようになりました。 - Amazon RDS for PostgreSQL now supports major version 17 – AWS
Amazon RDS for PostgreSQL において PostgreSQL バージョン 17.1 が利用可能になりました。あわせて、最新のマイナーバージョンである、16.5、15.9、14.14、13.17、12.21の利用も可能になっています。 - Amazon S3 now supports up to 1 million buckets per AWS account – AWS
Amazon S3 で、AWS アカウントあたりのデフォルトバケット数のクォータ(上限値)を 100 から 10,000 に引き上げました。また、最大100万バケットまでクォータの増加をリクエスト可能になりました。この変更は自動的に適用されるため、ユーザー側のよる操作は必要ありません。最初の 2,000 バケットは無料で作成できますが、2,000 バケットを超えると、少額の月額料金がかかる点に注意してください。詳細はS3の料金ページをご覧ください。 - Amazon RDS for Oracle now M7i and R7i instances types – AWS
Amazon RDS for Oracle で、M7iおよびR7iデータベースインスタンスタイプが利用可能になりました。新しい最大インスタンスサイズは 48xlarge になり、M6iやR6iインスタンスと比較して50%多い最大vCPUとメモリを利用可能になりました。M7i および R7i インスタンスは、Oracle Database エンタープライズエディション(EE)とスタンダードエディション 2(SE2)の両方のエディションで、Bring Your Own ライセンスモデルで利用できます。
- AWS Backup now supports Amazon Neptune in three new Regions – AWS
- 11/15(金)
- Introducing Amazon Route 53 Resolver DNS Firewall Advanced – AWS
Amazon Route 53 Resolver DNS Firewall Advanced がリリースされました。これは Route 53 Resolver DNS ファイアウォールの新しい機能で、DNS トンネリングやドメイン生成アルゴリズム (DGA) などの高度な DNS 脅威に関連する、疑わしいDNSトラフィックを監視およびブロックできます。詳細はこちらのドキュメンテーションをご覧ください。 - Amazon Data Firehose supports continuous replication of database changes to Apache Iceberg Tables in Amazon S3 – AWS
Amazon Data Firehose で RDS、Aurora、もしくはEC2上で稼働する MySQL もしくは PostgreSQL のトランザクションログから更新データを読み取り、Amazon S3上のApache Iceberg表に差分反映させる機能がPreview提供開始になりました。サーバーレスのサービスを利用して、より容易に、RDBからS3への差分レプリケーションが実現可能になります。東京・大阪リージョンでもPreviewが利用可能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Centrally manage root access in AWS Identity and Access Management (IAM) – AWS
AWS Identity and Access Management (IAM) に、AWS Organizations 管理化のAWSメンバーアカウントにルート(root)権限でアクセス可能な機能が追加されました。これまで個々のメンバーアカウントごとにrootユーザーが必要で、これをセキュアに管理していく必要がありましたが、この機能により集中的にroot権限を管理できるようになります。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Introducing Amazon Route 53 Resolver DNS Firewall Advanced – AWS
先週もご案内しましたが、恒例の「1時間でre:Inventの発表まとめをしゃべりきる日本語Webinar」が 12 月 6 日 (金) 12:00~13:00 に開催されます。新発表内容をいっきに振り返る内容なので、ぜひこちらもご覧ください。今回はYoutube Liveでの放送予定ですので、事前に「通知を受け取る」ボタンをクリックしておいてください。
– AWS Black Belt Online Seminar 2024 年 AWS re:Invent 速報
それでは、また来週!