Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2024/7/1週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。
梅雨のはずですが、連日暑い日が続きますね・・・まだ気温に慣れておらず辛い日々が続きますが。みなさん、体調にお気をつけください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
今週は米国の祝日もありアップデートは少なめになっています。
2024年7月1日週の主要なアップデート
- 7/1(月)
- AWS Direct Connect announces native 400 Gbps Dedicated Connections at select locations
AWS Direct Connectでネイティブ 400Gbpsの専用線接続が提供開始しました。機械学習や大規模言語モデルトレーニング、自動運転車のための先進運転支援システムなど、大規模なデータ転送が必要な場面で400Gbpsの大きな回線は有効です。400Gbpsの接続が可能なロケーションについてはこちらの一覧をご確認ください。
- Amazon OpenSearch Ingestion adds support for ingesting data from self-managed sources
Amazon OpenSearch Ingestionが自己管理型のOpenSearch, Elasticsearch, Apache Kafkaクラスターをサポートしました。これにより、たとえばLogstashなどの3rd Partyツールを利用せずにAmazon OpenSearch Serviceにデータ移行や複製が可能になります。この機能は、Amazon OpenSearch Ingestion が現在利用できる東京を含む15のリージョンで利用可能です。詳細については、Amazon OpenSearchのドキュメントをご確認ください。
- RDS for PostgreSQL supports PL/Rust crates serde, serde_json, regex, and url
Amazon RDS for PostgreSQLのPL/Rust cratesにserdem serde_json, regex(正規表現), urlが追加されました。これらは全てのAWSリージョンでPostgreSQL 16.3-R2以上, 15.7-R2以上, 14.12-R2以上, 13.15-R2以上のRDS インスタンスで利用可能です。これらの追加以外にも、 Trusted Language Extensions for PostgreSQL(pg_tle)を使ってより多くの拡張を行うことも可能です。
- Amazon S3 Access Grants now integrate with Amazon SageMaker Studio
Amazon S3 Access GrantsがSageMaker Studioと統合されました。Amazon S3 Access GrantsはIdPやIAMなどでS3のデータへのアクセス権をマッピングし、データアクセスやガバナンス向上ができる機能です。今回の統合によりJupyterLab ノートブックからMLのトレーニングなどでアクセス権を管理しつつS3のデータ利用することがより簡易にできるようになります。この機能はSageMaker Studioが使えるすべてのリージョンで利用可能です。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon S3 Access Grants now integrate with open source Python frameworks
一つ前のアップデートのSageMaker Studioに加え、AWS SDK for Python (Boto3)を使用してオープンソースの Python フレームワークに関してもAmazon S3 Access Grantsと統合されました。アプリケーションやSageMaker以外のJupyterLab ノートブックでDjango、TensorFlow、NumPy、PandasのPythonのオープンソースフレームワークを使う際もこの機能を利用することでより容易に安全を担保しながらS3上のデータを利用可能になります。この機能はIAM Identity Centerが使えるすべてのリージョンで利用可能です。詳細については同じくドキュメントをご確認ください。
- AWS Direct Connect announces native 400 Gbps Dedicated Connections at select locations
- 7/2(火)
- Elastic Fabric Adapter (EFA) now supports cross-subnet communication
Elastic Fabric Adapter(EFA)が同じアベイラビリティーゾーン(AZ)内のサブネット間通信をサポートしました。ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や機械学習など高速なネットワークを必要とするワークロードで、より柔軟なネットワーク設計が可能になります。この機能は、すべての AWS 商用リージョン、AWS GovCloud (米国) リージョン、Sinnet が運営する北京リージョン、および NWCD が運営する寧夏リージョンで利用で利用可能です。EFAの詳細については、ドキュメントをご確認ください。
- Amazon MQ now supports RabbitMQ version 3.13
Amazon MQでRabbitMQのversion 3.13がサポートされました。これまでのversionのバグの修正とパフォーマンスの向上がされているほか、ブローカーのパッチバージョンアップグレードを管理するようになりました。version 3.13以降の全てのブローカーはメンテナンスウィンドウに互換性のある最新の安全なバージョンに自動アップグレードされます。Amazon MQ for RabbitMQのversion 3.8, 3.9, 3.10のサポートはまもなく終了するため、これらのバージョン、またこれら以外のバージョンに限らず早めのアップデートをお勧めします。
- RDS for Db2 now supports Private Offers on licensing through AWS Marketplace
AWS Marketplace経由でAmazon RDS for Db2のライセンスを利用する際に、プライベートオファーを適用できるようになりました。これまで、AWS Marketplaceの公開価格、もしくはBYOLの二択でしたが、今回のアップデートにより、Marketplaveを通じてIBMに個別見積もりのリクエストが可能になります。AWS Marketplace ライセンスオプションの詳細については、ドキュメントにアクセスして開始してください。
※現時点では、日本のAWSアカウントからはまだRDS for Db2のライセンスをマーケットプレイスで購入できるようになっていないためご注意ください。
- Elastic Fabric Adapter (EFA) now supports cross-subnet communication
- 7/3(水)
- Amazon Q Developer is now generally available (GA) in the Visual Studio IDE
AWS Toolkit extensionとして利用可能なVisual Studio IDEでのAmazon Q Developer利用がGAしました。Amazon Q Developerは技術的な質問への回答、コード生成、コード説明のほか、セキュリティ脆弱性(C#のみサポート)のスキャン等が可能です。使用するにはVisual Studio 2022に無料のAWS Toolkitをダウンロードしてください。詳細はドキュメントをご確認ください。
- AWS Launch Wizard now adds programmatic deployments through APIs and Cloudformation templates
AWS Launch WizardがAPIやCloudFormationを使用したプログラムでのデプロイに対応しました。AWS Launch Wizardは、Microsoft SQL Server Always OnやHANAベースのSAPシステムなどのサードパーティアプリケーション用にAWSリソースのサイジング、設定、デプロイをガイド付きで行うことができるサービスです。今回のアップデートではAPI, CloudFormation対応のほか、アプリケーション仕様をプログラムで取得するAPIも導入され、デプロイ作業がより簡単になります。東京を含む29のリージョンで利用可能です。
詳細についてはLaunch Wizard ユーザーガイドとAPI ページをご覧ください。
- Amazon DataZone introduces fine-grained access control
Amazon DataZoneでデータ所有者が行レベル、列レベルでのデータ制御が可能になりました。これにより、地域に応じてアクセスできる行をフィルターすることや、個人を特定できる情報(PII)などの機密性の高いデータをフィルターするなど、subscribersに必要な情報のみアクセスさせることが可能です。この機能はAWS Lake Formation と Amazon Redshift双方に対して制御されます。行・列レベルのきめ細やかな制御は東京を含む14のリージョンで利用可能です。詳細についてはドキュメントをご覧ください。
- Amazon Q Developer is now generally available (GA) in the Visual Studio IDE
- 7/4(木)
- アップデートはありませんでした
- 7/5(金)
- アップデートはありませんでした
イベント情報がいくつか出ていますが、直近で
AWS 初心者向けイベントであるAWS Builders Online Seriesが7/18に開催されます。
「AWS 基礎」「生成 AI」「モダンアプリケーション開発」がテーマになっていますので、ぜひご参加ください。
また、先月開催されたAWS re:Inforce 2024のre:Capイベントが7/26に開催されます。
AWS最大のセキュリティカンファレンスを日本語で振り返ることができる機会です。合わせてぜひ参加・ご活用いただけると幸いです。
それでは、また来週!