Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2023/10/16週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。

皆さんの中にはAWS PrivateLinkをお使いの方も多いのではないでしょうか?
実は、PrivateLinkのリージョン対応はWhat’s newが出ないことが多く、気づかれてないことも多いです。
最近だと大阪リージョンのAPI Gatewayでprivate APIが利用できるようになっています。もし、対応を待っているサービス、リージョンがある場合定期的にチェックしてみてください。お近くにSAにお声がけいただくのもOKです。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2023年10月16日週の主要なアップデート

  • 10/16(月)
    • Introducing Amazon EC2 R7i instances
      Amazon EC2 R7i インスタンスがGAしました。第4世代 Xeon スケーラブル・プロセッサー(Sapphire Rapids)を搭載したR7iは最大48xlargeという大きなインスタンスサイズと、DDR5メモリを備えており、SAPのほかSQL、NoSQLのデータベース、SAP HANAなどのインメモリデータベース、HadoopやSparkなどのビックデータ分析などメモリを大量に必要とするワークロードに最適です。R7iインスタンスはバージニア北部、オハイオ、オレゴン、アイルランド、ストックホルム、スペインのリージョンでご利用いただけます。
    • AWS Client VPN extends availability to three additional AWS Regions
      AWS Client VPNの提供リージョンが3つ追加され、大阪リージョンでもご利用いただけるようになりました。大阪リージョンにないことで代替で東京リージョンでご利用だった、または大阪リージョンのEC2でVPNアプライアンスをご利用だった皆様はぜひご活用ください!
    • Introducing Recover into Existing Instance for AWS Elastic Disaster Recovery
      AWS Elastic Disaster Recovery (AWS DRS) が既存のインスタンスへの復元をサポートしました。これまでDRSでAWS上のインスタンスを復元する際は新しいインスタンスを起動する必要がありました。今回のアップデートにより元のインスタンスまたは事前に設定した既存インスタンスへの復元に対応しました。この機能追加はDRSが利用可能なすべてのリージョンで利用可能です。
  • 10/17(火)
    • Amazon OpenSearch Service adds support for four new language analyzers
      Amazon OpenSearch Serviceに日本語のSudachiを含む4つの言語アナライザープラグインが追加されました。日本語のプラグインとしてはこれまでもKuromojiがサポートされていましたが、新たな選択肢が追加された形です。これらの新しいプラグインは‘TXT-DICTIONARY’に加えて‘ZIP-PLUGIN’として提供されています。これらの追加プラグインはAmazon OpenSearch Serviceが利用可能なすべてのAWSリージョンで利用できます。
    • Amazon Relational Database Service announces Dedicated Log Volume
      Amazon RDSがPostgreSQL、MySQL、及びMariaDBでDedicated Log Volumeをサポートしました。Dedicated Log Volumeはトランザクションログを専用ボリュームに保存する設定です。データベースで最もレイテンシー変動の影響を受けやすいトランザクションログを個別のボリュームに書き込むため、クエリやデータ更新との衝突が減りコミット待ちやIPOS要求が軽減されます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
  • 10/18(水)
    • Amazon Redshift announces integration with AWS Secrets Manager
      Amazon RedshiftがAWS Secrets Managerとの統合をサポートしました。データベースの作成、変更、復元など管理者権限が必要な作業の職務権限分離が容易になるほか、KMSと連携してのシークレットの暗号化も簡単になります。この機能はRedshiftが利用可能なすべてのAWSリージョンで、プロビジョニングされたクラスターとサーバレス両方で利用可能です。
    • Share Amazon Route 53 Application Recovery Controller clusters across multiple AWS accounts
      AWS Resource Access Manager (AWS RAM)を使用してAmazon Route 53 Application Recovery Controller (Route 53 ARC)のクラスターをAWS Organizationsの組織、もしくはOU内で共有できるようになりました。クラスターを共有できることで、クラスター数が減り、総コストの抑制につながります。また、AWS RAMを使用してRoute 53 ARCクラスターを共有するための追加料金は発生しません。
    • Amazon OpenSearch Service announces new administrative options
      Amazon OpenSearch Serviceでより詳細な制御ができるようになりました。OpenSearchはノードに異常がないか監視し、クラスターの安定性を維持するための是正を行ってくれるマネージドサービスです。一方で、エキスパートなユーザーがより綿密な管理を行うためにプロセスや、データノードの再起動などのオペレーションが追加されました。これらの管理オプションはOpenSearchの利用もしくはElasticsearch バージョン 7.0以上を実行しているすべてのクラスターでサポートされます。新しい管理オプションの詳細はドキュメントをご確認ください。
  • 10/19(木)
    • AWS announces member account level credit sharing preferences
      AWS Organizationsの組織内で柔軟なクレジットのシェアが可能になりました。これまでクレジットの共有は組織全体に対して有効化または無効化しかできませんでした。今回のアップデートによりアカウント単位での選択・除外ができるようになったためより細かく管理することが可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
    • Amazon OpenSearch Service now offers Amazon EC2 Im4gn instances
      Amazon OpenSearch ServiceにAWS Graviton2 プロセッサを搭載したAmazon EC2 Im4gn インスタンスが追加されました。Im4gn インスタンスは最大30TBのローカルNVMEストレージを搭載しており、非常に低いI/Oレイテンシーを要求されるリアルタイムログ分析等に向いています。このAmazon OpenSearch Service Im4gn インスタンスは東京を含む11のリージョンですぐにご利用いただけます。
    • AWS Glue for Apache Spark announces native connectivity for Google BigQuery
      AWS Glue for Apache SparkがGoogle BigQueryへのネイティブ接続をサポートしました。これまでもBigQueryとの接続はサポートされていましたが、コネクタのインストールが必要でした。今回のアップデートで事前の準備作業不要にBigQueryからのデータ読み込みやBigQuery SQLを使用しての操作等が可能になります。この機能はGlueが利用可能なすべての商用リージョンで利用できます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
    • Amazon WorkSpaces now supports Windows Server 2022 bundles
      Amazon WorkSpacesにWindows Server 2022を搭載した新しいバンドルが追加されました。この追加はAmazon WorkSpacesが利用可能なすべてのリージョンで利用できます。なおWindows Server 2016/2019搭載のバンドルは引き続き利用可能です。
  • 10/20(金)
    • Amazon Kendra releases connectors for 11 JDBC data sources to enable structured data search
      機械学習を利用した検索サービスのAmazon Kendraが11のデータベースに対して、コネクタ経由でコンテンツのインデックスを作成し、コンテンツ全体の情報を検索できるようになりました。対象のデータベースはAurora(MySQL互換、PostgreSQL互換)、RDS(MySQL、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Server)、MySQL、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Server、DB2です。これらの11のDBコネクタは、AmazonKendraが利用可能なすべてのAWS リージョンでご利用いただけます。
    • AWS Service Catalog announces support for additional Infrastructure as Code (IaC) provisioning tools
      AWS Service CatalogでAnsible、Chef、Pulumi、Puppetなどがサポートされました。これまでサポートされていたCloudFormationやHashiCorp Terraform Clud configurationに加え、これらのツールをご利用のお客様はService Catalogを使うためにIaCツールの移行や変更をせずとも各種機能を利用することができます。この機能はAWS GovCloudを含めたAWS Service Catalogが利用できるすべてのAWSリージョンで利用できます。
    • AMI Block Public Access now enabled for all new accounts and existing accounts with no public AMIs
      Amazon Machine Image Block Public Access (AMI BPA)がすべての新しいAWSアカウント、及び2023年7月15日以降パブリックAMIを所有していないすべての既存AWSアカウントでデフォルトで有効になりました。これまではAMI BPAはデフォルトでは無効でした。この変更により誤ってAMIをパブリックに共有することが制限されるので、お客様のセキュリティの向上につながります。AMI BPAについての詳細はドキュメントをご確認ください。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 根本 裕規 (twitter – @rr250r_smr)