Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/5/11週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
前々号で書いたように、最近オーディオインターフェースとダイナミックマイクを使ってみているのですが、実に奥が深いですね。オーディオインターフェースやその付属ソフトで設定可能な項目も多いですし、録音ファイルのノーマライズとかノイズ除去などでも、まだまだ知らない世界が広がっている感じです。色々試しているうちにコンデンサーマイクとの違いも試してみたいなとか思って、必要も無いのに安いのを1つ買ってしまいました。これが沼の入り口なのでしょうか…
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2020年5月11日週の主要なアップデート
- 5/11(月)
- AWS Graviton2 プロセッサを搭載した Amazon EC2 M6g インスタンスが一般利用可能に
AWS Graviton2 プロセッサを搭載し、コストパフォーマンスに優れるEC2 M6gインスタンスが一般提供開始になりました。東京リージョンでもご利用いただけます。Graviton2は64 bit Armアーキテクチャのプロセッサです。Mファミリーに久しぶりに1vCPU、4GBメモリの小さめのサイズが加わったのも利用範囲が広がって良いですね。詳細はこちらのBlogを参照してください。 - Amazon Kendra が一般利用可能に
機械学習ベースのエンタープライズ検索サービス、Amazon Kendraが一般利用開始になりました。Kendraは自然言語での検索を実現します。例えば「Where aws Thad Jones born? (Thad Jonesはどこで生まれましたか?)」と入れることでその答えを含むドキュメントを提示します。現在の対応言語は英語のみです。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - AWS Direct Connect の強化されたモニタリング機能
AWSの専用線接続サービス、Direct Connectで仮想インターフェイス (VIF) の使用状況、状態、正常性をCloudWatchから監視する事が可能になりました。値に応じたアクションの実行も可能ですので、より運用管理を自動化できるようになりました。 - TensorFlow と PyTorch 用の Amazon Elastic Inference および TensorFlow のトレーニングと推論を使用した AWS Deep Learning Containers の更新
AWS Deep Learning Containersは機械学習に必要な環境が整えられたコンテナイメージですが、これが更新され、Elastic InferenceでPyTorch 1.3.1、TensorFlow 1.15.0、TensorFlow 2.0.0 が利用可能になりました。Elastic InferenceはEC2やSageMakerに低コストのGPUアクセラレーションをアタッチするサービスです。Elastic Inferenceの詳細はこちらをご覧ください。
- AWS Graviton2 プロセッサを搭載した Amazon EC2 M6g インスタンスが一般利用可能に
- 5/12(火)
- Amazon Kinesis Data Analytics が Apache Flink アプリケーションの拡張モニタリングの提供を開始
Amazon Kinesis Data Analytics (KDA)で稼働するApache FlinkアプリケーションでAmazon CloudWatchの拡張モニタリングが利用可能になりました。CPUやメモリの使用率など、デフォルトで19のメトリクスが利用可能になっていますし、アプリケーション側でカスタムメトリクスを作成することもできます。
- Amazon Kinesis Data Analytics が Apache Flink アプリケーションの拡張モニタリングの提供を開始
- 5/13(水)
- コードを使用して Kubernetes アプリケーションを定義するための新しいソフトウェア開発フレームワークおよびオープンソースプロジェクトである Kubernetes の CDK の紹介
AWSクラウド開発キット(CDK)は、設定をプログラミング言語で記述するためのOSSフレームワークですが、これを拡張するプロジェクトとしてCDK for Kubernetes(cdk8s)が公開されました。これはPythonやTypescriptで設定を記載するとYAMLを出力してくれるというものです。特にAWS上のk8sに特化しているわけではなく、他の環境でも利用可能です。現在”Alpha”ステージとのことで、本番運用に適用するのはお勧めできませんが、管理を柔軟にするツールとしてk8sユーザはぜひお試しください。詳細はこちらのBlogに記載されています。 - Announcing major enhancements to Amazon Macie, an 80%+ price reduction, and global region expansion
Amazon Macieの値下げが発表され、ボリュームディスカウントにより約80-90%の費用低減が実現可能になりました。Macieはパターンマッチングと機械学習によってAWS内に保存する情報から機密情報が検知するサービスです。現在のところ日本語には未対応ですが、クレジットカード番号、英語での資料などに適用が可能です。同時にOrganization管理化でのマルチアカウント対応や、APIの拡充も発表されています。詳細はこちらのBlogをご覧ください。
- コードを使用して Kubernetes アプリケーションを定義するための新しいソフトウェア開発フレームワークおよびオープンソースプロジェクトである Kubernetes の CDK の紹介
- 5/14(木)
- AWS Migration Hub is now available in the Asia Pacific (Tokyo) and US East (N. Virginia) Regions
AWS Migration Hubが東京リージョンでご利用いただけるようになりました。Migration Hubは、AWS Database Migartion Service、AWS Server Migration Service、CloudEndure MigrationといったAWSの各種マイグレーションサービスに加え、ATADATA ATAmotionといったサードパーティマイグレーションサービスを一括で管理するためのハブサービスです。詳細はこちらをご覧ください。
- AWS Migration Hub is now available in the Asia Pacific (Tokyo) and US East (N. Virginia) Regions
- 5/15(金)
- Amazon Redshift now leverages Bloom filters to improve data lake query performance by up to 2x
Amazon Redshiftで外部表からのクエリがブルームフィルタを活用することで性能が最大2倍に向上しました。Redshiftの外部表はSpectrumという機能で提供されており、S3上に置いた各種オープンフォーマット(例:CSV, Parquet)のファイルを表として見せ、クエリ可能にする機能です。Redshiftのクラスターバージョン1.0.15503以降でこの改善が提供されます。 - Amazon RDS for SQL Server now supports SQL Server Reporting Services (SSRS)
Amazon RDS for SQL ServerでSQL Server Reporting Services(SSRS)が利用可能になりました。管理コンソールから”ADD Option”で追加できるようになっており、これによる追加のコストは発生しません。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - Amazon RDS for SQL Server supports Bulk Insert on highly available DB Instances using Amazon S3 Integration
Amazon RDS for SQL ServerでS3上のファイルをバルクインサートする機能がマルチAZ構成でも利用可能になりました(これまではシングルAZ構成のみのサポートでした)。これはS3上にあるCSVやXML形式のファイルを高速にRDS for SQL Serverに取り込むための機能です。
- Amazon Redshift now leverages Bloom filters to improve data lake query performance by up to 2x
今月27日にBIサービスのAmazon QuiCkSightの基礎ハンズオンを実施予定なのですが、おかげさまですぐに定員が埋まってしまいました。そこで今後も定期的にQuickSightのハンズオンを実施していく予定にしています。来月(6月)はちょっとハンズオンのシナリオを変えて、販売管理をする際のQickSightの使い方を初歩からご説明するWebセミナーを実施予定ですので、ご興味がある方はぜひ早めにお申し込みください。
– 【オンラインセミナー】Amazon QuickSight ハンズオンセミナー ~セルフBIサービス・販売管理ダッシュボード編~
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)