Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2019/8/26週
みなさん、こんにちは!ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
日中は変わらず暑い日々が続いていますが、東京は朝夕は随分涼しくなってきたように思います。
今週は先週出せなかった8/19週分の週刊AWSも出ていますので、ぜひ合わせてご覧ください。また、これまでの週刊AWSはこちらから辿れます。それでは、先週(8/26週)の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2019年8月26日週の主要なアップデート
- 8/26(月)
- Amazon SageMaker で、機械学習のトレーニングコストを最大 90% 削減するマネージドスポットトレーニングが利用できるようになりました
SageMaker でマネージドスポットトレーニングと呼ばれるオプションが利用可能になりました。これはEC2 スポットインスタンスを利用して機械学習モデルをトレーニングするもので、オンデマンドのEC2と比較して費用を最大 90% 削減できます。機械学習のトレーニングとスポットインスタンスは相性が良いと思いますので、ぜひお試しください。
- Amazon SageMaker で、機械学習のトレーニングコストを最大 90% 削減するマネージドスポットトレーニングが利用できるようになりました
- 8/27(火)
- Amazon SageMaker で Amazon FSx For Lustre と Amazon EFS のサポートを開始、モデルのトレーニングを一層すばやく簡単に実行可能に
SageMaker の機械学習モデルをトレーニングするためのデータソースとしてAmazon EFSと Amazon FSx for Lustre が利用可能になりました。両者は共有可能なファイルシステムという意味では同じですが、FSx for Lustre は分析、HPCなどのハイパフォーマンスワークロード向けに最適化されたサービスで、 EFS は高い可用性を実現するNFSを提供するサービスと、特性が異なる点にご注意ください。
- Amazon SageMaker で Amazon FSx For Lustre と Amazon EFS のサポートを開始、モデルのトレーニングを一層すばやく簡単に実行可能に
- 8/28(水)
- Amazon EC2 A1 インスタンスをご利用いただけるリージョンが増えました
AWS Gravitonプロセッサを搭載したEC2 A1 インスタンスがの利用可能リージョンが追加され、東京リージョンでも利用可能になりました。GravitonプロセッサはARM 64bitコアを用いた独自開発のプロセッサで、コスト効率の良さが特徴です。またA1インスタンスはデフォルトでEBS最適化オプションが最初から有効になっています。詳しくはこちらのBlog記事をご覧ください。 - AWS X-Ray が Amazon SQS をサポート
X-Ray を使ってSQSを通過したメッセージをトレースできるようになりました。X-Ray は分散アプリケーションでのトレースを支援するためのサービスで、今回の機能追加によりSQSについてもX-Rayから情報を把握し、デバッグ等に活用できるようになりました。 - AWS Glue、Glue ジョブ用 Glue ETL ライブラリのバイナリをリリース
Glue ETLで利用されているJavaのライブラリ(バイナリ)が、Mavenリポジトリとして公開されました。これによりGlue での本番環境に展開する前に、Scala および Python のGlue ETL スクリプトを、ローカルで開発、コンパイル、デバッグする事がより容易になります。詳しくはこちらのドキュメントを参照してください。 - AWS Global Accelerator で Application Load Balancer エンドポイントを対象にしたクライアント IP アドレス保存のサポートを開始
AWS Global Acceleratorは複数のエンドポイントに対して、単一の静的IPアドレスを提供するサービスです。これによって複数のAWSリージョンやアベイラビリティゾーンにまたがったサービスの構築を容易にします。今回の機能追加で、Global AcceleratorのエンドポイントとしてALBを使用した場合に、ALBにクライアントのIPアドレスを渡すことが可能になり、クライアントのIPアドレスに基づいたビジネスロジックの構築が容易になりました。 - PostgreSQL 12 Beta 3 を、今後 Amazon RDS データベース環境でご利用いただけます。
2019/8/8にPostgreSQLコミュニティからリリースされたPostgreSQL 12 Beta 3 が Amazon RDS データベースプレビュー環境で利用可能になりました。本リリースには、PostGIS 3.0.0alpha3 など、多くの拡張機能のサポートが含まれています。プレビュー環境ですので、本番業務ではなく、テスト・評価用にお使いください。 - セッションマネージャーを使用したローカルポートとリモートポート間のトラフィックの転送が可能に
AWS Systems Manager のセッションマネージャーで、ポートフォワーディングがサポートされました。SSHに限らず任意のポートでのトラフィックをクライアントマシンのローカルポート経由でAWS内のEC2等に転送する事が可能になります。これによりポートフォワーディング用の踏み台サーバ等が不要になりますし、外部からのインバウンドポートを開く必要も無くなります。詳しくはこちらのBlog記事を参照してください。
- Amazon EC2 A1 インスタンスをご利用いただけるリージョンが増えました
- 8/29(木)
- AWS Chatbot が AWS Systems Manager からの通知をサポート
AWS Chatbot (現在ベータ)に機能が追加され、AWS Systems Manager からの通知をSlack チャンネルや Amazon Chime ルームに連携することが可能になりました。
- AWS Chatbot が AWS Systems Manager からの通知をサポート
- 8/30(金)
- Amazon SageMaker Notebooks now export Jupyter logs to Amazon Cloudwatch
SageMakerのNotebookログをCloudWatchに転送できるようになりました。ログへのアクセスのためにNotebookインスタンスにターミナル接続する必要がなくなり、CloudWatch側でログを確認することが可能になります。 - Container monitoring for Amazon ECS, EKS, and Kubernetes is now available in Amazon CloudWatch
ECS, EKS, もしくはk8s on AWSでのコンテナワークロードのモニタリングを実現するCloudWatch Container Insightsのベータが完了し、一般公開になりました。これはコンテナ化されたアプリケーションからメトリクスとログを収集し、集約、可視化するサービスです。また、メトリックを元にアラームを設定して自動化に繋げるという事も可能です。詳細はこちらのドキュメント、もしくはこちらのBlog記事を参照してください。
- Amazon SageMaker Notebooks now export Jupyter logs to Amazon Cloudwatch
今週も盛りだくさんで、コンパクトに絞り込むのに苦労しました。全ての発表はWhat’s newのページにありますので、ぜひこちらもご覧ください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (@simosako)