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AWS Innovate Data Edition 開催のお知らせ

みなさん、こんにちは。アマゾン ウェブ サービス ジャパンのソリューションアーキテクト志村です。

今年もまた AWS Innovate Data Edition の季節がやってきました! 2021 年以降、年に四回テーマを設けて AWS Innovateを開催していますが、2023 年 8 月 30 日にはテーマを「データ」にフォーカスした AWS Innovate – Data Edition を開催します。この日は「データドリブンビジネス実践のための最新テクノロジーを学ぶ」をテーマに、データ戦略の全体像から、基盤構築と最適化、セキュリティとガバナンスの確保、そして生成系AI(Generative AI)を含む鍵となるユースケース、さらにお客さま事例のまで、全 18 のセッションをお届けします。

データドリブンビジネスの実践において一番大事なこと

近年、データドリブンでビジネスを動かしていくことが非常に重要になってきています。この記事をご覧になっている皆さまも、どのようにデータをビジネスの現場で活用できるかについて日々考えていらっしゃると思います。さて、このデータドリブンビジネスにおいて、一番大事なものは何でしょうか。

これに対してはいろいろな回答があるかと思いますが、アジリティを持つことが間違いなくその中の一つとして挙げられます。データを取得してからどれだけすばやくインサイトにつなげられるか、新しい分析をどれだけ早いサイクルで試すことができるか、運用管理のオーバーヘッドをなくして新たな取り組みをいかに多く行なえるか、といったことがデータ活用において非常に重要です。一般にデータの価値は作成されたときがもっとも高く、時間とともに減少していくといわれます。そのため以下に高速にプロセスを回せるかというのは、極めて重要なポイントになります。

実践におけるさまざまな壁

さてアジリティを持ってデータ活用を行うというものの、これを実践するにはいくつもの壁があります。自分一人で手元のデータをいろいろいじるのと違って、組織の中でデータを継続的に活用する仕組みを担保していくためには、気をつけないといけない点がいろいろとあります。

たとえば、以下のような点でお困りではないでしょうか?

  • そもそもなにをどうすればいいかよくわからない。社内にデータはあるが、これをどうすれば、活用することができるのかが見えてこない。うまくデータ活用しているという他社は、どのようなことをやっているのか
  • データは社内のデータベースだったり、ファイルシステムや SaaS サービスなどに置かれていることはわかるが、それらのデータがバラバラに置かれていてどう繋ぎ合わせていけばよいかわからない
  • データを溜めたり分析したりする仕組みはあるものの、データ量の増加に対応しきれずに苦労している。運用にとても手間がかかってしまっている現状で、新しいデータを気軽に取り込むといったこともとてもできる状態にない
  • 社内全体でデータ活用を推進したいが、きちんとセキュリティを担保するには、どうしてもデータ管理チームに負荷がかかってしまう。現状一部の人が利用するだけでも大変なのに、これ以上利用者が増えるのは考えられない

こうした課題に対応していくためには、データ活用のベストプラクティスを知ることがとても大事です。クラウドの登場により、これまで考えられなかった大量のデータを安価に蓄積し、また大きな初期投資なく大規模な計算リソースを必要な時間ときだけ確保して、加工整形や分析ができるようになりました。データ領域の技術の進歩は目覚ましく、数年前だと非常に手間がかかったり、そもそも困難だったりするようなものが、手軽に試せるようになってきています。つまりベストプラクティスも、日々進化しています。

AWS Innovate – Data Edition は、こうしたデータ活用のさまざまなベストプラクティスをテーマごとにまとめました。それらのベストプラクティスは、もちろん最新のテクノロジーやサービスに基づいて作り上げられたものです。実際にどのような内容か、次のセクションで詳しくご紹介します。

セッションと見どころのご紹介

まずオープニングセッションでは、イノベーションを生み出すためのデータ基盤のあるべき姿についてお話しします。エンドツーエンドのデータ戦略と題して、データ活用サイクルの全体像と、そのコアとなる要素について概念整理をしながらご紹介をしていきます。そもそもデータ活用とは? という方々におすすめの内容です。

テクノロジーセッションは 3 つのトラックをご用意しました。ひとつめは「データ基盤構築 & ガバナンス」と題して、より基盤に近い部分のお話をします。たとえばよりスケーラブルで運用管理を楽に行なえるようにするためのデータベースのマイグレーションや、データソース間の統合によるデータの集約・処理の自動化、また基盤全体のガバナンスを担保することで誰もが必要なデータにすぐにアクセスできるように仕組み、などについてご紹介します。

ふたつめは「データ活用 & データ基盤最適化」というテーマで、データ可視化のさまざまな方法や、複数のデータベースの使い分けと組み合わせによる最適化などについてご紹介します。そして最後の 3 つめは、「生成系 AI」となります。生成系 AI が非常に盛り上がっていますが、実際にその活用を行う際に気をつけるべきポイント、プロジェクトの進め方などのより実践的な内容を取り上げます。また従来の機械学習についても、より簡単にさまざまな分析・データベースサービスから活用するやり方をご紹介します。

そしてビジネスリーダーやビジネス層の皆様向けに「製造 / 金融」トラック、「中堅中小 / スタートアップ / メディア・テクノロジー」トラックをご用意し、各業種や業界のユースケースにフォーカスしたセッションを展開します。たとえば他社のデータをセキュアに結合して活用につなげるユースケースや、これからデータ分析を始める方に向けた身近なデータ活用の例を取り上げますので、お楽しみに。

以上のように、テクノロジーおよびユースケースの両面から、さまざまなベストプラクティスをお届けします。多くのお客さまが困っているポイント、よりデータ活用を加速するための実践的なプラクティスをお伝えすることにフォーカスします。

当日のアジェンダはこちらです。

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AWS Innovate – Data Edition をより楽しむために

最後になりますが、このブログを読んで興味を持っていただいた方は、ぜひイベントページからご登録をお願いします。もちろんそのまま当日に視聴していただくのでも、十分に楽しんでいただけるように準備をしておりますが、興味のあるセッションがすでにある場合は、ぜひ実際に AWS のコンソールからサービスを立ち上げて触ってみていただけると、当日の理解が深まるかと思います。

さらに当日はライブ Q&Aを実施し、みなさんからの質問をお待ちしています。この機会を活用して AWS への質問、不明点の解消などにお役立てください。

みなさまのご参加をお待ちしています。

– ソリューションアーキテクト 志村