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SAP認定Amazon EC2 M6iインスタンスがご利用可能です

本記事はAWSのSAP/VMware担当ゼネラル・マネージャーであるスティーブン・ジョーンズと、Intelのクラウド&エンタープライズ・ソリューション・グループ担当ゼネラル・マネージャーであるアヌラグ・ハンダが共同で執筆しました。

Amazon EC2 M6iインスタンスの優れたパフォーマンスをミッションクリティカルなSAPワークロードでご利用可能に

AWSとIntelは、SAP NetWeaverのワークロードに対応した新しいAmazon EC2 M6iインスタンス発表しました。これは、SAP note 1656099に記載されている通り、第3世代のIntel® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載した、初めて一般提供されるSAP認定のクラウドインスタンスです。

これらのインスタンスは、前世代(M5)のインスタンスと比較して、メモリ帯域幅が最大20%、価格対性能比で10%向上しており、また、Intel Total Memory Encryption (TME) やAVX-512など、第3世代Intel® Xeon™ スケーラブル・プロセッサー専用の機能を利用することができます。また、サイズとして9種類のラインナップがあり最大128のvCPUと最大500GBのRAMを搭載したインスタンスがご利用頂けます。詳細は以下の通りです。

インスタンスサイズ vCPU メモリ (GiB)
m6i.large 2 8
m6i.xlarge 4 16
m6i.2xlarge 8 32
m6i.4xlarge 16 64
m6i.8xlarge 32 128
m6i.12xlarge 48 192
m6i.16xlarge 64 245
m6i.24xlarge 96 384
m6i.32xlarge 128 512

m6i.32xlargeは、SAP Sales and Distribution (SD) Standard Application Benchmarkで実証されたように、1インスタンスあたり最大198,080SAPSを提供します。この値はSAPベンチマーク協議会によってレビューされ認定されました。

SAPのお客様がAWSとIntelを選び続ける理由

今回のリリースは、AWSとIntelが10年以上にわたってパートナーシップを結び、クラウド上でSAPのお客様のために共同でイノベーションを行ってきた中での最新のマイルストーンとなります。現在、何千ものお客様がIntel® Xeon™を搭載したEC2インスタンスでSAPを運用していますが、その理由は経験、選択肢、信頼性、セキュリティなど多岐にわたります。それぞれの理由について説明しましょう。

まず、SAPとSAPのお客様をクラウドでサポートしてきたAWSの比類なき経験があります。2008年、SAPは自社のイノベーションジャーニーをサポートするために、AWSとIntelベースのEC2インスタンスを使い始めました。2011年、AWSはSAPと提携し、SAP Business Suiteの本番ワークロード用に初期のEC2インスタンス(m2.4xlarge)を認定しました。その後、2013年にはEC2インスタンスのSAP HANA本稼働認定を取得し、AWSとインテルは共同でこの分野で新境地を開拓し続けています。例えば、2016年に発表したAmazon EC2 X1インスタンスは、大規模なSAP HANAデータベースのようなメモリ集約型のワークロードを目的とした、初のマルチテラバイト対応のクラウドインスタンスでした。そして同時に、SAP HANAはIntelのアーキテクチャで最適化されていました。このような経験と一貫したイノベーションのペースが、業界のリーダーたちがミッションクリティカルなSAPワークロード用途でAWSとIntelを搭載したEC2インスタンスを選び続けている重要な理由です。例えば、BP社ではミッションクリティカルな24×7の燃料ビジネスを支える16TBの巨大本番SAPシステムをAWSで運用しています。

もう一つの理由は、インスタンスタイプの選択肢が豊富であることです。これにより、お客様固有のワークロードの要件と、CPUとメモリの適切な組み合わせを調整することで、コストを最適化することができます。例えば、Zalora社は、SAP HANAデータベースをサポートするために244GBのEC2インスタンスでスタートしましたが、2年後にはクラウドの使用量を約900%にまで拡大しました。現在では、より大きな2TBのAmazon EC2 X1インスタンスで運用しています。ユニクロの親会社であるファーストリテイリングは、継続的なビジネスの成長をサポートするために、4TBと6TBのAmazon EC2ハイメモリインスタンスを使用しており、ダウンタイムを最小限に抑えながら数分でインスタンスサイズを変更しています。

もちろん、お客様がAWSを選択する理由は、世界で最も安全で信頼性が高く、広範なクラウド・プラットフォームであるからであり、Intelが提供するAmazon EC2インスタンスは、AWSインフラストラクチャの基礎となっています。AWSグローバルインフラは、25のリージョンに81のアベイラビリティーゾーンがあり(複数のAZを持つリージョンが2位のクラウドプロバイダーの2倍あります)、近い将来、さらに15のアベイラビリティーゾーンと5つのAWSリージョンを立ち上げる予定です。お客様は、このインフラの規模を利用して、オンプレミスよりもはるかに簡単かつコスト効率よく、高可用性のSAPシステムを構築することができます。

今すぐM6iをご利用頂けます

お客様はSavings Plans、リザーブドインスタンス、オンデマンドインスタンス、スポットインスタンスを介してM6iインスタンスをご利用頂けます。発表当初はAWSのUS East(北バージニア州、オハイオ州)、US West(オレゴン州)、Europe (フランクフルト、アイルランド)、Asia Pacific(シンガポール)の各リージョンでサービスを開始しておりましたが、2021年10月現在、東京リージョンでのご利用が可能です。

インスタンスを起動するにはAWSマネジメントコンソールAWSコマンドラインインターフェース(CLI)AWS SDKをご利用ください。詳しい情報は、M6iインスタンスのページ、またはIntel第3世代Intel® Xeon™プロセッサーのページをご覧ください。

ありがとうございました。
スティーブ、アヌラグ

翻訳はPartner SA 松本が担当しました。原文はこちらです。