Amazon Web Services ブログ

新世代のAmazon Linux 2 リリース

Amazon Web Services (AWS) が提供しているAmazon Linuxに新世代のAmazon Linux 2がリリースされました。他のサービスがそうであるようにAmazon Linux 2ではお客様からいただいた多くのフィードバックを元に作成されています。この新しいAmazon Linuxの特長をみていきましょう。

LTS(Long Term Support)の提供

これまでのAmazon Linuxはローリングアップグレードで定期的に新しいバージョンのパッケージが提供され続けることにより、常に最新の状態を維持できる環境として提供されていました。Amazon Linux 2でもこれは変わりませんが、加えてLTS (Long Term Support: 長期サポート)を提供する予定です。LTSでは5年間に渡りコアオペレーティングシステムにセキュリティパッチとバグフィックスを提供し続け、その間のユーザ空間のABI(Application Binary Interface)とAPI(Application Programming Interface)の互換性を維持します。互換性を維持しつつ安全なLinux環境を提供するのが目的であり、新しい環境に更新されることより互換性のある環境を長期に渡って使い続けることの方を望むお客様からのリクエストに応えるものです。

またコアオペレーティングシステムには無い、もしくは新しいバージョンのパッケージについてはAmazon Linux Extrasリポジトリから入手可能です。詳しくはamazon-linux-extrasコマンドのマニュアルを御確認ください。

LTSビルドは現在リリース候補(Release candidate)の状態として提供されており、評価を開始いただける状態です。

オンプレミス環境でのテストや開発が容易に

Amazon Linux はAmazon EC2やAmazon ECS (コンテナ環境)上で容易に利用いただけるディストリビューションですが、Amazon Linux 2ではこれらに加えて、VMware、Microsoft Hyper-V、Oracle VM VirtualBoxの仮想イメージを提供します。これによりオンプレミス環境でのテストや開発が容易になります。Amazon Linux 2を稼働させるには最小で512MBのメモリが必要です。

新しい環境とセキュリティの強化

Kernel 4.9やSystemdのサポート等、OS環境全体が刷新されています。またセキュリティ面でも必須パッケージを厳選することによりリスクを減らし、重要度が高いセキュリティパッチについてはOS起動時に自動的に適用する等、高いセキュリティレベルを保つための仕組みが組み込まれています。

今からご利用いただけます!

全ての商用リージョンでAMIが選択可能になっていますので、ぜひ御利用ください。HVMをサポートする全てのインスタンスタイプで御利用いただけます。Amazon LinuxをEC2上で利用する上で追加の費用は不要です(通常のAmazon EC2費用で利用可能)。DockerリポジトリにもAmazon Linux 2のベースイメージが準備済です。またフォーラムでは新しい告知に加えてみなさまからの利用のフィードバックをお待ちしております。

 

情報リソース

Amazon Linux  2ホームページ:https://thinkwithwp.com/jp/amazon-linux-2/

FAQ:https://thinkwithwp.com/jp/amazon-linux-2/faqs/

ドキュメント:http://docs.thinkwithwp.com/AWSEC2/latest/UserGuide/amazon-linux-ami-basics.html

AWS Forum (Amazon Linux):https://forums.thinkwithwp.com/forum.jspa?forumID=228

リリースノート(原文):https://thinkwithwp.com/jp/about-aws/whats-new/2017/12/introducing-amazon-linux-2/

Official docker repository :https://hub.docker.com/_/amazonlinux/

 

AWS 下佐粉 昭 (@simosako)