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SAP Cloud Platform on AWSを使ったイノベーションの加速
AWS上でSAPワークロードを稼働することによるビジネス上の利点は、既に何千ものお客様がそのようなワークロードを稼働していることで証明されています。国際的なエネルギープロバイダーであるENGIEが経験したような明白なメリットには、コスト削減だけでなく、柔軟性とスピードもあります。例えば、ENGIEのケーススタディで述べているように、ENGIEは、自社のSAPプラットフォームをAWS上のSAP S/4HANAにアップグレードしたことで、新しいビジネスフレームワークの予想される納期を半分に短縮することができました。彼らは、AWS対応の高可用性アーキテクチャパターンを使用することによって、HANAインフラストラクチャを適正化しながらこれをすべて行いました。
これらは非常に明白なビジネス上の利点ですが、ビッグデータとアナリティクス、モノのインターネット (IoT)、アプリケーションとAPI、DevOps、および機械学習の分野によってコアとなるSAPビジネスプロセスを拡張して、ビジネス変革を推進することもますます重要になっています。実際、昨年のブログ記事のインフラストラクチャを超えて: スタートアップのスピードでビジネス変革に取り組む方法で、AWSネイティブサービスを使用したこのSAP拡張アプローチについて説明しました。この1年の間に、私たちはその記事で詳述されたアプローチの多くを使ってお客様に協力してきました。
ますます多くのお客様が自社のSAP資産をAWSに移行するにつれて、SAP Cloud PlatformとAWSサービスを組み合わせて、これらの重要な投資を拡大するための追加のリファレンスアーキテクチャや統合パターンに関する支援も要望するようになっています。
SAP拡張を構築するための強固な基盤
建物がその基礎と同じくらい強固なように、これはあらゆるテクノロジープラットフォームにも当てはまります。SAP Cloud Platformのリージョンとサービスポートフォリオに詳述されている通り、現在、7つのグローバルAWSリージョン (モントリオール、バージニア、サンパウロ、フランクフルト、東京、シンガポール、シドニー)で160を超えるSAP Cloud Platformのサービスがサポートされています。このサービスの総数のうち、SAP Leonardo Machine Learning Foundation、SAP Leonardo IoT、SAP Cloud Platform Enterprise Messagingなどの、より基本的なデジタル変革サービスを含む37のサービスが、AWSインフラストラクチャ上でのみ提供されています。グローバルな可用性、スケーラビリティ、弾力性は、Platform as a Service (PaaS)に不可欠な要素です。AWS上のSAP Cloud Platformのサービスの深さと幅が広がることで、強固なインフラストラクチャ基盤の上にSAP拡張機能を構築する比類のない機会が得られます。
プラットフォーム間の相互運用性
SAP Cloud Platformを介してネイティブに提供されるサービスだけでなく、AWSサービスとSAP Cloud Platformの間で拡張、統合、相互運用するための複数の選択肢があります。いくつか例を見てみましょう。
SAP Cloud Platform Open Connectorsを使用してクラウド間接続を簡略化
SAP Cloud Platform Open Connectorsは、AWSサービスとの接続を簡略化し、より高レベルなAPIを使用するために、事前に構築されたコネクタを提供します。このサービスはクラウド間認証と接続設定を抽象化するので、開発者はビジネスソリューションの開発に集中でき、低レベルの統合サービスについて心配する必要はありません。
例えば、Open Connectorsを使用すると、Amazon DynamoDBをSAP Cloud Platform上で稼働しているWebアプリケーションに統合できます。もう1つの例は、Amazon Rekognitionのような高度な人工知能 (AI)サービスをSAP Cloud Platform上の予測分析ソリューションに統合することです。
Open Connectorsを使い始めるのは簡単です。新しいコネクタを作成することも、既存のものを利用することもできます。
AWSサービス、例えばAmazon Simple Storage Service (Amazon S3) バケットに接続するには、次の手順を実行します。
- SAP Cloud PlatformのコンソールからOpen Connectorsの設定を起動してから、サービスエンドポイントのURLを指定します。
- [Authentication]で[awsv4]を選択し、 必要なAWSの認証情報を入力します。
これで、AWS Cloud Platformのアプリケーションや他のサービスからREST APIコールでAWSサービスに接続できます。
AWS Lambdaを使用してSAP Cloud Platform API Managementを統合
AWSの開発者は、AWS LambdaとSAP Cloud Platform API Managementを使用してSAP Cloud Platformのサービスを利用することもできます。このパターンは、SAP Cloud Platform Connectivityを使用して、SAP S/4HANAアプリケーションで動くビジネスプロセスとAWSサービスを組み合わせたい場合に特に魅力的です。
このパターンは、SAP Cloud Platformで稼働している他の上位レベルのサービスへの接続、あるいはSAP SuccessFactors、SAP Concur、SAP Aribaなどの他のSoftware as a Service (SaaS)アプリケーションへの接続も可能にします。例えば、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)で稼働しているバックエンドのSAPエンタープライズリソースプランニング (ERP)アプリケーションの在庫情報を問い合わせるための音声対応アプリケーションを開発するとします。SAP Cloud Platform API Managementを使用して在庫データをAPIとして公開し、HTTPSを介してそのAPIをLambda関数から呼び出すことができます。それから、Alexaスキルを作成し、それをこのLambda関数と紐づけることで、音声対応の在庫管理の機能をユーザーに提供できます。
SAPPHIRE NOWで会いましょう
これらは、SAP Cloud PlatformのサービスとAWSサービスの統合を開始する方法のほんの一例です。もっと知りたいですか?このトピックに特化した特別なブログシリーズをお見逃しなく。そして、SAPPHIRE NOW 2019に参加している場合は、私たちのAWSブース2000のBuild Onバーを訪問してください。AWS上でSAPイノベーションの道のりを築くことの詳細を学ぶために、SAP on AWSの専門家と1対1で会話することも、多機能なデモを体験することもできます。私たちにたどり着く場所の詳細については、Amazon Web ServicesのSAPPHIRE NOWウェブサイトを参照してください。SAPPHIRE NOWに参加していませんか?詳細については、直接お気軽にお問い合わせください。すぐにお会いできることを楽しみにしています。そして、やってみましょう!
翻訳はPartner SA 河原が担当しました。原文はこちらです。