投稿日: Nov 27, 2022
何十億もの IoT デバイスを接続し、何兆ものメッセージを AWS のサービスにルーティングするマネージドクラウドサービスである AWS IoT Core。そして、AWS IoT Core との接続の信頼性と安全性に関して IoT デバイスを検証するのに役立つ、クラウドベースのフルマネージドテスト機能である AWS IoT Core Device Advisor。これらのサービスに関して、MQTT バージョン 5 プロトコルのサポートを含む、アップグレード版メッセージブローカーサービスの一般提供が開始されます。MQTT5 は、MQTT バージョン 3.1.1. からの重要な機能改善を含む、最新のデバイス間メッセージ通信標準です。
MQTT プロトコルは、モノのインターネット (IoT) データ送信の一般的な標準となりつつあります。実装が簡単であることがその理由ですが、これは特に、ネットワーク帯域幅に制約がある低電力デバイスにとって重要です。業界標準 MQTT5 プロトコルの最新バージョンは重要なアップグレードであり、システムをより堅牢にするいくつかの重要な機能が導入されています。例えば、新しくなった「メッセージヘッダー」では、メッセージペイロードのデコードが不要な、より高速なメッセージ処理が可能です。「メッセージとセッションの有効期限設定」ではタイムアウトを改善することができ、「リクエスト/応答時間」トピックはメッセージのサブスクライバーがメッセージ受信の応答確認を送信者に積極的に送信することを可能にします。
今回のリリースにより、デバイスを MQTT5 で AWS IoT Core に接続できるようになります。また、異種デプロイをサポートするために、MQTT のバージョン 3 またはバージョン 5 で相互に通信する接続デバイスの組み合わせを活用することもできます。さらに、AWS IoT Device Advisor 内にある既存のすべてのテストケースが MQTT5 をサポートするようになりました。これにより、AWS IoT Core にオンボーディングする前のデバイスソフトウェアの開発中に MQTT 機能を検証することも容易になります。また、AWS デバイス認定プログラムの一環として、AWS パートナーは、デバイスを MQTT5 で認定できるようになりました。AWS デバイス認定プログラムは、AWS パートナーが AWS と連携する多種多様なデバイスを認定するのに役立ちます。
MQTT5 の使用方法や詳細については、こちらの技術文書を参照してください。
AWS IoT Core に関する MQTT5 のサポートは、現在 AWS IoT Core がサポートしているすべての商用リージョンと AWS GovCloud (米国) で利用できます。最近追加されたばかりのアラブ首長国連邦 (DXB) も対象です。
AWS IoT Core Device Advisor に関する MQTT5 のサポートは、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド) の各リージョンで利用できます。