投稿日: Mar 8, 2022
AWS の量子コンピューティングサービスである Amazon Braket が、ゲートベースの量子デバイスおよびシミュレーター用の OpenQASM 3.0のサポートを追加しました。今回のリリースでは、Braket SDK を使用して以前と同じようにプログラムを構築および実行するか、Braket SDK および API を介して同等の OpenQASM 3.0 文字列を直接提供するかをお客様が選択できます。Amazon Braket による OpenQASM 3.0 の導入と継続的なサポートにより、さまざまな開発環境間で量子プログラムを簡単に移行できるようになります。
OpenQASM は、量子ハードウェアの低レベルの制御を必要とするものを含む、さまざまなユースケースをサポートする豊富なレベルの量子プログラムを記述するための中間表現です。Braket と同様に、OpenQASM はハードウェアに依存しないように設計されているため、表現として最適であり、さまざまな幅広い種類のデバイスで一貫したプログラミングエクスペリエンスを実現できます。2017 年にオープンソースプロジェクトとして立ち上げられて以来、OpenQASM はユーザーや量子ハードウェアデベロッパーの間で広く採用されてきました。OpenQASM は、研究者のアルゴリズム開発に役立つ mitiq や Yao.jl などのサードパーティアプリケーションライブラリの数の増加によってさらに支えられています。さまざまなフレームワーク間での移植性を獲得するための道を拓くことに加えて、Braket で OpenQASM がサポートされることは、お客様の開発スタックを簡素化するのに役立ちます。OpenQASM の新しいバージョン (3.0) は、以前のバージョンを拡張して、パルスレベル制御、ゲートタイミング、クラシカルな制御フローなどの機能を追加し、エンドユーザーインターフェイスとハードウェア記述言語の間のギャップを埋めます。Braket サービスで OpenQASM 3.0 のサポートを導入することに加えて、AWS が OpenQASM 3.0 技術運営委員会へ参加することは、ゲートベースの量子アルゴリズムの一貫した表現として OpenQASM の進化を加速させるのに役立ちます。
OpenQASM 3.0 のサポートは、Amazon Braket を利用できるすべてのリージョンでご利用いただけます。OpenQASM 3.0 の使用を開始するには、「Amazon Braket ドキュメント」、「Amazon Braket コンソール」、「Github のノートブックの例」をご覧ください。