投稿日: Mar 2, 2021
新たに開設された AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンはスタンダードな AWS リージョンに拡張され、より多様なユースケースに対応するとともに、西日本で低遅延のサービスを提供
三菱UFJフィナンシャル・グループ、KDDI、Sansan、NEC など、日本全国のお客様と AWS パートナーが、AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンの開設を歓迎
(シアトル発、2021 年 3 月 1 日発表)Amazon.com, Inc.(NASDAQ:AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc.(AWS)は 本日、日本で 2 拠点目のスタンダードリージョンとなる AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンの開設を発表しました。2018 年 2 月に一部のお客様にオープンした AWS 大阪ローカルリージョンを拡張した同リージョンは、3 つのアベイラビリティゾーン(AZ)で構成され、北京、香港、ムンバイ、寧夏、ソウル、シンガポール、シドニー、東京のアジア太平洋地域の 8 ヵ所にある既存の AWS リージョンに展開する 25 の AZ に加わります。なお、AWS は世界 25 の地域に 80 の AZ を展開しており、今後オーストラリア、インド、インドネシア、スペイン、スイスで、さらに 15 の AZ と 5 つの AWS リージョンの開設を計画しています。
本日より、開発者、スタートアップ企業、大手企業、政府機関、教育機関、非営利団体は、新たに開設された AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンを利用することで、ローカルでのアプリケーションの実行、アジア全域にわたるエンドユーザーに対する超低遅延でのサービス提供、そして世界をリードするクラウドサービスの広範かつ高度なテクノロジーの活用が可能になります。なお、本日より活用可能となる開発者と企業向けサービスの全リストは、以下の URL をご覧ください。
https://thinkwithwp.com/about-aws/global-infrastructure/regional-product-services/
「私たちは、西日本で特定のワークロードを実行するお客様を支援するために、AWS アジアパシフィック(大阪)ローカルリージョンを立ち上げました。それ以来、お客様からは、複数の AZ と幅広いサービスの選択が可能な第 2 のリージョンを AWS に提供してほしいとの要望がありました。」と AWS の グローバルインフラストラクチャ &カスタマサポート 担当 バイスプレジデントのピーター・ディサンティスは述べています。「AWS アジアパシフィック(東京)リージョンおよび AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンは、より低いレイテンシーを提供するだけでなく、複数のリージョンや AZ にまたがるワークロードを構築することで、耐障害性、回復性、可用性のさらなる向上を可能にします。」
自由民主党所属衆議院議員 デジタル改革担当大臣 平井卓也氏は以下のように述べています。「この度は、AWS 大阪リージョンのオープン、おめでとうございます。日本政府は『クラウド・バイ・デフォルト原則』を掲げ、クラウドサービスの利用を第一候補とした基本方針を策定し、AWS の活用も開始しています。2021 年 9 月の発足を予定しているデジタル庁では、国にとっても地方にとってもデジタル化を進める上で必要となる標準化や相互連携を促進するため、クラウド上でどのようにシステムを動かしていくべきなのかを考えるのが大きな使命だと思っています。AWS を含めた様々な企業と協力して、日本のデジタル化の推進に全力を挙げてまいります。」
AWS リージョンは、1 つの事象がお客様の事業継続に与えるリスクを大幅に軽減しつつ、高可用性アプリケーションでの低遅延の実現に向けて、十分な距離のある物理的に異なる地域に設置された技術インフラの AZ で構成されています。各 AZ には個別の電力源、冷却システム、物理的セキュリティが備わっており、冗長性のある超低遅延のネットワーク経由で接続されています。高可用性を重視する AWS のお客様は、アプリケーションを複数の AZ やリージョンで動作するよう設計することで、より高い耐障害性を実現できます。また、日本のお客様は、スタートアップから大手企業、公共機関まで、コンピューティング、ストレージ、データベース、機械学習および人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの先進技術を活用したイノベーション推進のためのインフラを追加で利用できます。国内 2 拠点目となる AWS リージョンの開設により、災害時においても事業継続に重要な災害復旧アプリケーションをサポートします。
日本全国のお客様と AWS パートナーが、AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンの開設を歓迎
世界 190 カ国以上で毎月数百万人のお客様が、日本においても毎月数十万人のアクティブなお客様が、AWS のサービスを利用しており、イノベーションの加速やアジリティの向上、コスト削減を実現しています。日本では、ミッションクリティカルな業務をクラウドに移行している企業として、ベルシステム24、ジブラルタ生命保険、KDDI、近畿大学、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ナブテスコ、NTT東日本、オージス総研、ソニー銀行、プルデンシャル生命保険、三井住友信託銀行、東京海上日動火災などのお客様がいます。
銀行、信託銀行、証券、クレジットカードなどの事業を持つ三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)は、2017 年に「クラウドファースト」戦略を宣言し、AWS の本格導入を発表しました。MUFG 執行役常務 グループCIO 亀田 浩樹氏は以下のように述べています。「MUFG ではアーキテクチャ改革、デジタライゼーションを着実に進めており、AWS を活用して新たなシステムの構築に取り組んでいます。すでに AWS を活用して、銀行内やグループ内のデータを自在に活用できるようにするビッグデータ基盤の構築、AIを用いた大量の手書き入力事務などの効率化、市場リスク管理システムの一部移行、より高度な AI アルゴリズムを始めとする新技術の応用研究などを行っています。こうした AWS を活用したシステムのなかには、オンプレミスと比較して大幅なコスト削減を実現しているものもあります。当グループはすでに大阪ローカルリージョンを活用してまいりましたが、今回 AWS のアジアパシフィック(大阪)リージョンになることで、さらにワークロードやシステムをアクティブに稼働させることが可能になり、多くのお客さまへスピーディーに障害耐性の高いサービスを拡充できます。デジタル活用の巧拙が企業の競争力を左右する環境下、人材の量・質双方の強化・拡充を図り、さらなる価値創造を目指して DX を進めてまいります。」
ソニー銀行は「フェアである」を企業理念に、個人のための資産運用銀行として 2001 年に開業したインターネット銀行で、外貨預金や住宅ローン、投資信託、デビットカードなどさまざまな金融サービスを提供しています。ソニー銀行株式会社 執行役員(システム企画部、システム開発部、システム管理部 担当)の福嶋達也氏は以下のように述べています。「当社は、2013 年末から一般社内業務システムと銀行業務周辺系システムを段階的に移行し、2019 年末までに全システムの約 80% が AWS 上で稼働しています。これにより、インフラ関連のコストはオンプレミスと比べて最大で 60% 削減、インフラ調達・構築期間は半分以下に短縮されています。そして現在、2022 年度に向けてクラウドネイティブなアーキテクチャによる次世代勘定系システムの構築を AWS 上で取り組んでいます。AWS の多様なサービスを東京と大阪の両リージョンにおいて活用することで、高い可用性を担保する予定です。引き続き、インターネット銀行としてスピード感のある経営を実現し、お客様に満足いただけるような商品・サービスを提供していきます。」
2000 年に発足した KDDI株式会社は、通信事業、インターネット事業、金融サービス、電気事業、スマート家電事業などを日本国内外で展開しています。KDDI は、社内の厳しいセキュリティ基準を満たしたとして、2016 年から、AWS をオフィシャルクラウドベンダーとして利用開始しています。KDDI株式会社理事 ソリューション事業本部 サービス企画開発本部 副本部長 中島昭浩氏は以下のように述べています。「AWS Summit Tokyo 2018 の基調講演に登壇した際に要望として伝えた、AWS大阪リージョンのフルリージョンへの拡大が、短期間で実現されたことをうれしく思います。KDDI では現在、電力事業「au でんき」のスマートフォンアプリのバックエンドや、IoT で暮らしを便利にする「au HOME」、QR コードで支払いができるスマートフォンを利用した決済サービスの「au PAY」のサブシステムをはじめとする、60 以上ものサービスを AWS 上で開発・運営しています。AWSアジアパシフィック(大阪)リージョンを活用し、国内でのマルチリージョン採用によるサービスの安定化を進めます。」
1983 年に設立された大阪ガスグループ(Daigasグループ)のオージス総研は、コンサルティング、システムインテグレーション、システム開発、ネットワーク構築、サポート、セキュリティソリューションなどを提供するグローバルな IT コンサルティングファームです。大阪ガスグループ企業(Daigas グループ)の IT システムの開発や運営を行う株式会社オージス総研 取締役 執行役員 プラットフォームサービス本部長の中谷 浩介氏は以下のように述べています。「大阪ガスは、2016 年 4 月に AWS を活用して、日本で初めて家庭用ガス機器分野で IoT 技術を導入し、インターネットと常時接続する家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)、ガス給湯器などを販売してきました。また、全国の法人のお客様向けに、ガスや電気の使用量などをリアルタイムに計測・見える化し、気づき情報を即時に発信するサービス簡易データ計測サービス「ekul (イークル)」の基盤としてAWSを活用しております。当社は、IoT 案件に加え、オンプレで構築された業務システムの AWS への移行や AWS 上でのシステム開発で豊富なノウハウと実績に基づいたクラウドインテグレーションサービスを提供しています。AWS アジアパシフィック(大阪)リージョンがオープンすることで、関西エリアのお客様により低レイテンシーで複数のリージョンが選択可能となり、さらなる可用性が期待できることを大変嬉しく思います。」
2007 年に創業した Sansan は、「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」を提供しています。Sansan株式会社 CTO の藤倉成太氏は以下のように述べています。 「名刺はビジネスの出会いの証です。『Sansan』『Eight』は、日々取り込まれる名刺を正確にデータ化、活用することで、ビジネスパーソンが抱える様々な課題を解決します。プロダクトの基盤となる当社のアプリケーションを構成するのは、数百台の Amazon EC2 インスタンスです。その他、AWS の多様なサービスを活用することによって、コスト削減だけでなく、プロダクトの可能性を拡張することにつながっています。この度の大阪リージョン開設によって、当社のプロダクトをさらに進化させ、ビジネスインフラとして新しい価値を提供できるようになることを期待しています。」
1925 年に設立された近畿大学は、医学から芸術まで 14 学部 48 学科を擁する総合大学ならびに、附属幼稚園から大学院まで約 5 万 2000 人が在籍する西日本最大級の学園です。 近畿大学 総合情報システム部の上田 拓実氏は、次のように述べています。 「近畿大学は「高可用性」「実績」「多機能」「マネージドサービスが豊富」の 4 つを重要視してクラウド事業者を選びました。その結果、初期投資費用が約 70% 削減することおよび、10 年間の初期投資およびランニングコストを合わせた総費用が、オンプレミスと比べると約 20% 程削減するという試算のもと、2015 年に教務システムと計17のクラウド化可能な全業務システムを AWS に移行することを決定しました。移行後、これといった大きな障害もなく安定して利用できており、この度、大阪リージョンが開設することで、より低レイテンシーな環境を活用できることを歓迎いたします。」
世界中の数万社の独立系ソフトウェアベンダー(ISV)とシステムインテグレータ(SI)が参加している AWS パートナーネットワーク(APN)のパートナーは、日本で 2 つ目となる AWS リージョンの開設を楽しみにしています。ビジネス、技術、マーケティング、市場展開などのサポートを行うことで、AWSパートナーが自身の革新的なソリューションやサービスを AWS 上に構築することを支援します。エンタープライズ企業や公共部門のお客様の AWS 移行を支援する SI コンサルティングパートナーには、クラスメソッド、CTC、富士ソフト、iret、NEC、野村総合研究所、NTTデータ、SCSK、サーバーワークス、TIS などが名を連ねています。日本の APN ISV である Acroquest Technology、AptPod、デジタルキューブ、はてな、VMware、Works Human Intelligence などは、すでに AWS を利用して世界中の顧客にソフトウェアを提供しており、ローンチ時にはAWSアジアパシフィック(大阪)リージョンから日本の顧客にサービスを提供する予定です。また、お客様は AWS Marketplace にて、AWS のソフトウェアソリューションを簡単に検索、トライアル、展開、購入することができます。AWS パートナーネットワークのメンバー一覧は、以下の URL をご覧ください。https://thinkwithwp.com/partners/
NEC は 1899 年の創業以来、日本のイノベーションをけん引するITベンダーであり、AWS パートナーネットワーク(APN)のプレミアコンサルパートナーです。AWS は、技術の進歩を通じて社会にポジティブなインパクトを創出するという NEC のビジョンを共有しています。日本電気株式会社 執行役員 吉崎 敏文氏は以下のように述べています。「NEC は、2020 年に Amazon Web Services, Inc. と日本では初となるコーポレートレベルの戦略協業を開始いたしました。これにより、大規模ミッションクリティカルシステムのデジタルシフトを進める官公庁や企業のお客様に対し、AWSが持つグローバルのノウハウと NEC が自社システムで培った経験をマネージドサービスとして提供開始しています。NEC グループの AWS 認定資格保有者も、今後 3 年間で 3,000 名を超えることで、デリバリー体制を大幅に強化し、大規模なクラウドシステム構築案件にも継続的に対応してまいります。」
VMware と AWSは、VMware 製品が有するエンタープライズ クラスの機能と AWS クラウドの機能の幅と深さとスケールの組み合わせにより、企業の IT および運用チームがビジネスに価値を付加できるように支援してきました。ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長 山中 直氏は以下のように述べています。「VMware と AWS が共同開発したサービスである VMware Cloud on AWS は、VMware のソフトウェアで実現するエンタープライズクラスの Software-Defined Data Center を AWS クラウドに展開し、AWS のサービスへのアクセスを最適化したオンデマンドサービスとして提供され、IT チームは双方のメリットを最大限に活用することができます。AWS は、VMware vSphere をベースとしたすべてのワークロードに対応する VMware のパブリッククラウドパートナーであり、VMware Cloud on AWS は vSphere ベースのワークロードに最適な AWS ソリューションです。
VMware Cloud on AWS を 2021 年下半期に AWS の大阪リージョンに拡大することで、日本のお客様の期待にお応えできることを楽しみにしています。この拡張により、西日本のお客様にはより多くの地理的な多様性と災害対策の選択肢を提供することができます。また、活用いただくすべてのお客様が、アプリケーションのモダナイゼーションのために vSphere ワークロードを VMware Cloud on AWS に移行する際の柔軟性を高め、俊敏性、コスト、セキュリティを向上させることができるものと確信しております。」
人事給与 ERP パッケージソフトウエアで高い支持を得ている「COMPANY」を提供する株式会社Works Human Intelligence(以下、ワークスHI)は、AWS パートナーネットワークの ISV Partner Pass Confirmed パートナーです。ワークスHI Product Division.部門長の森田旭氏は以下のように述べています。「ワークスHI は AWS の大阪リージョン開設を歓迎いたします。『COMPANY』が最初に AWS を採用したのは、クラウド化を開始した 2012 年でした。ワークスHI は今後も SaaS 版『COMPANY』のアーキテクチャのモダナイゼーション化を進め、AWS の各種サービスを選択しながら機能を強化していく方針です。 大阪リージョンがオープンすることで、日本国内でマルチリージョン対応ができるため、ミッションクリティカルな業務を担う『COMPANY』の BCP 支援がより強固になり、さらに多くのお客様をご支援できることを期待しています。」
Amazon、日本への投資を継続
2011 年 3 月、AWS は 5 拠点目となる AWS リージョンとして、2 つの AZ を持つアジア太平洋リージョン(東京)を開設しました。2012 年には第 3 の AZが、2018 年には第 4 の東京 AZ が追加され、既存の 4 つの AZ にまたがる高可用性と耐障害性の高いアプリケーションをお客様が構築できるようになりました。2018 年 2 月には、AWS は 1 つのデータセンターを分離し、耐障害性の高いインフラ設計で構築された大阪ローカルリージョンを新たに開設。これにより、AWS アジア太平洋リージョン(東京)をご利用のお客様は、アジア太平洋地域における AWS ワークロードの災害復旧対策として、大阪ローカルリージョンが利用可能になりました。大阪ローカルリージョンは、 AWS アジア太平洋リージョン(東京)だけでは対応できない、災害復旧を目的とした国内での地理的多様性を必要とするお客様のアプリケーションをサポートしてきました。今回、西日本におけるスタンダードリージョンを求めるお客様からの更なるご要望にお応えするため、本日、AWS は大阪ローカルリージョンをスタンダードな AWS リージョンに拡張することで、提供可能な機能を拡張します。
また、Amazon は、AWS Academy や AWS Educate などのプログラムを通じて、日本国内の開発者や学生、次世代の IT リーダーのスキルアップにも継続的に投資しています。AWS Academy は、高等教育機関に無料で学べるクラウドコンピューティングのカリキュラムを提供し、学生向けに業界認定資格の取得や需要の高いクラウドスキルの業務に就くために支援しています。AWS Educate では、クラウドコンピューティングの知識とスキルを身につけるための AWS サービスやコンテンツへのアクセスを提供しています。