コスト削減とパフォーマンス向上のために RepricerExpress が Azure から AWS に移行

2020 年

RepricerExpress にとって、Windows Server と Microsoft SQL Server の環境を Microsoft Azure 上で稼働させることは、最初は良い考えのように思えました。

Lucid Interactive の傘下にある RepricerExpress は、Amazon マーケットプレイスと eBay の出品者が自動価格設定戦略を設定およびカスタマイズできるようにするソリューションを提供しています。同社は Amazon と eBay の 20 以上のチャネルで 4,200 の出品者にサービスを提供し、毎月 5,000 万以上の SKU の価格の再設定と毎週 6,000 万 USD 分のユーザーのセールスのサポートを行っています。

RepricerExpress の DevOps Engineer である Damian Elder 氏は、「Azure との契約更新が迫り、ホスティングコストが 20% 上がる予定でした」と言います。「また、最初に Azure で立ち上げたときに、ユーザーベースとデータ量が最終的にこれほど大きくなるとは予想していませんでした」。

慎重に検討した結果、同社は Windows インフラストラクチャを Amazon Web Services (AWS) に移行しました。この移行により、Azure での 20% のコスト増加を回避し、データ転送コストを年間約 60,000 USD 削減し、以前使用していた Azure リソースと同じコストでより高性能なコンピューティングリソースを得ることができました。

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Azure から AWS には簡単に移行できます。AWS のサービスがその役割を果たし、AWS ではより簡単に Microsoft ライセンスを管理できます。長期目標について考えるときは、必ず AWS を検討するべきです"

Damian Elder 氏
RepricerExpress、DevOps Engineer

Windows 環境向けの成熟したプラットフォームである AWS

RepricerExpress が AWS への移行を検討する主な動機となったのは、同社の急成長でした。RepricerExpress の Digital Marketing Executive である Chris Dunne 氏は、「以前は 1 日に受信する価格通知は 5,000 件ほどでしたが、わずか 5 年で、月に 10 億件を超えるようになりました」と言います。「来年は顧客ベースが倍増すると予想しています。分析の結果、SQL Server や Windows Server などの Microsoft ツール向けの AWS のサービスは非常に成熟していて、このような成長には AWS が Azure よりも優れたプラットフォームであることがわかりました」。

RepricerExpress は、Windows Server と SQL Server の環境を、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) z1d インスタンスを含む AWS インフラストラクチャに移行しました。このインスタンスでは、スケーラブルなカスタム Intel Xeon プロセッサを使用することで単一スレッドでの高パフォーマンスが実現されています。「Azure で使用していたものと同じツールとサービスを使用できて、AWS のデータベース構造に切り替える必要がなかったため、簡単に移行できました」と Dunne 氏は言います。「結局、移行中に AWS からの支援はまったく必要ありませんでした」。

また、同社は、Windows ベースのアプリケーションとワークロードのデプロイのために Amazon EC2 for Microsoft Windows Server、価格情報のキューイングのために Amazon Simple Queue Service (Amazon SQS)、高性能ブロックストレージのためにプロビジョンド IOPS ソリッドステートドライブ (SSD) を備えた Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS)、Microsoft Active Directory を AWS クラウドに拡張するために AWS Directory Service も使用しています。「Amazon Marketplace Developer Council にも参加し、Amazon マーケットプレイスの顧客ベースに対する信頼性がさらに高まりました」と Dunne 氏は言います。

より迅速な価格再設定によるカスタマーエクスペリエンスの向上

この移行の主なメリットは、価格通知を AWS から同社の Azure 仮想マシンにプッシュするコストを削減できたことです。「Azure から AWS に移行することで、アウトバウンド帯域幅のコストを年間約 60,000 USD 削減できました」と Elder 氏は言います。「ほとんどのサーバーを 1 年間の Amazon EC2 リザーブドインスタンスに配置することでコストをさらに 15% 削減できるので、その分をサーバーインフラストラクチャに再投資しています」。

RepricerExpress は、AWS 料金見積もりツールAWS Cost Explorer を活用すると、Azure よりも AWS の方がコストと節約額を計算しやすく、把握しやすいと評価しています。RepricerExpress の Design Manager である Seamus Breslin 氏は、「Azure では非常に多くの要素を考慮する必要があるため、請求とコストのモニタリングが非常に複雑になることがあります」と言います。「AWS 料金見積もりツールを使用すると、割引がどのように適用され、実際にどれだけ節約できるかを非常に簡単に理解できます。また、AWS Cost Explorer を使用することで、平均値に頼らずに、お客様 1 人あたりのアプリ運用にかかるコストを把握できると期待しています」。

このようなコスト削減により、RepricerExpress ははるかに大規模で高性能な仮想マシンを利用できるようになりました。「Amazon EC2 z1d インスタンスは同等の Azure のサービスよりもはるかに高速で、コストはほぼ同じです」と Elder 氏は言います。「Amazon EC2 z1d インスタンスを使用すると、価格通知をより迅速に処理し、より頻繁に価格を再設定することができるため、より良いカスタマーエクスペリエンスを提供できます」。

RepricerExpress は、AWS での Microsoft Active Directory ドメインの管理のしやすさも高く評価しています。「AWS でのマネージドサービスなので、Active Directory を Azure で実行するよりも AWS で実行する方がずっと簡単です」と Elder 氏は言います。

AWS でのさらなる最新化

AWS の柔軟性により、RepricerExpress は自社のアーキテクチャとアプリケーションの適合性を高めることができました。「Amazon EBS の高性能 SSD オプションを活用することで、アプリケーションのデータアクセスパターンに合わせて密接に調整されたストレージプラットフォームを設計できました」と Elder 氏は言います。「この Amazon EBS オプションは、コストを削減し、アプリケーションの可用性をさらに高めるために役立ちます」。

RepricerExpress は AWS に慣れてきたため、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) や Amazon Timestream などの他のサービスも試してみたいと考えています。「Amazon RDS にワークロードを移行することで、Amazon EC2 Fleet の削減を計画しています」と Breslin 氏は言います。「最もすばらしいのは、マネージドサービスなので、Windows 仮想マシンの更新やその他のメンテナンスのオーバーヘッドについて心配する必要がないことです。また、当社が扱うすべてのデータを Amazon Timestream に入力して、各製品の価格変更を毎日分析し、お客様にトレンド予測を提供できるようにしたいと考えています」。

Azure から AWS への同様の移行を検討している他の企業に対して、Elder 氏は、「AWS は Microsoft 環境のサポートに大きな進歩をもたらしました。また、Azure から AWS には簡単に移行できます。AWS のサービスがその役割を果たし、AWS ではより簡単に Microsoft ライセンスを管理できます。長期目標について考えるときは、必ず AWS を検討するべきです"

詳細については、thinkwithwp.com/windows/products をご覧ください。


RepricerExpress について

自動フィードバックソリューションの FeedbackExpress の姉妹アプリケーションである RepricerExpress を使用すると、Amazon マーケットプレイスと eBay の出品者は自動価格設定戦略を設定およびカスタマイズできます。同社は Amazon と eBay の 20 以上のチャネルで 4,200 の出品者にサービスを提供し、毎月 5,000 万以上の SKU の価格を再設定しています。

AWS のメリット

  • アウトバウンド帯域幅のコストを年間 60,000 USD 削減
  • 請求とコストのモニタリングを簡素化
  • 同じコストで、より大規模で高性能なコンピューティングリソースを使用可能
  • Active Directory の管理オーバーヘッドを排除

利用している AWS のサービス

Amazon EC2 z1d インスタンス

Amazon EC2 z1d インスタンスでは、スケーラブルなカスタム Intel® Xeon® プロセッサにより、単一スレッドでの高パフォーマンスを実現します。最大 4.0 GHz の継続的な全コア周波数を備え、これはあらゆるクラウドインスタンスの中で最速です。

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Amazon Simple Queue Service

Amazon Simple Queue Service (SQS) は、完全マネージド型のメッセージキューイングサービスで、マイクロサービス、分散システム、およびサーバーレスアプリケーションの疎結合化とスケーリングが可能です。SQS では、メッセージ指向ミドルウェアの管理や運用に関連する複雑さやオーバーヘッドを排除できるため、開発者が差別化作業に集中することができます。

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Amazon Elastic Block Store

Amazon Elastic Block Store (EBS) は、Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) と共に使用するために設計された、スループットとトランザクションの両方が集中するどんな規模のワークロードにも対応できる、使いやすい高性能なブロックストレージサービスです。

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AWS Directory Service

AWS Managed Microsoft AD とも呼ばれる AWS Directory Service for Microsoft Active Directory は、ディレクトリ対応型ワークロードと AWS リソースが AWS クラウド内のマネージド型 Active Directory を使用することを可能にします。

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