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Amazon EC2 スポットインスタンスを利用した Amazon ECSクラスターの起動
この記事は気前よく次の方から寄贈されました。
Chad Schmutzer Solutions Architect |
Shawn O’Connor Solutions Architect |
本日、Amazon EC2 Container Service(Amazon ECS)が、ECSコンソール上から直接 Amazon EC2 Spot Instances上に ECSクラスターを起動させる機能をサポートする事を発表しました。
スポットインスタンスを利用すると、Amazon EC2の余剰コンピュートキャパシティに入札することが出来ます。スポットインスタンスは通常、オンデマンドインスタンスよりも50-90%安い価格です。スポットインスタンス上でECSクラスターを起動することで、既存のコンテナ化されたワークロードの実行コストを削減したり、同じ予算を維持しながら、コンピュートキャパシティを2倍から10倍に増やすことが可能です。もしくは、その両方を実現することもできます!
スポットインスタンスを利用する場合、インスタンス時間あたりに支払う価格を指定します。現在のスポットプライスを上回る価格で入札している間、スポットインスタンスは起動します。スポットプライスの上昇によりインスタンスが回収された場合、インスタンスが実行された分の時間は請求されません。
ECSコンソールはスポットインスタンスをデプロイするために、 Spot Fleetを利用します。Spot Fleetは、利用者にとって最も良い価格となる様にスポットインスタンスを起動し、コンテナ化したアプリケーションの為にリクエストしたターゲットキャパシティ(インスタンスやvCPUの数で表現される)をデプロイしようします。スポットプライスや、空き容量の変化によってスポットインスタンスが回収された場合、Spot Fleetはターゲットキャパシティを維持しようとします。
コンテナはSpot Fleetが大きくなる多様なリソースプールに適してします。Spot Fleetを利用すると複数のスポットインスタンスプール(インスタンスタイプとアベイラビリティゾーンの組み合わせ)に渡ってキャパシティをプロビジョニング出来き、アプリケーションの可用性を向上させ、時間経過と共に運用コストを削減できます。ECSが提供する拡張性と柔軟性を備えたコンテナ配置システムとSpot Fleetとの組み合わせはコンテナ化されたワークロードを効率的にデプロイし、わずかなコストであらゆる規模のクラスタを容易に管理できます。
従来は、スポットインスタン上へのECSクラスタのデプロイは手動で行われてました。この記事では、ECSコンソール上からのSpot Fleetとの新しいインテグレーションによって、高い可用性とスケーラビリティをどの様に実現し、コンテナ化したワークロードをどの様にコストを削減するのかを紹介します。また、AWS CloudFormationを利用し、スポットインスタンス上にECSクラスターを構築する方法も紹介します。
スポットインスタンスで実行するECSクラスタの作成
AWS マネージメントコンソールを利用してECSクラスタを作成することが可能です。
- Amazon ECSコンソールを開きます。 https://console.thinkwithwp.com/ecs/
- ナビゲーションパネル上でClustersを選択します。
- Clustersページでは、Create Clusterを選択します。
- Cluster nameに名前を入力します。
- インスタンス設定では、プロビジョニングモデルとしてSpotを選択します。
配置戦略の選択
2つの利用可能なSpet Fleet配置戦略はDiversified戦略かLower price戦略です。
Spot Fleetで選択した配置戦略は、利用可能なスポットインスタンスプールからSpot Fleetをどの様に満たすかを決定します。diversified戦略を使用すると、スポットインスタンスは全てのプールにわたって分散されます。lowest price戦略を選択した場合、リクエストで指定された最低価格のプールから取得されます。
各インスタンスタイプ(各インスタンスファミリ内のインスタンスサイズ、例えばc4.4xlarge)、各アベイラビリティゾーン、各リージョンで、キャパシティで別れたプールであり、別々のスポットマーケットであることに注意してください。可能な限り異なったインスタンスタイプとアベイラビリティゾーンにまたがって多様にすることで、fleetの可用性を向上することができます。また、時間の経過とともにスポットプライスが上昇することに対しての反応を低くすることができます。
Spot Fleetに利用するインスタンスタイプを6種類まで選択可能です。この例では、m3,m4,c3,c4,r3,そしてr4のxlargeを選択しています。
インスタンスの為に入札価格を入力する必要があります。一般的には、オンデマンドインスタンス価格かそれに近い価格で入札するが良い出発点です。そのスポットプールのインスタンスタイプに支払うつもりがある最大価格が入札価格になります。スポット価格が入札価格と同じ、または下回っている間、スポット価格を支払います。低い価格での入札はコストを低減させ、高い価格での入札はインスタンスの中断の確率を下げます。
クラスターに所属するインスタンスの数を設定します。Spot Fleetはリクエストで特定されたターゲットキャパシティを満たす様にスポットインスタンスを起動しようとします。
最新のECS最適化AMIがSpot Fleetがインスタンス時に使用されます。
ストレージとネットワークの設定を行います。多様性と高可用性を実現する為に、複数のアベイラビリティゾーンとなる様にsubnetを選択する様にします。singleのSpot Fleetでは、同じアベイラビリティゾーンにある複数のサブネットを選択する事はできません。
ECSコンテナエージェントがECSのAPIをコールします。エージェントが実行されるコンテナインスタンスはに、エージェントの所有者を知るためにecsInstanceRole IAMポリシーとロールが必要です。
Spot Fleetを利用するマネージドコンピュート環境を作成した場合、入札、起動、インスタンスの終了するためのSpot Fleet権限を付与したロールを作成しなくてはなりません。このロールはECSコンソールから作成できます。
ECSコンソールでの作用はこれだけです!Spot Instance上で稼働するるECSクラスターを起動する為に作成を選択してください。
スポットインスタンス上で稼働するECSクラスターのデプロイにAWS CloudFormationを利用する
リファレンスアーキテクチャとなるAWS CloudFormationテンプレートを公開しています。このテンプレートはCloudFormationスタックの起動や、スポットインスタンス上でのECSクラスタのデプロイがどれくらい簡単をデモンストレーションします。
CloudFormationテンプレートには 以前投稿したSpotインスタンスの終了通知スクリプトだけではなく、いくつかの追加のロギングやその他のサンプル機能が含まれています。Amazon EC2 Spot Instance GitHub上のレポジトリからCloudFormationテンプレートを見つけることができます。
環境に応じてカスタマイズを実施して試してみてください!
終了のハンドリング
スポットインスタンスでは、指定した価格以上を支払う必要はありません。もしスポット価格があるインスタンスで入札を上回った場合、そのインスタンスは自動的に終了されます。
スポットインスタンスの終了を防ぐための最も良い方法は、コンテナ化されたアプリケーションをフォールトトレラントなアーキテクチャにすることです。加えて、スポットインスタンスの終了通知機能を利用することもできます。それはEC2がスポットインスタンスを終了する前に2分間の警告を提供します。
この警告は、インスタンスメタデータ内の項目を使用して、スポットインスタンス上のアプリケーションで使用可能になります。コンソールを利用してスポットインスタンス上にECSクラスターをデプロイした場合、AWSはインスタンス終了通知を5秒毎に確認するスクリプトをインストールします。通知を検知した場合、スクリプトはコンテナインスタンスの状態をDRAININGにただちにに更新します。
簡略したバージョンのスポットインスタンス終了通知は次の様になります。
#!/bin/bash
while sleep 5; do
if [ -z $(curl -Isf http://169.254.169.254/latest/meta-data/spot/termination-time) ]; then
/bin/false
else
ECS_CLUSTER=$(curl -s http://localhost:51678/v1/metadata | jq .Cluster | tr -d \")
CONTAINER_INSTANCE=$(curl -s http://localhost:51678/v1/metadata \
| jq .ContainerInstanceArn | tr -d \")
aws ecs update-container-instances-state --cluster $ECS_CLUSTER \
--container-instances $CONTAINER_INSTANCE --status DRAINING
fi
done
コンテナインスタンスをDRAININGにセットすると、ECSによって、新しいタスクのコンテナインスタンスへの配置がスケジュールされなくなります。リソースが利用可能な場合、代替サービスタスクはクラスター内の別のコンテナインスタンスで開始されます。コンテナインスタンスのドレイニングにより、クラスタ内のタスクに影響を与えない様にクラスターからコンテナインスタンスを削除することができます。PENDING状態にあるコンテナインスタンス上のサービスタスクは直ちに停止します。
コンテナインスタンス上でRUNNING状態にあるサービスタスクは停止し、サービスデプロイ設定パラメータであるminimumHealthyPercentとmaximumPercentに従い、再配置されます。
実際のスポットインスタンス上のECS
どの様にお客様がスポットインスタンス上でECSクラスターをすでに起動しているか知りたいですか?Mapboxにいる友人はこの様にしています。
Mapboxはカスタムマップをデザインし、公開するためのプラットフォームです。同社はマップを作成する為に1日に1億マイルを超えるセンサーデータの収集と実行するバッチプロセッシングアーキテクチャー全体の実行にECSを利用しています。彼らはスポットインスタンスを使用したECSを利用することでバッチプロセッシングアーキテクチャを最適化しています。
Mapboxプラットフォームは5000を超えるアプリケーションを起動し、各月で2億ユーザ以上に達しようとしています。それらのバックエンドはECS上で動いていて、1日あたり13億リクエスト以上を処理しています。Mapbox社の最近のECSへのマイグレーションについてより学びたい場合は、同社のブログである、We Switched to Amazon ECS, and You Won’t Believe What Happened Next. を読んでください。そして、フォローアップ記事である、 Caches to Cashでは、EC2のコストを50-90%節約しながら、同社がスポットインスタンス上でどの様にプラットフォーム全体を動かしているのかを学んでください。
結論
スポットインスタンスを利用してスケールし、コスト効率よくコンテナ化したアプリケーションを動かす事について、私たちと同じ様に読者の方も興奮している事を願います。さらなる情報については、次のページを確認してください。
- Getting Started with Amazon ECS
- Getting Started with Amazon EC2 Spot Instances
- Getting Started with AWS CloudFormation
コメントや提案があるかたは下記よりコメントをください。
原文:Powering your Amazon ECS Cluster with Amazon EC2 Spot Instances(翻訳:SA浅野)