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Operations re:Imagined – AWS re:Invent 2024 が始まる前に知っておくこと
このブログは、2024 年 11 月 14 日に AWS Cloud Operations Blog で公開された “Operations re:Imagined – Know Before You Go – AWS re:Invent 2024” を翻訳したものです。
12 月 2 日から 12 月 6 日にかけて毎年恒例のクラウドコンピューティングカンファレンス、AWS re:Invent 2024 がラスベガスで開催されます。このカンファレンスでは、刺激的な基調講演に参加し、サービスを深く掘り下げて学び、クラウド利用に熱意のあるユーザー同士で交流する機会が得られます。初心者からエキスパートまで、全ての参加者に合わせたセッションやイベントをご用意しています。
学習するサービスが多数あるため、オペレーションに関するセッションを事前に検討しておくことをおすすめします。AWS でのノードやアプリケーションの管理は複雑になりがちですが、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境でも同様です。特に新しい技術が絶えず登場する中で、一元的な運用によりノードやアプリケーションの運用面での洞察を得ることができます。AWS Systems Manager、Amazon CloudWatch、AWS Resource Explorer などのサービスは、AWS とそのお客様の両方に利益をもたらすベストプラクティスを適用するよう設計されています。大量なリソースの管理とタグ付けから、運用データに基づいて改善を促す洞察の提供まで、AWSにおける運用のベストプラクティスを強化する最新機能をご覧いただけます。
AWS re:Invent では、参加者のスキルレベルに合わせて様々な形式のセッションをご用意しています。セッション ID によってレベルが示されています。re:Invent のセッションタイプの詳細はこちらをご覧ください。
このブログでは、AWS クラウド運用をさらに活用するための、AWS re:Invent 2024 の一元的な運用に関するセッションをいくつか紹介します。
筆者のおすすめ
マルチアカウント環境の構築に取り組む際、タグポリシーの実装や、アカウントにまたがって展開されたリソースの管理に関する課題に直面することがあります。タグ付けとリソース管理は、クラウド基盤構築の重要な要素ですが、組織にとって適した戦略を考案するのは時間がかかる作業です。そこで、AWS エキスパートが異なるお客様向けに実践してきた様々な戦略について議論するセッションをご紹介します。ここでの洞察が、タグ付けとリソース管理の戦略立案や、既存の取り組みの改善の一助となれば幸いです。
COP351 | Effective multi-account tagging and resource discovery strategies – Chalk Talk
数千ものリソースを複数のアプリケーションや AWS アカウントにまたがって管理する際は、適切なタグ付けとリソース管理の戦略を立案し、実行に移すのは時間がかかり、非常に複雑な作業となります。このセッションでは、未タグ付けのリソースを検出し、アプリケーションごとにリソースを整理する方法、および AWS Organizations を使ったアプリケーションの管理方法について学びます。さらに、リソースとアプリケーションを大規模に管理する方法について、AWS エキスパートに質問する機会も設けられています。
その他の運用管理セッション
COP321 | Centralize Multicloud Management using AWS – Breakout Session
マルチクラウド環境で運用する場合、オペレーションの複雑さが増す可能性があります。このセッションでは、AWS Systems Manager を使ってインスタンスの管理を簡素化する方法を学びます。Amazon CloudWatch と Amazon Managed Grafana を活用すれば、あらゆるデータソースからのメトリクスとログを単一のダッシュボードで把握できます。これらのサービスを使えば、AWS やオンプレミス、他のクラウドにまたがるワークロードの日々のタスクを簡素化し、コントロールを維持しつつリソースを最適化できます。マルチクラウドの複雑さを解消し、ビジネスに集中できるようサポートします。
COP325 | Operating your fleet of resources at scale is easier than you think! – Breakout Session
これまでは、大規模な組織全体にまたがった AWS リソース、マルチクラウド、オンプレミスのリソースを運用するには多数のツールと手動プロセスが必要でした。AWS では自動化によって効率を高め、コストを削減できます。このセッションでは、AWS Systems Manager、Amazon CloudWatch などのサービスを使って、コンピューティングリソースの一括パッチ適用、アプリの展開、インシデントの解決など、さまざまな運用タスクを自動化する方法を学びます。数多くのお客様が、数百万ものリソースを AWS、マルチクラウド、オンプレミス、IoT にわたって管理するのに、これらのサービスを活用しています。今回、それらのサービスがさらに簡単に使えるようになりました。
COP328 | Streamlining application management on AWS – Breakout Session
開発チームとオペレーションチームには、リソースを効率的に管理・監視できる一元的な方法が必要です。このセッションでは、AWS myApplications を使ったアプリケーションの管理と監視のベストプラクティスを考察します。リソースを論理的なアプリケーション単位で整理する方法や、単一のダッシュボードからアプリケーションポートフォリオの可視化、コスト、セキュリティ、パフォーマンスの重要指標の把握、標準化された方法でのアプリケーションの展開と拡張を加速する方法について説明します。
COP337 | All things patching: Manage and monitor at scale – Chalk Talk
このセッションでは、AWS Organization に属する EC2、オンプレミス、マルチクラウドのインスタンスの最新のオペレーティングシステムセキュリティパッチを確実に適用する、一元的なパッチ管理アプローチについて学びます。管理アカウントでポリシーを定め、アカウントやアプリケーションのコンプライアンス状況を把握する方法を習得します。さらに、組織全体のインスタンスからどのパッチが不足しているかを素早く特定する方法も学びます。これにより、セキュリティ脆弱性への対応時間を短縮し、組織全体のセキュリティポスチャーを高めることができます。
COP339 | Adopt AWS’s Ops management culture on your team – Chalk Talk
AWS は、サービスの信頼性がお客様の重要な要件であることを認識しています。このセッションでは、非中央集権組織において、重要なプロセスであるインシデント管理を Amazon がどのように文化的・技術的な仕組みを用いて効果的に運用しているかについて学びます。重大度判断、優先順位付け、インシデント対応と緩和に使われる当社のメカニズムとツールを掘り下げて説明し、それらを支える Amazon の企業文化についても探ります。日々のオペレーション負荷を軽減し、インシデントの平均解決時間 (MTTR) を短縮するために、Amazon が使っている実践的な手法とツールについて解説します。
COP346 | Centralize audit data for hybrid and multicloud environments – Chalk Talk
お客様がクラウドへの移行を加速し、事業変革を遂げる中で、ハイブリッド環境の IT 運用を管理しなければならない状況に直面することがあります。これにお困りではありませんか?このセッションでは、AWS CloudTrail Lake を有効にし、過去の CloudTrail ログをインポートし、パートナー製品との統合、カスタムソリューション、多数の AWS リソースからの監査ログを集約する方法を説明します。また、調査分析とセキュリティ目的でこのデータをクエリする方法についても扱います。
まとめ
このブログでは、AWS クラウド運用に関連するいくつかのセッションをご紹介しました。re:Invent の当日は、AWS ビレッジのクラウド運用ブースにお立ち寄りいただき、さらに詳しいお話をお聞きいただければと思います。セッションの詳細は、re:Invent のイベントセッションサイトをご確認ください