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AWS SDK for .NET の .NET Framework 3.5 および 4.5 ターゲット向けの重要な変更

この記事はソリューションアーキテクトの遠藤宣嗣が翻訳しました。原文はこちらです。

2024 年 6 月 20 日更新:当初、このアナウンスでは .NET Framework の最小バージョンは 4.6.2 に変更される予定でした。 しかし、この作業の開発中に、SDK の長期的な方向性を考えると、4.7.2 がより適切な最小ターゲットフレームワークであると判断しました。 4.7.2 を使用することで、SDK は将来必要となるより多くの暗号アルゴリズムを利用できるようになります。また、このバージョンには特殊文字使用時のエンコードや署名の不一致に影響する System.Uri クラスの修正も含まれています。


2024 年 8 月 15 日から、.NET 用 AWS SDK は .NET Framework 3.5 のサポートを終了し、最小の .NET Framework バージョンを 4.7.2 に変更します。

変更の背景

.NET Framework 3.5 は、AWS のサービスがまだ少数しかなかった 2007 年にリリースされました。それ以来、クラウドアプリケーションの複雑さと言語ランタイムの要件は成長してきました。.NET 自体も、.NET での非同期プログラミングの記述方法を含め、.NET Framework 3.5 以降劇的に変化しています。これらの理由から、AWS SDK for .NET は .NET Framework 3.5 のサポートを終了します。

加えて、AWS SDK for .NET は現在 .NET Framework 4.5 を対象としていますが、これは2016 年 1 月にサポート終了となりました。.NET Framework 4.X プラットフォームに対する AWS SDK for .NET のサポートは、最小で 4.7.2 に引き上げられます。.NET Framework 4.7.2 は Windows Server 2019 のデフォルトインストールであり、Windows Server 2008 R2 SP1 や Windows 7 など過去のバージョンでも使用できます。

AWS SDK で .NET Framework 4.7.2 を使用する変更を行うことで、チームは SDK のモダナイズを開始し、より高パフォーマンスな SDK を提供できるようになります。 この SDK は、AWS SDK for .NET のすべての .NET ターゲットにわたって、.NET Standard 2.0 ライブラリと API を使用できるようになります。 これにより、SDK は JSON パースに System.Text.Json を使用し、Span や ArrayPool のようなメモリ効率の高い API を使用できるようになります。これらの変更により、アロケーションとガベージコレクションが削減されるため、.NET SDK を使用するアプリケーションのパフォーマンスが向上し、メモリフットプリントが小さくなります。 SDK のモダナイズは継続的な作業であり、最小限の .NET Framework ターゲットを更新することから始まります。

まとめ

アップグレードできないアプリケーションを実行している場合は、現在のバージョンの AWS SDK for .NET を引き続き使用できます。ただし、2024 年 8 月 15 日以降、AWS SDK for .NET の新しいバージョンは、これらの古いバージョンの .NET Framework をサポートしなくなります。SDK のソースコードは、GitHub で公開されています。.NET Framework 3.5 のサポートが終了すると、.NET Framework 3.5 をサポートしていた SDK の最後のバージョンが、別の Git ブランチにアーカイブされます。

フィードバック

AWS SDK for .NET の変更は、GitHub リポジトリで行われます。Issue や Discussion を開くことで、リポジトリ上の変更に対するフィードバックを提供できます。

投稿者について

Norm Johanson

Norm Johanson

Norm Johanson は、20年以上ソフトウェア開発者としてあらゆる種類のアプリケーションを開発してきました。2010年以来、彼はAWS で .NET 開発者のエクスペリエンスにフォーカスして働いています。X @ socketnorm と GitHub @ normj で見つけることができます。

翻訳者について

Noritsugu Endo

遠藤 宣嗣

遠藤 宣嗣 は、AWS Japan のソリューションアーキテクト (SA)として、日本市場において ISV ベンダーを中心にお客様の SaaS Journey とマイクロソフトワークロードのアプリケーション モダナイゼージョンを支援しています。