Amazon Web Services ブログ
Amazon CloudWatch Synthetics の Canary グループによる、クロスリージョン集約
このブログは Group Amazon CloudWatch Synthetics canaries for an aggregated view across regions (記事公開 : 2023 年 1 月 23日) を翻訳したものです。
お客様はアプリケーションを監視するために、頻繁に CloudWatch Canary を利用します。これにより、問題を事前に特定し、エンドユーザーに届く前に解決できます。クラウドにより、グローバル展開と世界各地へのインフラストラクチャのプロビジョニングがはるかに簡単になったことで、お客様はインフラストラクチャをエンドユーザーが居住する地域にローカライズする傾向があります。つまり、1 つの Web サイトでも、裏では、より近くにいるエンドユーザーにサービスを提供することを目的としたサーバーが世界中に散らばっている可能性があります。例えば、米国に住むユーザーには米国で実行されているアプリケーションがサービスを提供し、ヨーロッパに住むユーザーにはヨーロッパで実行されているアプリケーションのレプリカがサービスを提供する、といったことがあります。
以前までは、このようなケースの場合は、インフラを監視するために異なるリージョンに複数の Canary を作成する必要がありました。この場合、一つのアプリーションの全てのリージョンの Canary を集約して表示することはできず、管理者がコンソール上でリージョンを切り替える必要があるため、Canary の管理が問題でした。
CloudWatch Canary のグループを利用することで、以下のことが可能になります。
- グループを作成し、最大10個の Canary を追加することができます。
- グループはグローバルなリソースであるため、Canaryがどのリージョンで作成されたかに関係なく、グループに追加できます。
- Canary グループはすべてのリージョンで利用可能なため、作成されたリージョンに関係なく、どのリージョンでもアクセスできます。
- グループ を作成すると、グループ内の全ての Canary の統合されたメトリックスを一目でみれる統合モニタリングにアクセスできます。
このブログは、Canary をグループ化する方法とその利点を紹介することを目的としています。
前提条件
- AWSのアカウントにアクセスできること。
- Canary について理解しており、グループ作成に必要なCanaryを複数持っていること
Canary のグループ分けの方法
- Amazon CloudWatchマネジメントコンソールを開き、”Create Group “をクリックします。
- グループの名前を入力し、検索バーを使って Canary の名前で検索します。もし、同じ名前の Canary が異なるリージョンに複数ある場合は、すべてのCanary がリストアップされます。その中から適切なものを選ぶことができます。また、必要に応じて、グループにタグを追加することもできます。
- グループを作成後、グループ名をクリックすると詳細を確認できます。
ここではすべての Canary のパフォーマンスをまとめて見ることができます。
ご覧のように、グループを作成すると、全ての Canary の期間、成功率、エラーなどの指標が一つにまとまったグラフが作成されます。これにより、グループ内のすべての Canary を 1つのビューで監視することができます。これらのメトリクスの意味については、こちら をご覧ください。
- また、これらのメトリクスのすべてまたは一部をCloudWatch ダッシュボードに追加することもできます。
注意事項
Canary グループの作成には追加費用はかかりません。
まとめ
このブログでは、Canary をグループ化することで、グローバルで利用されるアプリケーションのモニタリングを簡素化できることを示しました。
Canary グループについてもっと知りたい方は こちら をご覧ください。
著者について:
翻訳はテクニカルアカウントマネージャーの日平が担当しました。原文は こちら です。