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ベス・イスラエル慈善メディカルセンターがAWSを活用した遠隔医療ソリューションを構築

この記事は “Beth Israel Deaconess Medical Center Builds Telehealth Solution Using AWS” を翻訳したものです。

ベス・イスラエル慈善メディカルセンターのVenkat Jegadeesanと Jim Arrington、ならびに Si Wong がブログのゲストとして執筆しています。

アメリカで新型コロナウイルス感染症が流行しはじめた2020年3月、病院や大学付属の疾患センターを含む多くの医療機関は突然リモートでの業務を遂行をしなければならなくなりました。マサチューセツ州のベス・イスラエル慈善メディカルセンター (BIDMC)はアマゾン ウェブ サービスと協業して、COVID-19 の流行していた時期、またその後も、救急患者の需要に答える遠隔医療のソリューションを迅速に構築しました。
医療提供者が遠隔から患者を診察するためには、組み合わせではなく単一の遠隔医療システムが必要となりました。またそのシステムは、サポート可能で、スケールする、そして簡単に使用できる必要がありました。特にBIDMCは、1,250人の医療従事者を抱え、その全てが遠隔診療するための簡単に使えるシステムを必要としていました。現存のツールは患者にとっては操作しにくく、BIDMCの既存の医療ワークフローと、電子カルテに統合できない、という問題がありました。

COVID-19 により簡単に使用し利用者をサポートできる、安全な遠隔医療のソリューション需要が増加

非常に多くの医療の予約が対面から遠隔医療に変化してきた頃、BIDMC内の医師達が各々で様々な遠隔会議のプラットフォームを使用して患者と面談していることが明るみに出ました。これでは遠隔医療への移行がサポートしづらく、患者や医療従事者やBIDMCの運用側にとっては難しいプロセスになるであろうことが予測されました。
BIDMCが取りうる対策として、遠隔会議のソリューションを標準化して、エンドユーザーの体験を考慮し、データを既存のシステムと接続しつつ、医療提供者がより良い診断とセキュリティを保てるようにする、この計画を具現化して、それをどのように実現するかのパイロットプログラムを、迅速に立ち上げて、実現可能であることを証明する必要が出てきました。

安全な遠隔医療のプラットフォームを6週間で構築

BIDMCとAWS Health Partner である Slalom Consulting は、モバイルとウェブ双方で使用できる、軽量でクライアントプログラムを必要としない、セキュアな遠隔医療のアプリケーションを構築しました。
Amazon Chime SDKを活用し、このチームが、そのようなアプリケーションが迅速に開発できるというだけではなく、既存のスケジュール管理プラットフォームと統合できる可能性もある、ということをデモンストレーションしました。

これにより患者はデバイスやオペレーティングシステムや技術力にかかわらず、また医療従事者側のワークフローも変えずに(遠隔医療の会話に)加わることが出来ました。
PoC(コンセプトが正しいと証明できるテストバージョン)が作成されるとBIDMCは開発スコープを決め、MVP (結果を出せる最小単位のデモ製品)を作り、本番に投入しました。これは前面と後方のカメラ双方を使用して、人間同士のやり取りを取得すべく、スクリーンの使用を最大にするなど、メインとなる機能に焦点を置いたものです。さらなる追加機能、例えばスクリーンの共有は、以後のリリースで追加する計画となりました。

AI powered telemedicine solution built upon AWS services

Figure1- AWSサービスを使用して作られたAIによる遠隔医療ソリューション

図はBIDMCチームが考案した、コスト効率が高く、また比較的インフラストラクチャの使用を抑えて移行できるAWSサービスで構成したアーキテクチャです。このBIDMCのチームは Amazon Chime SDK をインフラストラクチャとして活用し Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)をストレージとして活用し、Amazon CloudFront を安全なデータの転送に活用していました。
これにより機能や、使用体験やアプリケーションのデザインに集中することができました。また AWS SDK for Javascript を使用しているため、最終的には React のフレームワークに移行するという計画を打ち立てることができました。

遠隔医療の成功の上にさらに構築する

過去二年間、組織の全てにわたりBIDMCはこの遠隔医療のソリューションを適用していきました。一日の遠隔医療における診察は300から400ほどでした。開発チームはさらに病院で使用される10の主要な言語を使用できるようにして、さらにプラットフォームのコンテンツを翻訳して、病院の翻訳サービスシステムと連携もしました。また、チームは画面共有の機能を機能追加のリリースに組み込む予定です。患者からのツールへのフィードバックは大変ポジティブで、使用しやすさが好かれていますし、自身のデバイスに対してアプリのインストールが必要ないところも良いと言われています。また医療従事者によると、プラットフォームが彼らの電子カルテのスケジュールシステムにうまく機能が連携している所を気に入っているとのことです。

結論

Amazon Chime SDKと他のAWSサービスを活用することにより、BIDMCは簡単に遠隔医療のプラットフォームを構築してデプロイすることができました。このプラットフォームは、患者と医療提供者にとって簡単に使用することができ、IT側にもサポートしやすいもので、BIDMCの既存の医療ワークフローと電子カルテシステムとのシームレスな連携できるプラットフォームでした。
さらにBIDMCはこのプラットフォームのデプロイを成功に収め、プラットフォームの機能を追加拡張している間も好意的なフィードバックをもらい続けました。AWS for Health-何千もの世界中のヘルスケアと医療科学の顧客に使用されている、厳選されたAWSのサービスとパートナーネットワークのソリューションン-の詳細 は、AWS for HealthAWS for Health Solutions のページをご覧ください。もしくは AWS 技術支援窓口にご連絡ください。

その他参考資料

Venkat Jegadeesan
Venkat JegadeesanはBeth Israel Lahey Health systemの技術改革部門のVice Presidentです。病院の運用と医療従事者と患者の経験の向上のため、技術的な改革を開発して現場に適用するための技術的な視野を提供するとリーダーとして活躍しています。
Jim Arrington
Jim ArringtonはBeth Israel Lahey Health systemのDevOpsとProduct Managementのディレクターで、システムで使用する新しい改革やテクノロジーをサポートし、製品開発を管理するリーダーです。
Si-Wong
Si Wongは、Beth Israel Lahey Health systemのエンタープライズ・アーキテクトです。20年のWeb開発の経験があります。C#とTypescriptの活用を好みますが、Siは常に、最小のコード量で最大インパクトを与えられるソリューションの提供できる新しいツールやテクノロジーを探求しています。

翻訳は Solutions Architectの伊藤ジャッジが担当しました。