Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2023/12/4週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
12月に入り、re:Invent 2023も無事終了しました。私自身は仕事の関係でラスベガスに滞在していたのですが、例年にもましてお客様の熱気が凄く圧倒されてしまいそうになりました。たくさんのアップデートも発表されましたので、まだキャッチアップできていないと言う方はまとめWebinarの資料や録画をご覧ください。
もっと細かく深掘りするスタイルの振り返りセミナーも開催予定です。業界カットのものと、ソリューションカットのものがありますので、こちらもぜひよろしくお願いします。
それでは、12 月 4 日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2023 年 12 月 4 日週の主要なアップデート
- 12/4(月)
- Amazon SageMaker Canvasで包括的なデータ準備機能が利用可能に
コーディング不要で機械学習による予測や、基盤モデルをすぐに利用できるAmazon SageMaker Canvasのデータ準備機能が強化されました。50以上のデータソースからデータをインポートし、300種類以上が用意されている組み込み演算子を利用してデータ準備が可能です。専門的な知識なしに作業に取りかかれるので、データ活用に取り組むハードルを引き下げ、より幅広い方にデータ活用にチャレンジいただけます。 - Amazon RedshiftでSUPER型のカラムサイズが最大16MBに
Amazon Redshiftで半構造化データやドキュメントを格納するためのSUPERデータ型で、最大データサイズが1MBから16MBに拡張されました。1MBを超えるデータを格納する場合も、事前処理なくそのままRedshiftに取り込んで分析処理を実行できます。
- Amazon SageMaker Canvasで包括的なデータ準備機能が利用可能に
- 12/5(火)
- AWS Console Mobile App for iOSでAmazon Qがプレビュー可能に
生成系AIベースのアシスタントサービスであるAmazon QがiOS向けのAWS Console Mobile Appでもご利用いただけるようになりました。現時点ではプレビューの扱いです。質問をテキストで入力したり、音声入力で質問すると、AWSに関する疑問に対する回答を得ることが可能です。 - Amazon Rekognitionで精度とレイテンシが改善されたFace APIバージョン7をリリース
Amazon Rekognitionが提供するFace APIのバージョン7がリリースされ、顔検出・比較・検索の精度がさらに向上し、レイテンシーが短縮されました。精度向上とレイテンシ短縮はユーザエクスペリエンスの向上につながることがメリットです。 - AWS DMSが移行ターゲットとしてAmazon RDS for Db2をサポート
AWS DMS(Database Migration Service)が移行先ターゲットとして、Amazon RDS for Db2がサポートされました。オンプレミス環境やEC2で独自に構築したDb2環境をマネージドサービスに移行することが容易になります。なお、フルロードとCDC(Change Data Capture)の双方に対応しています。
- AWS Console Mobile App for iOSでAmazon Qがプレビュー可能に
- 12/6(水)
- AWS Lambdaでスケールアップが12倍高速に
AWS Lambdaのスケールアップ速度が向上し、アカウント単位で設定されたLambda functionに対する同時実行数の上限にヒットしない範囲で、10秒ごとに1,000同時実行のスピードでスケールアップが可能になりました。変動の大きいトラフィックであり、一定時間以内に応答を返さなければいけない、といったユースケースで嬉しいアップデートです。 - Amazon QuickSightのSPICEエンジンが並列データ取り込みに対応し最大4倍高速に
Amazon QuickSightのインメモリエンジンであるSPICEのデータ取り込み速度が最大4倍高速になりました。この高速化は並列取り込みに対応したことによるものです。特に大規模なデータセットの取り込みで効果的です。特に設定変更は必要なく、起動時に自動で有効化されます。 - Amazon EC2 Instance ConnectがRHEL/CentOS/macOSに対応
EC2インスタンスに安全に接続する方法、Amazon EC2 Instance Connectの対応OSが拡張されました。従来から利用可能だったAmazon Linux, Ubuntuに加えて、RedHat Enterprise Linux(RHEL), CentOS, macOSでご利用いただけるようになりました。Amazon EC2 Instance Connectを利用するとインスタンスへの接続可否をIAMポリシーで制御したり、AWS CloudTrailでアクセスログを取得できるので、管理が容易なところがポイントです。
- AWS Lambdaでスケールアップが12倍高速に
- 12/7(木)
- AWS IoT SiteWiseのデータを可視化するダッシュボードをノーコードで作成可能に
オープンソースのIoTダッシュボードアプリケーションを新たに発表しました。このツールはIoT Application Kit上に構築されており、ドラッグアンドドロップの操作でAWS IoT SiteWiseから収集したデータを可視化することが可能です。GitHubリポジトリはこちらです。 - AWS Lambda関数とAmazon RDS, Amazon RDS Proxyへの接続が簡単に
AWS Lambdaのコンソールを利用して、Lambda関数をAmazon RDSまたはAmazon RDS Proxyに接続できるようになりました。ガイド付きのワークフローが提供され、それに従う形で既存のデータベースインスタンスやRDS Proxyに接続できます。VPC周辺の設定やAWS Secrets Managerで管理されるシークレット情報を手動で行う必要がなくなり、便利かつ安全に作業を実行できます。
- AWS IoT SiteWiseのデータを可視化するダッシュボードをノーコードで作成可能に
- 12/8(金)
- Amazon CloudWatchでアカウントをまたいでMetrics Insightを利用可能に
Amazon CloudWatchは複数のアカウントにまたがって可観測性(オブザーバビリティ)を提供する機能がありますが、今回新たにMetrics Insightを利用できるようになりました。CloudWatch Metrics Insightは大量のメトリクスデータの分析に利用できるSQLエンジンです。複数アカウントのメトリクスに対して利用可能になったことにより、これまでよりも広範な分析が可能になるだけでなく、複数の要素を加味してアラーム発報するような仕組みを作れることも嬉しいポイントです。
- Amazon CloudWatchでアカウントをまたいでMetrics Insightを利用可能に
週刊AWSのアイキャッチ写真を撮影したのが、今年の3月だということに気づきました。新メンバーを迎えた新体制にもなっていますので、そろそろ写真を撮り直さないとなと思っています。近いうちに新しい写真に切り替わる(といいな)と思いますので、ご期待ください。
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)