Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/5/30週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
AWS Japan では、エンジニア職に興味がある学生の方向けの短期インターンシップを毎年実施していまして、今年の夏も実施予定です。短期間でAWSのエンジニア職を体験するちょっと面白いプログラムなのですが、これがどのような内容なのかを新卒でAWS Japanに入社した3名のエンジニアがブログにしました。ご興味のあるかたはぜひ以下をご覧いただければと思います。
– AWS ソリューションアーキテクト/プロフェッショナルサービス 短期インターンシップのご紹介
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年5月30日週の主要なアップデート
- 5/30(月)
- この日は米国の祝日(メモリアルデー)のため、発表はありませんでした。
- 5/31(火)
- AWS IAM が WebAuthn と Safari ブラウザをサポートし、セキュリティキーによる多要素認証が可能になりました
AWS Identity and Access Management (IAM) は、サポートされている全てのブラウザでWebAuthnをサポートしました。WebAuthn は FIDO2 仕様の一部であり、セキュリティキーを用いた安全な多要素認証を実現します。 - AWS DataSync に Amazon EFS のセキュリティ機能に関するサポートが追加されました
AWS DataSync はオンプレミスあるいはクラウドストレージと AWS ストレージサービス間でのデータの移動を自動化、および高速化するデータ転送サービスです。今回DataSyncがEFSに接続する際のセキュリティ機能が追加されました。1つがTSL暗号化による接続で、もう1つがEFS ファイルシステムポリシーを使用する IAM ロールを、DataSync に適用する設定です。これらによりDataSync のファイルシステムへのアクセス方法をより詳細に制御できるようになりました。 - AWS Marketplace、SaaS 契約の無料トライアルを導入
AWS Marketplace は、SaaS 契約のための無料トライアルという仕組みが導入されました。これによりAWS Marketplaceで提供されているSaaSを購入前に試すことができるようになりました。無料トライアルが提供されているかどうかはSaaSにより異なります。 - Amazon Lookout for Metrics 用の Athena コネクタの発表
Amazon Lookout for Metrics は、機械学習を使用して、収益パフォーマンス、購入トランザクション等、時系列のメトリクスにおける異常を検出するサービスです。今回の発表により、Amazon Athenaからデータを取り込むことができるようになりました。AthenaはS3上のデータだけでなく、Federated Query機能でDynamoDBや外部SaaS等多様なサービスにクエリーが実行可能なため、Lookout for Metricsに取り込めるデータの種類が大きく広がります。 - Amazon EBS で、io2 Block Express 向けの Elastic Volumes および Fast Snapshot Restore (FSR) がサポートされるようになりました。
Amazon EBSのボリュームの1つであるio2 ExpressでElastic Volumesによる動的なサイズ変更が出来るようになりました。操作方法は他のEBSボリュームと同じであり、変更の際にダウンタイムやパフォーマンスへの影響が発生することはありません。また、 Fast Snapshot Restore (FSR)による高速なリストアも利用可能になりました。
- AWS IAM が WebAuthn と Safari ブラウザをサポートし、セキュリティキーによる多要素認証が可能になりました
- 6/1(水)
- SUSE Linux Enterprise Server (SLES) OS を搭載した Amazon EC2 インスタンスの価格を引き下げ
Amazon EC2インスタンスでは商用OSこみのイメージが用意されており、EC2の費用に合わせて商用OSの料金を一括して支払うことが可能です。今回SUSE Linux Enterprise Server (SLES) を含んだ利用料金の値下げが発表されました。値下げ額は利用リージョンやEC2インスタンスタイプにより異なりますが、オンデマンド料金では最大24%の値下げが実施されています。 - Amazon Transcribe が多言語音声の自動言語識別をサポート
Amazon Transcribe は音声をテキストに変換する機械学習ベースのサービスです。今回、バッチモードで多言語音声の自動言語識別に対応しました。1つの音声ファイルに複数の言語が含まれている場合でも自動識別し、認識された各言語でテキストに書き出します。 - Amazon EMR Serverless が一般公開されました
Amazon EMR Serverless が一般提供開始(GA)になりました。これはEMRの新しいデプロイメントオプションで、ユーザがノードのキャパシティ管理を意識する必要なく、HiveやSparkのジョブを実行することを可能にするものです。EMR Serverlerssではジョブに応じて自動的にリソースを調整しますので、より簡単かつ低コストで巨大データの分析を実行することが可能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon Route 53 が DNS クエリの IP ベースのルーティングを発表
DNSサービスである Amazon Route 53 のルーティング機能に IP ベースのルーティングが追加されました。これによりクエリ元の IP アドレスに基づいて、ルーティング先を調整することが可能になります。
- SUSE Linux Enterprise Server (SLES) OS を搭載した Amazon EC2 インスタンスの価格を引き下げ
- 6/2(木)
- You can now update the storage and IOPS capacity on your Amazon FSx for OpenZFS file systems
Amazon FSx for OpenZFS で、 IOPS(I/O per sec)性能を動的に変更可能になりました。管理コンソールから、もしくはCLI/APIから変更が可能です。 - Amazon Braket adds support for Borealis, the first publicly accessible quantum computer that is claimed to offer quantum advantage
Amazon Braket はだれでも利用できる量子コンピュータ環境を提供するサービスです。今回利用可能な量子コンピュータ(QPU)として、光量子コンピュータBorealisが利用可能になりました。Braketで利用できる7つ目のQPUです。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- You can now update the storage and IOPS capacity on your Amazon FSx for OpenZFS file systems
- 6/3(金)
- Amazon Lookout for Metrics enables anomaly detection on your historical CloudWatch data
Amazon Lookout for Metrics で新しい Amazon CloudWatch のコネクタが利用可能になりました。この新しいコネクタのBackestingモードを利用することで、より精度の高い異常検知が可能になります。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Amazon Lookout for Metrics enables anomaly detection on your historical CloudWatch data
さて、先月 AWS Summit Online 2022 が終了したばかりですが、私たちは次のイベント、7月14日「AWS Builders Online Series」についての準備を進めています。これはコンテナ、サーバーレス、マイクロサービスアーキテクチャ、機械学習など話題の技術について基礎にフォーカスし、短時間で集中して学ぶためのイベントです。昼の部 9:00〜, 14:00〜, 夜の部 19:00〜と3回実施するのが特徴で、ご都合に合わせて参加いただけます。以下で内容を確認できますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。
– AWS Builders Online Series ~AWS クイックスタート~
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)