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AWS ホットスタートアップ – 2017 年 1 月
新年の始まりにあたり、再び Tina Barr が優れた多くのスタートアップ企業をさらに紹介します。ぜひご覧ください。
-Ana
本年も引き続き、AWS を利用しているホットなスタートアップ企業を紹介していきます。本日は、3 つの新しいスタートアップ企業を紹介します。
- ClassDojo – 教師、児童生徒、親をクラスへとつなぎます。
- Nubank – 銀行取引の概念を変える金融サービスのスタートアップ企業。
- Ravelin – 機械学習モデルの上に構築された不正検出会社。
昨年の主なスタートアップ企業の紹介をまだお読みになっていない場合は、「1 年を振り返る」をぜひご覧ください。
ClassDojo (サンフランシスコ)
2011 年に Liam Don 氏と Sam Chaudhary 氏によって開始された ClassDojo は、クラス向けの通信プラットフォームです。教師、親、児童生徒は 1 日を通じて、写真、ビデオ、メッセージングを通じた重要な時間を共有するための場所としてこれを使用できます。今日、多くのクラスが万人向けのモデルとして運営されている中、ClassDojo の創設者は教育システムを改善し、世界中の 7 億人の初等教育の対象児童に、最善のコンテンツやサービスを受けさせたいと考えました。Sam と Liam が、クラスにとって何が最も役立つかを教師に質問したところ、多くの教師は、思いやりや寛容さのあるコミュニティが必要と答えました。つまり、クラスにかかわっている全員につながることができるコミュニティです。ClassDojo では、教師は児童生徒やその親と協力して独自のクラス文化を創造することができます。ClassDojo は 5 年で米国およびその他 180 か国の幼稚園から中学校までの 90% に拡大し、そのコンテンツは 35 か国語以上に翻訳されました。最近、ハーバード大学およびスタンフォード大学と共同作成された「Empathy and Growth Mindset」のビデオシリーズにより、さらに多くのクラスに拡大しました。これらのビデオは、米国の 14 歳以下の子どもの 3 人に 1 人は見ています。その作品の 1 つである Stories では、学校での写真やビデオの更新されたストリームを見ることができ、そのすべては家庭で親と共有されます。児童生徒は独自のストーリー (学習したことのタイムラインやポートフォリオ) を作成することもできます。ClassDojo は学校がある日や世界中の多くのタイムゾーンにおいて多用されているため、トラフィックパターンはかなり変化します。Amazon EC2 の Auto Scaling により、需要を満たす一方で、使用が少ない期間中のコストを管理することができます。このデータパイプラインは完全に AWS 上で構築されており、Amazon Kinesis により高ボリュームのデータを分析のため Amazon Redshift にストリーミングし、アーカイブのため Amazon S3 にストリーミングできます。また、Amazon Aurora と Amazon RDS を利用して、重要な関連データを保存しています。これにより、保管時の暗号化を管理しやすくし、スケールして非常に低いレイテンシーで非常に高いクエリボリュームに対応しています。ClassDojo のすべてのウェブフロントエンドは Amazon S3 でホストされ、Amazon CloudFront を通じて提供されます。また、AWS WAF ルールを使用して、攻撃や許可されていないアクセスに対してフロントエンドを保護します。不正なアカウントを検出するために Amazon Machine Learning を使用し、新しい Amazon Lex サービスによりボイスコントロールを提供して、教師がクラスで製品をハンズフリーで使用できるようにすることを検討しています。世界中の教師がクラスで ClassDojo をどのように使用しているかを、同社のブログでご覧ください。
Nubank (ブラジル)
Nubank は、ブラジルの銀行の常識を再定義しようと取り組んでいる、技術指向の金融サービスのスタートアップ企業です。創設者の David Vélez 氏と 350 人を超える技術者、科学者、設計者、分析者のチームが、世界で最も急速に成長中のモバイル市場の 1 つにおいて、これまでとは異なる銀行取引を作成しました。ブラジルは面積と人口の両方において世界第 5 位の国であるだけでなく、世界で最もクレジットカードの利率が高い国の 1 つです。Nubank は、あらゆる人がスマートフォンにアクセスできる世界においてクレジットカードの体験を定義し直し、これまでに顧客が見たことのない製品を提供しています。ブラジルの銀行業界は規制が厳しく、それと共にきわめて集中化されています。Nubank は真に顧客中心で、数十年にわたりほとんど革新がなかった業界で競争するだけのより良いデータや技術を持った企業にビジネスチャンスがあることを見出しました。Nubank のモバイルアプリの顧客は、クレジットカードのブロックとブロック解除、信用限度の変更、請求書の支払いを行えるほか、すべての購入にリアルタイムでアクセスできます。また、デジタルチャネルを通じて 24 時間 365 日対応のカスタマーサポートと、明快でシンプルなコミュニケーションも提供しています。これは以前はブラジルの銀行業界ではなかったことであり、Nubank のサービスは顧客の非常に高い評価を受けています。最初から、Nubank のリーダーは成長を計画していました。常に変わる規制やビジネスルールを満たすことができ、サイズと複雑さの両方で完全な管理機能とスケールを持つシステムを構築したいと考えました。同社は、Amazon DynamoDB、Amazon EC2、Amazon S3、AWS CloudFormation など多くの AWS のサービスを利用しています。Nubank は、AWS を利用することで、わずか 7 か月でクレジットカード処理プラットフォームを開発し、簡単に機能を追加できるようになりました。詳細については、Nubank のブログを参照してください。
Ravelin (ロンドン)
2015 年に創立された Ravelin は、旅行、小売、食物配達、チケット販売、交通を含むさまざまなセクターにおける多くの大手 e コマースおよびオンデマンド企業と連携している不正検出企業です。同社の創設者 (Martin Sweeney、Leonard Austin、Mairtain O’Riada、Nicky Lally の各氏) は、オンデマンドのタクシービジネスでの不正問題の解決を試みているときに、この業務を開始しました。その際に、限られた情報で顧客に関する正確な不正予測を行い、ほとんど瞬時に不正を断定する必要がありました。すぐに、これを行うことができるものが市場にはないことがわかり、創設者は Ravelin を立ち上げる必要性に迫られました。Ravelin では、クライアントは手動の確認に必要な時間を減らし、その代わりに顧客へのサービスに集中することができます。同社の機械学習モデルは、API を介して送信される関連の顧客行動および支払いデータに基づいて、正しい行動と悪意のある行動を予測するよう構築されています。悪意のある行動の発見は Ravelin による不正防止に役立ちます。また、同様に重要なのは、正しいパターンの発見により、善良な顧客のブロックが減ることです。Ravelin は、クライアントのビジネスの運用状況に合わせた速度とスケールでの驚くべき正確性により、核となる技術として機械学習を選択しました。Ravelin は AWS のサービスのスイートを使って、機械学習アルゴリズムによる不正の検出に役立てています。同社のクライアントは世界中に存在しており、ピークのトラフィック時間は予測不可能であるため、Amazon EC2 インフラストラクチャを 1 日に複数回スケールしています。これにより、トラフィックの増加に対応しながら、サーバーのコストを最小化しています。また、Ravelin は Amazon RDS、Amazon DynamoDB、Amazon ElastiCache、Amazon Elasticsearch Service などのサービスも使用します。これらのサービスの利用により、Ravelin チームは不正検出ソフトウェアの構築に集中する時間をより多く得ることができます。不正防止の最新情報については、ぜひ Ravelin のブログをご覧ください
-Tina Barr