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AWS 予算の更新 – クラウドのコストと使用量

スパイダーマンをはじめアクションヒーローは昔から「大いなる力には、大いなる責任が伴う」と言っています。オンデマンドで従量制のクラウドの世界では、ユーザー自身が確かな情報を備え、責任を持った顧客でなければいけないという意味として、このメッセージを捉えることができると思います。同様に企業環境においては予算と支出に注意する必要があり、実際の支出を予想額の範囲内に抑えなければなりません。そして複数のプロジェクトや部署で AWS を使用していると、こうした点を正確に追跡したり財務予測を立てることが複雑になっていきます。

そこで、この度 AWS の予算機能に重要な更新をいくつか追加しました (詳細は「AWS の新しい予算と予測」をご覧ください)。この機能はファイナンスマネージャー、プロジェクトマネージャー、DevOps のバイスプレジデント達が使用できるように設計されています (ご自分がクラウド予算の担当者でない場合は、適切な人物にこのブログを参考資料としてお知らせするのも良いでしょう)。AWS 予算を使用すれば特定のカテゴリにかかるコストや使用量を統一して見ることができます。また、自動通知を利用してステータスの詳細情報 (予算の上回りまたは下回り) を把握することができるので、潜在的な問題を識別し予算超過を防ぐための対策を講じることもできます。
AWS 予算の更新
1 つの支払いアカウントにつき 20,000 件までの予算を作成することができます。コストやリソースの消費量が頻繁に変わる環境で支出をうまく管理するため、予算は 1 日 4 回にわたり評価されるようになっています。通知はメールまたはプログラム (Amazon Simple Notification Service (SNS) メッセージ) で配信されるので、手動や半自動または完全自動の方法で状況に対応できます。これにより、次の状況や社内で発生する他の問題に取り組むことができます。

VP (バイスプレジデント) – 事業単位の予算や企業全体の予算を組み、リージョン別またはその他のカテゴリ別に支出を管理し実際の使用量と予算を比較することで、クラウド全体の支出を最適化できます。プロジェクトマネージャー – 部署内のコスト管理、複数のサービスやタグそしてリージョンを監視することができます。しきい値が超えると関係者にその旨を通知し対応を促します。必要であれば各チームメンバーにリソース予算を提供しそれを考慮して実行するように勧めることも可能です。

ファイナンスマネージャー – 自社のこれまでのコストを分析し、その情報を利用して今後の適切な予算を組むことができます。企業全体または各アカウントや各サービス、事業単位、プロジェクトチーム別にコストを見直すことができます。

予算を組む
では 1 つか 2 つ予算を作成してみましょう!

[Billing and Cost Management] を開きます。

[Budgets] をクリックします。

AWS 予算を初めて使用する場合は [Create budget] をクリックしてから次のステップに進む前に 24 時間待たなければならない場合もあります。その間、お客様の最初の詳細な請求レポートを準備します。

[Create budget] をクリックしてコストまたは使用率のどちらをベースに予算を組むのか決定してから、予算名を指定します。次に月々、3 か月、年間のいずれかを選択します。この例ではコストベース (1000 USD)/月を選択し、予算名を「MainBudget」にしました。

[Include costs related to] のオプションをチェックしなければ、この予算がアカウント全体に適用されます。チェックマークを付けると、より多くの柔軟性を提供するさまざまな追加オプションが出てきます。[Owner] タグを [jbarr:] に設定します。

これ以上に細かく設定してリザーブドインスタンス以外の使用量には少ない予算を設定することもできます。自社が所有するリザーブドインスタンスをしっかり活用するには優れた方法です。

次にメールまたはプログラムを使用した通知方法を設定します。

プログラムを使用した通知オプションはさまざまな方法で利用することができます。固定予算を指定した新しいウェブアプリを作成して、予算の上限に近付いた場合は AWS Lambda 関数を呼び出すこともできます。アプリを使用して予算超過にならないように対策を講じることもできます。また、より大量な計算を必要とする機能をいくつか一時的に無効にしたり、静的にホストする別のサイトに切り替えることができます。

目的どおりに設定したら [Create] をクリックします。すぐに予算が表示されます (このスクリーンショットを撮る前に、先に黒い三角をクリックして詳細を表示しています)。

ご覧のようにすでに 1000 USD も予算を超えています。約 5,600 USD の予算超過が予測されています。Amazon は倹約的な企業なので (詳細は「リーダシップの原則」をご覧ください)、これを詳しく調べて余分なインスタンスを取り除く必要があるのが分かりました。メール通知を受信するように設定しているので、予算を作成した後に次の通知が届きました。

データ転送の予算がコンピューティング予算と別であるとした場合、その時のコストに関係なく S3 から毎月 100 GB のデータを転送することができます。次のような予算を作成できます。

データ転送の予算を超過しないことがすぐに分かります。

さらに画面の情報を CSV 形式でダウンロードしてより詳しく調べたり、予算プロセスの別の箇所に有益な情報を得ることができます。

ご覧のように、この新機能は細かな予算設定を可能にします。今回は AWS Management Console を使用してこの機能をご紹介しましたが、新しい Budget API または AWS Command Line Interface (CLI) を呼び出して予算を設定することもできます。この API には CreateBudget, DescribeBudget、および UpdateBudget などを独自のアプリケーション内で使用することができます。今すぐ利用可能
この機能は今すぐ使い始めることができます。1 つのアカウントごとに無料で 2 つの予算を作成することができます。追加予算の費用は 0.02 USD/日です (1 アカウントにつき 20,000 件までの予算を作成できます)。詳細は「予算によるコストの管理」をご覧ください。

Jeff;