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Apple Core ML と Keras が Apache MXNet をサポート
Apache MXNet バージョン 0.11 が利用可能になりました。このリリースでは MXNet がコミュニティ開発と Apache プロジェクトを生み出す上で大きな節目を迎えています。今回のリリースのコードは Apple、Samsung、Microsoft の開発者を含む協力者により実現されました。このプロジェクトには現在の時点で 400 人以上の協力者が参加しています。このプロジェクトのコードベースは完全に Apache への移行を完了し、インキュベーティングプロジェクトとして公式にリリースされた第一弾です。このリリースの重要ないくつかの機能については過去のブログでご紹介しました。このブログ記事ではハイライトを再びご説明します。
MXNet モデルを使用して iOS、macOS、watchOS、tvOS 対象のアプリで Machine Learning を構築
Apple の Core ML が WWDC 2017 でリリースされたことにより、開発者は独自のアプリに Machine Learning を簡単に統合できるようになり、いくつかのコードでユーザーにインテリジェントな新機能を提供することができます。すでに、拡張現実といった我々が環境を経験する方法において変化をもたらしています。高速に進化している AI 機能がさらに拡大していくに連れ、開発者は私達のエクスペリエンスを強化する新機能を利用可能にする新たな Machine Learning モデルにアクセスできるようになります。
Apple はアプリ開発者が最新技術のモデルを利用できるようにするため、Apache MXNet プロジェクトにコードを提供しています。MXNet は MXNet を使ってクラウドで Machine Learning モデルを構築しトレーニングを可能にする Core ML を開発者が利用できるようにしました。Xcode に直接インポートすることも可能になり、独自のアプリでインテリジェントな新機能を簡単に構築できます。様々なアプリケーションや独自で構築するモデルに、トレーニング済みモデルの MXNet Model Zoo から選択することができます。このリリースは MXNet モデルを Core ML 形式に変換するツール (プレビュー) を提供しています。Apple の Core ML 形式に MXNet モデルをインポートするにはコンバーターをインストールし、トレーニング済みモデルを変換するために Python コマンドを実行する必要があります。たった 1 つのシンプルなコマンドでコンバーターをインストールできます。
写真の位置座標の識別が可能な Machine Learning を使用するシンプルな iOS アプリケーションを構築する方法については、こちらのチュートリアルをご覧ください。手順とエンドツーエンドの例についてはこちらの GitHub リポジトリをご覧ください。
MXNet for Keras v1.2
Keras はニューラルネットワーク構築で人気がある高レベルのライブラリです。様々な Machine Learning フレームワークのバックエンドを使用できる、使いやすいフロントエンドのインターフェイスをユーザーに提供します。Keras v1.2. MXNet を実行しているユーザーに対して、MXNet はバックエンドの選択肢として利用可能になっています。これは複数の GPU のトレーニングセットアップをシンプルにしたり、ほぼ直線的にスケールする優れたパフォーマンスを提供します。MXNet を Keras のバックエンドとして使用した場合のメリットについては NVIDIA のブログをご覧ください。MXNet インターフェイスで Keras v1.2 をインストールするには、次のコマンドを使用します。
複数の GPU でトレーニングジョブを設定する方法については GitHub リポジトリをご覧ください。
MXNet’s 0.11 のリリースには API の機能強化、パフォーマンスの改善、バグ修正など複数の主な機能が追加されています。このブログ記事では今回のリリースの主な新機能をいくつかご紹介しました。詳細についてはリリースノート完全版をご覧ください。
このコミュニティによるプロジェクトの今後が楽しみです。プロジェクトに参加している方々の多大な努力なしには、このプロジェクトを実現することはできません。
次のステップ
Apache MXNet モデルを Apple の Core ML に変換したり、既存モデルの変換を行うための環境をセットアップする方法や、iOS サンプルアプリにインポートする方法をご覧ください。