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Amazon Connect アップデート まとめ – 2024年9月

こんにちは、Amazon Connect ソリューションアーキテクトの梅田です。2024 年 8 月のアップデートまとめはいかがでしたでしょうか。今月はアップデート以外に、開発者向けに Amazon Connect のスキルアップに役立つトレーニングをお知らせいたします。

それでは今号も以下の内容をお届けします。皆さんのお役に立つ内容があれば幸いです!

  1. 注目のアップデートとトレーニングについて
  2. 2024 年 9 月のアップデート一覧
  3. AWS Contact Center Blog のご紹介
  4. AWS Black Belt Online Seminar のご紹介

1.注目のアップデートとトレーニングについて

注目#1 Amazon Connect Developer Learning & Badge Plan (Amazon Connect の新しい学習プランが公開)

2024年8月に、学習プランの1つ目として、コンタクトセンターのエンジニア、通信エンジニア、IVR エンジニア、テレフォニー管理者を対象とした Amazon Connect Communications Specialist を公開しました。ここでは、テレフォニー、IVR、フロー、ルーティング、オムニチャネルデプロイ、および AWS サービスとの統合を学ぶことができます。そして2024年9月に、2つ目の学習プランとして、Amazon Connect 開発者向けに特別に作成された Amazon Connect Developer Learning を公開しました。Amazon Connect のコア開発コンセプト、ビジネスユースケースに適した Amazon Connect の統合手法、Amazon Connect のフロントエンドやバックエンドの統合、AWS CloudFormation と AWS CDK を使用した Amazon Connect のソリューションをデプロイする方法を学ぶことができます。
このカリキュラムを修了し、ナレッジチェックを 80% 以上のスコアで合格すると、Amazon Connect Developer Specialist デジタルバッジが Credly のプラットフォームを介して AWS から提供されます。これはクラウドスキルや経験を伝えるために役立てることができます。

このトレーニングは無償で利用可能で、現在は英語で提供しています。学習には AWS Skill Builder のアカウントが必要です。

注目#2 Amazon Connect Contact Lens now supports new ways to automate agent performance evaluations (Amazon Connect Contact Lens がエージェントのパフォーマンス評価を自動化する新しい方法をサポート)

Amazon Connect Contact Lens のパフォーマンス評価機能で、会話から得たインサイト(検出された問い合わせ理由など)に基づいて、パフォーマンス評価の質問を自動的に該当なしとしてマークできるようになりました。また、最長保留時間、保留数、エージェントの対話および保留時間などの追加のメトリクスを使用して、評価フォームに質問への回答を自動的に入力できるようになりました。これにより、例えば、アカウントを開設するために電話をかけてきた顧客のみを対象として、エージェントが新しいアカウントのメリットと価格を説明したかどうかを確認できます。さらに、エージェントが顧客の問題を 10 分以内に効率的に解決できたかどうかや、繰り返しの保留操作により顧客を待たせなかったかどうかなどを自動的に評価できます。

パフォーマンス評価の自動化は、評価フォームで以下の設定を実施します。

  1. 評価フォーム内のすべての質問に対してオートメーションを設定します。メトリクスを使用するには、評価フォームの「スコアと重み」タブで「スコアリングの有効化」をオンにします。
  2. 評価フォームを有効にする前に [完全自動評価を有効にする] をオンにします。

2. 2024年9月のアップデート一覧

  • Amazon Connect expands AWS CloudFormation support for agent hierarchies (Amazon Connect がエージェント階層向けの AWS CloudFormation のサポートを拡大) – 09/14/2024
    • AWS CloudFormation を使用したエージェント階層構造の設定が可能になりました。CloudFormation テンプレートを活用すると、Amazon Connect の階層レベルを安全で効率的な方法で、かつ同じ設定を繰り返し実行できるようにデプロイできるため、手動設定に伴う人為的ミスのリスクが軽減されます。CloudFormation を使えば、時間とともに生じる設定の変更を追跡し、自動的かつ管理された方法で更新を適用することも可能です。また、バージョン管理機能によって必要に応じて変更をすぐにロールバックできます。CloudFormation のエージェント階層向けサポートは、Amazon Connect が提供されているすべての AWS リージョンで利用できます。
    • 関連リンク
  • Amazon Connect launches AWS CloudFormation support for agent status (Amazon Connect がエージェントステータスに関する AWS CloudFormation のサポートを開始) – 09/14/2024
    • ルーティングプロファイル、キュー、Amazon S3 バケット、AWS Lambda などのコンタクトセンター設定に使用されるリソースに加えて、エージェントステータスも AWS CloudFormation でサポートされるようになりました。CloudFormation テンプレートを使用すると、Amazon Connect のカスタムエージェントステータスを安全で効率的な方法で、かつ同じ設定を繰り返し実行できるようにデプロイできます。これにより、設定を一貫して維持することができます。CloudFormation を使えば、時間とともに生じる設定の変更を追跡し、自動的かつ管理された方法で更新を適用することも可能です。また、バージョン管理機能によって必要に応じて変更をすぐにロールバックできます。CloudFormation のエージェントステータス向けサポートは、Amazon Connect が提供されているすべての AWS リージョンで利用できます。
    • 関連リンク
  • Amazon Connect Contact Lens now supports new ways to automate agent performance evaluations (Amazon Connect Contact Lens がエージェントのパフォーマンス評価を自動化する新しい方法をサポート) – 09/06/2024
    • Amazon Connect Contact Lens のパフォーマンス評価機能で、会話から得たインサイト(検出された問い合わせ理由など)に基づいて、パフォーマンス評価の質問を自動的に該当なしとしてマークできるようになりました。また、最長保留時間、保留数、エージェントの対話および保留時間などの追加のメトリクスを使用して、評価フォームに質問への回答を自動的に入力できるようになりました。今回のリリースでは、特定の条件下で該当する評価質問についてのみ、自動的に入力できます。例えば、アカウントを開設するために電話をかけてきた顧客のみを対象として、エージェントが新しいアカウントのメリットと価格を説明したかどうかを確認できます。さらに、エージェントが顧客の問題を 10 分以内に効率的に解決できたかどうかや、繰り返しの保留操作により顧客を待たせなかったかどうかを自動的に評価できます。これらの新機能により、パフォーマンス評価の自動化と精度の向上を期待できます。この機能は、Contact Lens のパフォーマンス評価が既に利用可能なすべてのリージョンで利用できます。
    • 関連リンク
  • Amazon Connect now provides a weekly view of agent schedules (Amazon Connect でエージェントのスケジュールの週次ビューが使用可能に) – 09/04/2024
    • 予測、キャパシティプランニング、およびエージェントスケジューリングにおけるスケジュール機能で、エージェントのスケジュールの週次ビューが提供されるようになりました。これにより、コンタクトセンターのマネージャーは1週間分の人員配置を一目で把握しやすくなりました。今回のリリースにより、サービスレベル、占有率、予測時間と予定時間などの毎日集計されるメトリクスによって、必要なカバレッジが毎日提供されていることを確認できるようになりました。例えば、週次ビューから、水曜日に人員超過が発生し、金曜日に人員不足が発生しているかどうかを簡単に確認できます。そして、週次ビュー内でエージェントのシフトを水曜日から金曜日に移動できます。週次ビューでは、エージェントが毎日適切なシフトになっていること(各エージェントが8時間のシフトになっていることなど)、連続して働いている日数が多すぎないこと(各エージェントが毎週少なくとも2日間休暇を取っていることなど)の確認も簡単に行えます。週次ビューでは、エージェントのシフトを日々管理するのに費やす時間を短縮することにより、マネージャーの生産性が向上し、複数の日々の人員配置を単一のビューで確認しやすくなります。この機能は、Amazon Connect の予測、キャパシティプランニング、およびエージェントスケジューリングが利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。
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  • Amazon Connect now offers intraday forecasts (Amazon Connect が日内予測の提供を開始) – 09/04/2024
    • 予測、キャパシティプランニング、スケジューリング機能の一部として、機械学習を活用した日内予測をダッシュボードで確認できるようになりました。日内予測では、15 分ごとに更新されるキューの平均応答時間、コンタクト件数、平均処理時間の将来の予測データを参照することができます。これらの予測結果を確認することで、1 日を通してキューのデータが推移するかを監視し、顧客の待ち時間やサービスレベルを改善するための対策を積極的に講じることができます。例えばコンタクトセンター管理者は、コンタクト件数が予想レベルを下回った場合、日内予測を使用してその落ち込みがいつまで続くかを特定し、必要な人員配置レベルを決定し、残りのエージェントをバックオフィス業務や他の件数の多いキューにシフトさせることができます。この機能は、Amazon Connect の予測、キャパシティプランニング、およびエージェントスケジューリングが利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。
    • 関連リンク
  • Amazon Connect Contact Lens can now generate transcriptions in 10 new languages (Amazon Connect Contact Lens で 10 の新しい言語で文字起こしが生成可能に) – 09/04/2024
    • Amazon Connect Contact Lens は、カタロニア語 (スペイン)、デンマーク語 (デンマーク)、オランダ語 (オランダ)、フィンランド語 (フィンランド)、インドネシア語 (インドネシア)、マレー語 (マレーシア)、ノルウェー語 (ブークモール) (ノルウェー)、ポーランド語 (ポーランド)、スウェーデン語 (スウェーデン)、タガログ語/フィリピン語 (フィリピン) を含む 10 の新しい言語で文字起こしをサポートします。今回のリリースにより、Contact Lens 会話分析では 33 の言語の文字起こしがサポートされます。
    • 関連リンク

3. AWS Contact Center Blog のご紹介

  • エージェントワークスペースで機微情報を扱う方法 (日本語翻訳)
    • コンタクトセンターのエージェントは、複雑なワークフローを伴うトピックでもお客様をサポートしています。Amazon Connect エージェントワークスペース 内のステップバイステップガイドは、特定のユースケースを処理する方法をエージェントに明確な手順として示します。ステップバイステップガイドはエージェント向けのワークフローで、エージェントの選択に基づいて分岐したり、外部システムとデータを送受信したりできます。ステップバイステップガイドはエージェントの生産性を高め、トレーニング時間を短縮し、一貫したカスタマーエクスペリエンスの提供を支援します。このようにステップバイステップガイドを操作する際、エージェントは機密データや極秘データを収集・入力することも頻繁にあります。そのようなデータは、通話ログや画面録画に記録されるべきではありません。
      このブログ記事では、特定のステップバイステップガイドが呼び出されたときに自動的に録画を一時停止し、ワークフローが完了したら録画を再開するソリューションについて詳しく説明します。このソリューションでは、ワークフロー区間中の記録を自動的に停止する方法についても説明しています。
  • Integrate your AI-powered IVR/IVA for seamless customer interactions with Amazon Connect (英語記事)
    • コンタクトセンターの運用において、ユーザーエクスペリエンスとエージェントの生産性を向上させるため、生成 AI を活用することが考えられます。近年、エージェントアシストやインテリジェントボットなどの機能が注目を集めているのは、このようなコンタクトセンターの AI 支援型への変化を推進する流れによるものです。多くのお客様は既に、対話型音声応答 (IVR) や知的バーチャルアシスタント (IVA) を主要なカスタマーサポートチャネルとして活用し、解決時間の短縮と業務効率の最適化を図っています。そして、AI 駆動のカスタマー・インタラクションと人間のエージェントによるインタラクションのシームレスな統合を求める企業が増えています。本ブログ記事では、企業が AI 駆動の IVR システムや IVA と Amazon Connect をシームレスに統合することで、カスタマーエクスペリエンスをさらに向上させる方法について紹介します。また、そのような統合によるメリットや、AI 駆動のアシスタントとエージェントの間のシームレスな会話の引き継ぎを可能にするアーキテクチャパターンについても深掘りします。
  • Frost Radar™ recognizes AWS as a 2024 Leader for Contact Center as a Service in APAC and EMEA (英語記事)
    • 2024年の Frost Radar™ レポートでは、アジア太平洋 (APAC) 地域およびヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) 地域におけるコンタクトセンターサービス (CCaaS) 市場で、Amazon Web Services(AWS) がリーダーとして評価されています。このレポートでは、Amazon Connect の継続的な革新と成長が高く評価されています。両レポートでは、Amazon Connect のクラウドネイティブなアーキテクチャ、高度な機能、そしてグローバルに高可用かつ拡張性のある通話ネットワークが、市場トレンドの変化に適応した事が成長できた主要な要因として取り上げられています。APAC の Frost Radar™ レポートでは、人工知能 (AI)、分析、機械学習 (ML)、自然言語処理 (NLP) の最新技術を活用して Amazon Connect が絶え間なく進化している取り組みが高く評価されています。また、顧客中心のイノベーション手法にも注目が集まっており、Amazon Connect の新機能の95%が顧客からのフィードバックに基づいて開発されていることが強調されています。Frost & Sullivan のアジア太平洋情報通信技術ディレクターである Krishna Baidya 氏は、「 AWS は Amazon Connect の AI 駆動のイノベーションによってアジア太平洋のクラウドコンタクトセンター市場をリードしており、顧客中心のアプローチと業界特化型ソリューションにより、デジタルトランスフォーメーションのパートナーとして位置付けられています」と述べています。本ブログ記事では、Frost Radar™ レポートが示す Amazon Connect の革新性と成長について詳しく紹介しています。

4. AWS Black Belt Online Seminar のご紹介

  • Amazon Connect のユーザー管理 (Amazon Connect 再入門シリーズ)(PDF|YouTube)
    • Amazon Connect インスタンスを設定する際は、事前に Amazon Connect のユーザー管理方法を決定する必要があります。ユーザーとは、Amazon Connect アカウントを必要とするすべての人 (エージェント、コールセンターマネージャー、アナリストなど) のことです。本セッションでは Amazon Connect のユーザー管理の全体像について紹介し、Amazon Connect で利用できる ID 管理方式や、ユーザー管理に関連した各種機能、セキュリティ面からの注意点について解説します。

今月のお知らせは以上です。皆さんのコンタクトセンター改革のヒントになりそうな内容はありましたでしょうか?ぜひ、実際にお試しいただき、フィードバックをお聞かせ頂けますと幸いです。

シニア Amazon Connect ソリューションアーキテクト 梅田 裕義